4 / 44
第4話 仮の「いつか」と、本当の約束
しおりを挟む「約束は、守れないと分かっていても口にするべきでしょうか」
そんなことを聞いてくる十五歳の王太子なんて、前世の私が知るどの男子高校生よりもずっと重たい。
◇◇◇
嫉妬のレッスンから数日。
王宮の空気は、少しずつ“春から初夏へ”と変わりつつあった。
庭園の花は咲き揃い、今度は王都の社交界が本格的に動き出す時期――つまり、レオンの婚約の噂も、さらに具体味を帯びていく季節だ。
「ミサ、今週末の茶会には、あなたも顔を出してちょうだいね」
王妃陛下にそう言われたのは、その週の初めだった。
王妃主催の小さな午後のお茶会。招かれているのは、未来の王太子妃候補と目される令嬢たちと、その母親たち。
「ですが、私は教育係で……」
「レオンの“恋愛レッスン”を引き受けてくれているのは、あなたなのでしょう?
候補の令嬢たちがどんな雰囲気の方々か、あなたの目で見ておいてほしいの」
言われてみれば、その通りだ。
王太子が“本当に選ぶかもしれない誰か”の顔を知らないまま、恋だの結婚だのを教えるのは、少し無責任かもしれない。
(……でも、正直、胃は痛い)
前世でも、合コンや職場飲み会で、目の前で誰かが誰かとくっついていく空気は何度か見てきた。
そのたびに「私は幹事だから」と仕事に逃げて、感情から目をそらしてきた。
今度もきっと、似たようなものだ。
私は教師で、案内役で、観察者。
輪の中心には入らない。
そう自分に言い聞かせながら、その日の授業の準備に取りかかった。
◇◇◇
「本日のテーマは、“約束”です、殿下」
学舎の教室。
黒板代わりの板にそう書き込むと、レオンは首をかしげた。
「約束、ですか。
恋愛と、どのように関わるのです?」
「恋の物語には、よく出てきますよね。
“いつか迎えに行く”とか、“必ず戻る”とか」
私は、前の晩に書き上げたばかりの台本を手に取った。
タイトルは『丘の上の木と、幼なじみ』。
『小さな村で育った少年エリアスと少女リーナ。
二人は丘の上の一本の木の下で、“いつか一緒に都へ行こう”と約束を交わす。
しかし、少年は騎士見習いとして都へ召し上げられ、少女は村に残る。
年月が過ぎ、成長した二人は――』
「殿下には、騎士になった少年エリアス役をお願いいたします」
「僕はどうやら、よく騎士になりますね」
苦笑しながらも台本を受け取るレオンを見て、思わず小さく笑ってしまう。
「騎士は、約束と責任の象徴ですから。
殿下にも、重なる部分があると思いまして」
「なるほど」
レオンはわずかに表情を引き締めた。
“王太子”である自覚が、その横顔に影を落とす。
「それに、“約束”には、守りたいものと守れないものが混ざります」
守れなかった約束。
前世の私は、どれくらいあっただろう。
「今度、ちゃんと休もうね」とか。
「落ち着いたら、旅行でも行こう」とか。
忙しさと疲労を理由に先延ばしにしているうちに、その“落ち着いたら”は永遠に来なかった。
高熱を押して出勤したあの日。
「今日だけ乗り切れば」と自分に言い聞かせた帰り道、
私の人生は、あっけなく途切れた。
だから、私は誰かに「いつか」と約束することが、少し怖い。
守れなかったら、その人を裏切ってしまう気がして。
「では、今日はこの劇を通して、“約束が人の心にどう影響するか”を見てみましょう」
◇◇◇
場所を庭園劇場に移すと、木漏れ日が舞台に斑に落ちていた。
まるで、本当に丘の上の木の下にいるような光景だ。
私は少女リーナ役として台本を開く。
『ねえ、エリアス。“いつか”って、いつ?』
『僕が立派な騎士になれたら。そのとき、一緒に都へ行こう』
レオン演じるエリアスは、まっすぐで、愚直で、優しい。
“幼なじみと都に行く”という子どもじみた約束を、本気で信じている声だった。
場面が変わる。
成長したエリアスは都の騎士団で忙しく働き、リーナは村で家族の面倒を見ている。
約束は、互いの心の中にあるけれど、口に出す機会は減っていく。
『君を迎えに行く“つもり”だった。
でも、任務が増えて、時間がなくなって――』
『“いつか”なんて、そんなあやふやな約束、信じなければよかった』
クライマックスでは、リーナが思わずそうこぼしてしまう。
それでも二人は、完全に縁を切ることはできない。
子どもの頃の約束は、呪いのように二人の心に残っている。
最後の場面。
都で開かれる祭りの日。
エリアスはようやく休暇を手に入れ、丘の上の木の下でリーナを待つ。
『ごめん、遅くなった。
待たせる“つもり”はなかったんだ』
『分かってる。
でも、待っている間に、何度も思ったの。
あなたが来ないなら、私も自分の道を歩かなきゃいけないって』
リーナはエリアスの手を取る。
そして、自分も変わってしまったことを告げる。
『都へ行きたい“だけ”が、私の夢じゃない。
私自身の選んだ未来を歩きたい。
もしまだ一緒にいたいと思うのなら、“いつか”じゃなくて、“今から”を約束して』
エリアスは逡巡の末にうなずき、二人はようやく、「これから」を共に歩む約束を交わす――。
台本を閉じたとき、私の胸の奥には、妙なざわめきが残っていた。
“いつか”ではなく、“今から”。
それは、前世の私が一度も掴めなかった言葉だ。
「殿下、いかがでしたか」
問いかけると、レオンはしばらく黙ってから口を開いた。
「……約束をすること自体が、残酷な場合もあるのですね」
「残酷、ですか」
「守りたいのに守れないかもしれない。
守れなかったとき、相手を傷つける。
ならば、最初から約束を口にしない方が、優しいのかもしれないと」
十五歳の口から出る言葉にしては、やけに重たい。
私は思わず、彼の横顔をじっと見てしまった。
「……殿下。
それは、今のお立場に関わることでしょうか」
レオンは、少しだけ視線を落とした。
「僕には、いずれ“国のための婚約”が決まるでしょう。
父上も母上も、できるだけ僕の意志を尊重すると言ってくれていますが……
結局のところ、僕には“選べない約束”も多いのだと思います」
選べない約束。
生まれた瞬間から背負わされる責務。
「だからだと思うのです。
誰かに、“必ず君を選ぶ”とは、軽々しく言いたくありません」
真面目すぎるほどの言葉に、胸が締めつけられた。
(この子は、いつもそう。
自分より先に、国のこと、周りの人のことを考えてしまう)
前世でも、「自分が休んだら、仕事が回らないから」と無理をし続けた私がいた。
レオンの姿に、自分の若い頃を重ねてしまう。
「殿下」
私は、そっと声をかけた。
「“必ず君を選ぶ”と約束できなくても、言える約束があります」
「言える……約束?」
「たとえば、“自分の気持ちから目をそらさない”と誓うこと。
誰かを選ぶとき、自分が何を大事にしたいのか、ちゃんと考えると約束することです」
それは、前世の私に向けて言っているようでもあった。
他人の期待や常識に流され続けて、自分の本当の気持ちなんて、まともに見てこなかったから。
「殿下は、きっと多くの人から望まれ、縛られるお立場になります。
それでも、“自分の心を置き去りにしない”と決めることはできます。
それは、誰も奪えない約束です」
レオンは驚いたように目を瞬いた。
「……ミサは、自分の気持ちを、置き去りにしたことがあるのですか」
「ええ。
前の人生でも、こちらの人生でも、何度か」
あっけらかんと言うと、彼は眉を寄せた。
「それは……少し、悲しいですね」
「だからこそ、殿下には同じ失敗をしてほしくないんです」
冗談めかして笑ってみせると、レオンはしばらく黙っていたが、やがて静かにうなずいた。
「では、僕はそれを約束します」
「それ、とは?」
「誰かと婚約し、誰かを選ぶとき。
その理由を、ただ“国のためだから”だけにしない。
自分の心がどう感じているのか、必ず問いかけてから決める――そう、約束します」
あまりにも真っ直ぐな宣言に、思わず息を飲んだ。
十五歳の少年の口から出たその約束は、重くて、危うくて、それでも眩しい。
「証人になってくれますか、ミサ」
「……光栄です。
王太子殿下の、いささか個人的な約束の証人として」
どこかくすぐったくて、誇らしい。
私の胸の奥にも、小さな“今度こそ”が灯る。
前世で私は、自分自身にさえ約束できなかった。
「ちゃんと休む」とか、「自分を大事にする」とか。
その簡単な約束すら、守れなかった。
今度の人生では――少なくとも、誰かの約束を信じる役くらいは、引き受けてもいいのかもしれない。
◇◇◇
数日後。
王妃主催のお茶会の日がやってきた。
広間には、色とりどりのドレスを纏った令嬢たちが並び、その中心には、ひときわ視線を集める少女がいた。
カトリーヌ・ド・ヴァロワ。
金糸のような髪を編み上げ、淡いラベンダー色のドレスに身を包んだ彼女は、絵本から抜け出してきた貴婦人のようだった。
……そりゃあ、王太子妃候補だと噂されるわけだ。
私は壁際の控えめな位置から、その様子を見守っていた。
私の役目はあくまで、レオンの表情と、令嬢たちの雰囲気を観察すること。
輪に加わる必要はない。
「まあ、殿下。先日の剣技大会でのご勇姿、拝見いたしましたわ」
カトリーヌが優雅に微笑みかける。
レオンは礼儀正しく返礼し、当たり障りのない会話を交わしていた。
嫉妬、というよりは、遠い芝居を見ているような感覚。
私が入り込む余地など、本来どこにもない世界。
……そのはずだった。
ティーカップの音が一段落した頃。
王妃陛下が、ふと思いついたように口を開いた。
「そういえば皆様。
レオンの教育係であるミサは、物語や芝居を通して“感情の言葉”を教えるのが上手なのですよ」
しまった、と内心で頭を抱える間もなく、王妃陛下の視線がこちらに向いた。
「ミサ、こちらへいらして」
呼ばれてしまっては、出ていくしかない。
私はドレスの裾を整え、できるだけ落ち着いた足取りで輪の中へ進んだ。
「いつもレオンがお世話になっております」
カトリーヌが、完璧な笑みとともに会釈をする。
その目の奥に浮かぶ感情を、私は読み取ろうとした。
――警戒、とまではいかない。
ただ、“興味のない相手を見る目”だ。
「こちらこそ、殿下には日々学ばせていただいております」
型どおりの挨拶を交わしたあと、王妃陛下が楽しげに提案した。
「せっかくですもの。
ミサ、“約束”をテーマにした短い一節を、どなたかに読んで聞かせて差し上げては?」
視線が自然とレオンとカトリーヌへと集まる。
“どなたか”が誰を指すのかは、明らかだった。
(ああもう、この流れ、前世の歓送迎会と何も変わらない)
「タマキさん、せっかくだし何か一言どうぞ」と振られ、断れずにマイクを握らされたあの日々。
私は一瞬だけ、逃げ道を探した。
けれど、逃げ続けて終わった人生はもう経験済みだ。
「では、僭越ながら」
私は、用意していた小さな詩の一節を思い出しながら、二人に向き直った。
「“いつか”と口にした約束は、風に紛れて遠くへ飛んでしまいます。
“今ここで”と交わした約束だけが、人の心に残ります」
言葉を選びながら、ゆっくりと続ける。
「でも、王太子殿下。
殿下のように多くを背負う方には、“今ここで”と言えない約束もあるでしょう。
そのときはせめて、自分の心から目をそらさないでください。
誰かと手を取るなら、“国のため”だけでなく、“殿下自身のためにも”選んでいただきたいのです」
場が、静まり返ったのが分かった。
少し言いすぎたかもしれない、と後悔しかけたけれど、もう遅い。
レオンは、一瞬驚いたように瞳を見開き――やがて、穏やかに微笑んだ。
「ミサの言葉は、いつも厳しくて優しいですね」
そのひと言に、胸の奥が熱くなる。
カトリーヌはといえば、涼しい顔で紅茶を口に運び、やわらかな声で言った。
「素敵なお話ですわ。
“王と王妃が選んだ相手”であることに、選ばれた側も恥じぬよう努めなければなりませんわね」
その言葉が、自分こそが“選ばれる側”だという自信から来ているのか、
それとも単なる社交辞令なのかは、まだ判別できなかった。
ただひとつ確かなのは――。
(私はどちらにせよ、“選ぶ”側でも“選ばれる”側でもない)
今の私は、あくまで「言葉を渡す人」。
その立場に、少しの寂しさと、少しの誇りが同居していた。
◇◇◇
お茶会が終わり、夕暮れのテラスに出ると、レオンが待っていた。
「さきほどは、ありがとう、ミサ」
「いえ。
少し、余計なことまで言ってしまったかもしれません」
「いいえ。
僕が今朝、ミサにした約束を、皆の前で思い出させてもらった気がします」
朝――レッスンの後。
レオンは、誰かを選ぶとき、自分の心から目をそらさないと約束してくれた。
「僕はまだ十五歳で、きっとこれから先、揺れることも迷うこともたくさんあるでしょう。
それでも、“今の自分がどう思っているか”だけは、嘘をつかないようにします」
淡い夕陽が、彼の横顔を照らしていた。
その姿は、もう少年というより、少しずつ“未来の王”になりかけている。
「その代わり、ミサもひとつ、約束してくれますか」
「……私、ですか?」
「ええ。
僕が自分の心を見失いそうになったとき、
“それは本当に殿下の望む未来ですか”と、また今日のように言ってください」
どこまでも真面目で、不器用で、愛しいほどにまっすぐな願い。
「……そんな約束なら、いくつでも」
思わず、笑ってしまった。
「分かりました。
では私も、殿下に約束します。
殿下がご自身の心から目をそらしそうになったときは、
少々鬱陶しいくらいに、何度でも問いかけます」
レオンも、少しだけ口元を緩めた。
「鬱陶しいくらいで、ちょうどいいのかもしれませんね」
そのやりとりが、不思議と心地よかった。
前世では、自分自身にすら、ちゃんと向き合えなかった。
今世では――誰かの心に寄り添う約束くらいなら、守れるかもしれない。
テラスの手すりに肘をつき、夕焼けに染まる王都を見下ろしながら、ふと気づく。
――“いつか”というあやふやな言葉の代わりに、
“今ここで”交わした約束が、ひとつ、胸の中に増えた。
選ばれなかった人生のその先で、
ようやく、自分の居場所に小さな目印を打てた気がして、
私はそっと目を閉じた。
11
あなたにおすすめの小説
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
魔王城の清掃係ですが、ラスボスに懐かれて世界を磨くことになりました
由香
恋愛
異世界に転移したら、なぜか魔王城の清掃係に就職していました。
巨大な玉座、血のついた回廊、禍々しい装飾品の数々。
今日も黙々と床を磨いていたら――
「お前の磨いた床は、よく眠れる」
恐怖の象徴と名高い魔王様に懐かれました。
見た目は完全にラスボス。
中身はちょっと不器用で、独占欲強めの努力型。
勇者は帰還の道を示し、魔王は隣を選べと願う。
光と闇のはざまで、選ぶのは――ただの清掃係。
戦争よりも、まず床。
征服よりも、まず対話。
これは、世界最強の存在に溺愛されながら
世界平和を“足元から”始める物語。
甘くて、少し熱くて、ちゃんと選ぶ恋。
辺境伯夫人は領地を紡ぐ
やまだごんた
恋愛
王命によりヴァルデン辺境伯に嫁ぐことになった、前ベルンシュタイン公爵令嬢のマルグリット。
しかし、彼女を待っていたのは60年にも及ぶ戦争で荒廃し、冬を越す薪すら足りない現実だった。
物資も人手も足りない中、マルグリットは領地の立て直しに乗り出す。
戦しか知らなかったと自省する夫と向き合いながら、少しずつ築かれていく夫婦の距離。
これは、1人の女性が領地を紡ぎ、夫と共に未来を作る「内政×溺愛」の物語です。
全50話の予定です
※表紙はイメージです
※アルファポリス先行公開(なろうにも転載予定です)
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる