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姫様、神々を従え世界を敵に回す
姫様、今月のお小遣いがみるみる溶けていきます
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「とりあえず広場に出たわね」
メシマルの指示通り、高いビル群を抜けた。
「よし、俺がトラップを作るから姫さんはそれを踏んでくれ」
メシマルがしゃがんで地に手をつけると黄色い光があたり一面が光り出し、私はそれをわざと踏むと、その一面が陥没した。
「アクアさんよ。このでっかい穴に水を張って、フレアさんは水を沸かせてくれっす!」
『任されよ』
「これじゃ、ただの広いお風呂ではないか」
「そこでこれを使うっす」
メシマルは毒キノコに何かを念じ湯に浸けると、湯の色が変化した。
「おっと、三人とも湯に入るなよ。この湯の効能は、反逆の湯だ。とにかく上司に逆らいたくなるとんでもない温泉だぞ!」
「聞いただけでやばいやつじゃな。しかし、奴等をどうやって湯に浸からせるのじゃ?」
「あ」
「考えてなかったのか!」
私はメシマルに力強く言うと、絶望の波動が放たれた。
闇に覆われる温泉。
「なんかいい匂いがする! なんか無性に温泉に浸かりたくなるっす!」
驚くメシマルに対し、
「もうこれでいいじゃろう」
漆黒のドレスを純白に染め、黄金に輝いた瞳は黒き瞳に戻す私。
「あとは匂いに釣られ、この湯に浸かったオークたちが勝手に反乱を起こし、反乱の矛先は将軍様へとたどり着くでしょ」
「でも、帝国領内に残されている人間はどうなるっすか?」
「湯に浸かった生き物はみんな反乱分子になるわよ? ほら、ミサイルやらなんやら帝国には武器はいくらでもあるし」
「それじゃ、帝国はただのディストピアになっちゃうっす」
「大丈夫よ。源泉はあなたが作ったのよ? 私は湯気に匂いをつけただけだからそんなに罪はないわ。フレア、アクア。影に戻って帰ってもいいわよ」
『我らの出番はもう終わりですか?』
フレアとアクアが温泉と私を交互に見ながら渋った。
「やり残したことがあるって言うの?」
「いえ、この者の力を借りれば立派な温泉街ができると思いまして。しかも土地つきで。できればこの辺りを開拓したいと進言致します」
「あなたたちねぇ。それだと知らない間に帝国が滅びてました。あとは誰かがこの地を頑張って統治してねっていう作戦が無駄になっちゃうじゃない」
「できましたら、姫様が直接将軍様を倒し国を手に入れてくださいましたらと」
「あなたたち、私に面倒ごとを押し付けにわざわざこんな所に来たわけ?」
「いえ、姫様が我々を勝手にこんな所に呼んだのです」
「とにかく、温泉作っちゃったし匂いの届かない場所まで避難するわよ」
空を飛び、私たちは近くの高いビルの頂上へと降りて様子を見た。
湯に浸かったオークは目の色を変えて鼻息荒くどこかへ向かっていった。
「温泉から出た瞬間、目の色を変えて反乱を起こそうとする光景はなかなかシュールね」
私は目を細めてメシマルに言うと、
「でも温泉に浸かっていない者が反乱を足止めしてるっす。これ、そのうち温泉には近づくなっておふれが出てもおかしくないっすね。温泉の効果は三日くらいだし帝国が滅びるまでには至らなさそうっす」
「なんとかしなさいよ」
「仕方がないっす。足止めをしにくる兵隊たちが通りそうなところに、地雷を設置するっす」
「それ、いくらかかるのよ?」
「金貨三十枚っすね」
「もうちょっと安くならないの? 値切りなさいよ」
「残念ながらメーカー希望小売価格っす」
メシマルが困った顔をすると、遠いところで爆発音が聞こえた。
「遠隔操作は追加費用かかるって言ってなかった?」
「いや、あれは帝国の兵器かなんかが爆発したっす。あの辺りでドンパチやってるっすね」
「行ってみよう」
爆発音がした方へ飛んでいくと、同士討ちをしている場面に出くわした。
「多分あれが将軍様っすね。趣味の悪い冠をつけてるっす」
「でもさすが将軍様ね。あんな数の兵士相手でも負ける気がしないわ」
「まあ、俺に任せるっす」
メシマルは、人差し指をひたいに当てて何かを呟くと、将軍様の上から金のタライが落ちて直撃した。
「やはり、トラップといえばタライっすね」
「ちなみに、あれいくらするのよ」
「金貨五十枚っす」
「なんで地雷が三十枚でタライが五十枚なのよ」
「金のタライっすから」
「普通のタライにしなさいよ」
私とメシマルのやり取りに気づいた将軍様が、
「さっきから我が領地で変なことをしていたのはお前たちか!」
と、叫ぶと巨大な斧をぶん投げてきた。
しかし、私のドレスが瞬時に黒く染まり、闇が斧そのものを飲み込んだ。
「さて、メシマルに妾の小遣いを根こそぎ使われても困るから、相手するとしようかのう」
再び黄金の瞳に開眼した私は地に降り、将軍と対峙したのであった。
正義のためでもなく、民のためでもなく、財布のために、私は初めて戦う。
メシマルの指示通り、高いビル群を抜けた。
「よし、俺がトラップを作るから姫さんはそれを踏んでくれ」
メシマルがしゃがんで地に手をつけると黄色い光があたり一面が光り出し、私はそれをわざと踏むと、その一面が陥没した。
「アクアさんよ。このでっかい穴に水を張って、フレアさんは水を沸かせてくれっす!」
『任されよ』
「これじゃ、ただの広いお風呂ではないか」
「そこでこれを使うっす」
メシマルは毒キノコに何かを念じ湯に浸けると、湯の色が変化した。
「おっと、三人とも湯に入るなよ。この湯の効能は、反逆の湯だ。とにかく上司に逆らいたくなるとんでもない温泉だぞ!」
「聞いただけでやばいやつじゃな。しかし、奴等をどうやって湯に浸からせるのじゃ?」
「あ」
「考えてなかったのか!」
私はメシマルに力強く言うと、絶望の波動が放たれた。
闇に覆われる温泉。
「なんかいい匂いがする! なんか無性に温泉に浸かりたくなるっす!」
驚くメシマルに対し、
「もうこれでいいじゃろう」
漆黒のドレスを純白に染め、黄金に輝いた瞳は黒き瞳に戻す私。
「あとは匂いに釣られ、この湯に浸かったオークたちが勝手に反乱を起こし、反乱の矛先は将軍様へとたどり着くでしょ」
「でも、帝国領内に残されている人間はどうなるっすか?」
「湯に浸かった生き物はみんな反乱分子になるわよ? ほら、ミサイルやらなんやら帝国には武器はいくらでもあるし」
「それじゃ、帝国はただのディストピアになっちゃうっす」
「大丈夫よ。源泉はあなたが作ったのよ? 私は湯気に匂いをつけただけだからそんなに罪はないわ。フレア、アクア。影に戻って帰ってもいいわよ」
『我らの出番はもう終わりですか?』
フレアとアクアが温泉と私を交互に見ながら渋った。
「やり残したことがあるって言うの?」
「いえ、この者の力を借りれば立派な温泉街ができると思いまして。しかも土地つきで。できればこの辺りを開拓したいと進言致します」
「あなたたちねぇ。それだと知らない間に帝国が滅びてました。あとは誰かがこの地を頑張って統治してねっていう作戦が無駄になっちゃうじゃない」
「できましたら、姫様が直接将軍様を倒し国を手に入れてくださいましたらと」
「あなたたち、私に面倒ごとを押し付けにわざわざこんな所に来たわけ?」
「いえ、姫様が我々を勝手にこんな所に呼んだのです」
「とにかく、温泉作っちゃったし匂いの届かない場所まで避難するわよ」
空を飛び、私たちは近くの高いビルの頂上へと降りて様子を見た。
湯に浸かったオークは目の色を変えて鼻息荒くどこかへ向かっていった。
「温泉から出た瞬間、目の色を変えて反乱を起こそうとする光景はなかなかシュールね」
私は目を細めてメシマルに言うと、
「でも温泉に浸かっていない者が反乱を足止めしてるっす。これ、そのうち温泉には近づくなっておふれが出てもおかしくないっすね。温泉の効果は三日くらいだし帝国が滅びるまでには至らなさそうっす」
「なんとかしなさいよ」
「仕方がないっす。足止めをしにくる兵隊たちが通りそうなところに、地雷を設置するっす」
「それ、いくらかかるのよ?」
「金貨三十枚っすね」
「もうちょっと安くならないの? 値切りなさいよ」
「残念ながらメーカー希望小売価格っす」
メシマルが困った顔をすると、遠いところで爆発音が聞こえた。
「遠隔操作は追加費用かかるって言ってなかった?」
「いや、あれは帝国の兵器かなんかが爆発したっす。あの辺りでドンパチやってるっすね」
「行ってみよう」
爆発音がした方へ飛んでいくと、同士討ちをしている場面に出くわした。
「多分あれが将軍様っすね。趣味の悪い冠をつけてるっす」
「でもさすが将軍様ね。あんな数の兵士相手でも負ける気がしないわ」
「まあ、俺に任せるっす」
メシマルは、人差し指をひたいに当てて何かを呟くと、将軍様の上から金のタライが落ちて直撃した。
「やはり、トラップといえばタライっすね」
「ちなみに、あれいくらするのよ」
「金貨五十枚っす」
「なんで地雷が三十枚でタライが五十枚なのよ」
「金のタライっすから」
「普通のタライにしなさいよ」
私とメシマルのやり取りに気づいた将軍様が、
「さっきから我が領地で変なことをしていたのはお前たちか!」
と、叫ぶと巨大な斧をぶん投げてきた。
しかし、私のドレスが瞬時に黒く染まり、闇が斧そのものを飲み込んだ。
「さて、メシマルに妾の小遣いを根こそぎ使われても困るから、相手するとしようかのう」
再び黄金の瞳に開眼した私は地に降り、将軍と対峙したのであった。
正義のためでもなく、民のためでもなく、財布のために、私は初めて戦う。
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