前世アラサー独身、異世界では王太子の教育係として「恋愛感情」を教えています

cotonoha garden

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第23話 終幕を想像するレッスン

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 いつかこの席を立つ日が来る――頭では分かっていたのに、その日付を具体的に想像した途端、椅子の脚がぐらりと揺れたように感じた。 
 幕が下りる場面を先に知る脚本家ほど、実は物語から抜け出しづらくなるのかもしれない。 
 
 ◇◇◇ 
 
 お茶会から数日後。 
 
 朝の回廊は、まだ少しひんやりしていた。 
 石畳に差し込む光が、長い影を作っている。 
 
 私は資料室に向かう途中、 
 曲がり角の向こうから聞こえてきた声に、足を止めた。 
 
 「……でもさすがに、あの教育係様はそろそろ」 
 
 「どういう意味?」 
 
 侍女同士の、ひそひそ声。 
 
 「だって、殿下ももう十六歳でしょう? 
 そろそろ正式な婚約の話が出てもおかしくないのに、 
 いつまでも同じ女性が一番近くにいるなんて、 
 ご令嬢方もご家族も穏やかじゃないわよ」 
 
 「まあ……確かに」 
 
 「どこかの家から、“教育係を別の方に”なんて声が出てるって噂も聞いたし」 
 
 心臓が、ひゅっと冷える音がした気がした。 
 
 (噂、か) 
 
 別に、驚くべきことではない。 
 
 王太子妃候補たちの家からしてみれば、 
 庶流とはいえ王族でも公爵家でもない女が、 
 いつまでも殿下のそばにいるのは居心地が悪いだろう。 
 
 (想定の範囲内。……のはず) 
 
 深呼吸をひとつしてから、 
 私は足音を立てて回廊に入った。 
 
 「おはようございます」 
 
 「っ、ミサ様!」 
 
 侍女たちが一斉に振り向き、 
 慌ててスカートの裾をつまんで礼をする。 
 
 「そんなに驚かなくても。 
 私は書類と台本以外、何も食べませんよ」 
 
 冗談めかして言うと、 
 侍女たちはほっとしたような、それでいてどこか気まずそうな顔をした。 
 
 噂話をしていた自覚があるのだろう。 
 
 「お仕事、頑張ってくださいね」 
 
 それだけ言って通り過ぎる。 
 
 背中に残る、ひそひそ声。 
 
 (聞こえないふり。 
 でも、聞こえなかったことにはできない) 
 
 胸の奥に、薄い棘がひとつ刺さったようだった。 
 
 ◇◇◇ 
 
 その日の昼すぎ。 
 
 王妃陛下の侍女から、「王の執務室へ」との伝言が届いた。 
 
 「……王、陛下?」 
 
 思わず復唱してしまう。 
 
 呼び出されるときは大抵、王妃陛下だ。 
 王と直接話す機会は、そう多くない。 
 
 (噂の件だとしたら、ここまで早く届くものなの?) 
 
 緊張で胃がきゅっと縮むのを感じながら、 
 私は執務室の扉の前に立った。 
 
 「ミサ・ハルヴィア、参りました」 
 
 「入れ」 
 
 低く落ち着いた声が返ってくる。 
 
 ◇◇◇ 
 
 王の執務室は、いつ見ても“物語の終盤”の匂いがした。 
 
 重厚な机の上に積み上げられた書類。 
 壁一面の地図と、色とりどりの印のついた駒。 
 
 物語がいつ、どこで、誰の手によって終わりを迎えるのか―― 
 ここで多くの“結末”が決まっていく。 
 
 「久しぶりだな、ハルヴィア嬢」 
 
 王は、椅子からわずかに身を乗り出して私を見た。 
 
 「お呼び立ていたしまして、恐れ入ります」 
 
 私が頭を下げると、 
 王は手で“顔を上げよ”と示す。 
 
 「レオンの教育係として、 
 よくやってくれていると聞いている」 
 
 「身に余るお言葉です」 
 
 「冬至祭の台本も、 
 “王太子の口からあの一行が出るとは”と評判だったぞ」 
 
 その一行が、 
 今こうして私をこの部屋に呼び出す理由のひとつになったのだとしたら、 
 笑うべきか泣くべきか分からない。 
 
 王は、机の上の書類の一枚を指先でとんとんと叩いた。 
 
 「さて、本題だ」 
 
 来た。 
 
 「そろそろ、レオンの“その先”を考える時期に入る」 
 
 “その先”。 
 
 「王太子妃の正式な選定と、婚約の発表――でございますか」 
 
 「そうだ」 
 
 王妃陛下からも聞いていた話だ。 
 ただ、王の口から聞くと、 
 それは“決まった未来”として目の前に置かれた感じがした。 
 
 「いくつかの家から、 
 “うちの娘を推薦したい”という声が上がっている。 
 
 同時に、“教育係の影響力が大きすぎるのでは”という声もな」 
 
 やはり、そこに触れられる。 
 
 私は、視線を少しだけ落とした。 
 
 「陛下のお耳を煩わせる形になってしまい、 
 申し訳ございません」 
 
 「謝ることではない」 
 
 王は、淡々と言った。 
 
 「影響力があるというのは、 
 それだけ“信頼されている”ということでもある」 
 
 「……」 
 
 「だが同時に、 
 “王太子妃の座を狙っているのではないか”と 
 邪推されてもおかしくない立場だということも、 
 お前自身が一番よく分かっているだろう」 
 
 図星だった。 
 
 「はい」 
 
 小さく頷く。 
 
 「私は、 
 お前がレオンの“女教師”としてではなく“王太子妃候補”として動いたことは一度もないと知っている」 
 
 その言い方には、 
 確かな信頼が込められていた。 
 
 「王妃も同じ意見だ。 
 だからこそ、こうして呼び出した」 
 
 王は、机の上のある書類を私の方へ滑らせた。 
 
 「これは……」 
 
 “王太子教育係 任期および今後の任用について”。 
 
 (任期) 
 
 その二文字に、 
 喉の奥がひゅっと鳴る。 
 
 「驚かせたかもしれんな」 
 
 王は、少しだけ口元を緩めた。 
 
 「お前を今すぐ解任するつもりはない。 
 むしろ、レオンの即位の準備が整うまでは、 
 そばで支えてほしいと考えている」 
 
 「……陛下」 
 
 「だが同時に、 
 “いつまでも同じ女がそばにいる”という不安の声も無視はできぬ。 
 
 そこで――」 
 
 王の指が、書類の一部を軽く叩く。 
 
 「レオンの十八歳の誕生日を目処に、 
 お前の立場を“王太子教育係”から“王立学舎講師兼王室劇場顧問”へと切り替える案を考えている」 
 
 「王立学舎、講師……」 
 
 頭の中で、 
 自分がその肩書きを持って歩く姿がぼんやりと浮かぶ。 
 
 「レオンの教育は、そこまでにおおよそ完了しているはずだ。 
 その後は、彼自身が選んだ妃と共に学び、 
 歩んでいくべきだろう」 
 
 “その後は”―― 
 
 そこに私は入っていない。 
 
 いや、完全にいなくなるわけではない。 
 
 王立学舎でも劇場でも、 
 王太子夫妻に関わる機会はあるだろう。 
 
 (でも、“隣”ではなくなる) 
 
   ようやく実感として、その未来が胸に落ちてきた。 
 
 「……光栄なご提案です」 
 
 絞り出すように言う。 
 
 「ただの家庭教師から、 
 王立学舎の講師に、劇場の顧問に―― 
 お前のような出自の者にとっては、破格の出世だろう」 
 
 王の言葉は、厳しくも真っ直ぐだった。 
 
 「それだけの働きを、お前がしてきたということだ」 
 
 「……ありがとうございます」 
 
 深く頭を下げる。 
 
 ふらつきそうになる膝を、必死でこらえながら。 
 
 「すぐに返事をしろとは言わん。 
 だが、この先の自分の居場所についても、 
 そろそろ考え始めておいてくれ」 
 
 「はい」 
 
 執務室を辞したあと、 
 私はしばらく廊下に立ち尽くした。 
 
 (十八歳。あと、二年) 
 
 レオンが十八になるその日。 
 
 私は、“教育係”という肩書きを降りる。 
 
 頭では理解できる。 
 むしろ、その方が彼のためにも、 
 王国のためにもいい。 
 
 でも―― 
 
 (そのときの私は、どこで何をしているんだろう) 
 
 王立学舎の教壇に立っている自分。 
 劇場の暗い客席で、新しい台本を見ている自分。 
 
 そこに、レオンはいない。 
 
 ――少なくとも、“私の隣には”。 
 
 胸の奥が、静かに痛んだ。 
 
 ◇◇◇ 
 
 その日の夕方。 
 
 私は庭園劇場の客席に座っていた。 
 
 舞台には誰もいない。 
 冬の光だけが、木の床を淡く照らしている。 
 
 「LESSON 16:終幕」 
 
 ノートのページの上に、そう書き込む。 
 
 “物語には、必ず終幕がある。 
 
 終わりが決まっているからこそ、 
 一場一場を丁寧に書こうと思える。 
 
 人の役目も、同じなのかもしれない。 
 
 “教育係”という幕が下りる日を先に知ってしまった今、 
 残された二年をどう使うかは、 
 私自身が選ばなければならない。” 
 
 書きながら、 
 胸の奥が少しずつ落ち着いていくのを感じた。 
 
 (怖いけれど、逃げたくはない) 
 
 前世の私は、 
 終わりを告げられる前に、 
 いつも自分からフェードアウトしていた。 
 
 「もういいや」と、 
 勝手に幕を下ろしてしまっていた。 
 
 今世くらいは、 
 自分の役目の終幕を、 
 正面から見届けたい。 
 
 そう思っていたときだった。 
 
 「ミサ?」 
 
 振り向くと、 
 舞台袖の影からレオンがこちらを覗いていた。 
 
 「殿下。 
 今日は講義はもう終わっているはずでは?」 
 
 「終わったから、来たんです」 
 
 彼はそう言って、 
 客席の段をひょいひょいと降りてくる。 
 
 「ここにいそうな気がしたので」 
 
 胸の奥で、何かが小さく詰まる。 
 
 (“戻ってこられる場所”を用意しているのは、 
 私だけじゃないのかもしれない) 
 
 レオンは、私の隣の席に腰を下ろした。 
 
 「暗い顔をしていますね」 
 
 「そう見えますか」 
 
 「はい」 
 
 即答されて、苦笑が漏れた。 
 
 「王に、呼ばれまして」 
 
 「父に?」 
 
 「殿下の“その先”の話を、少し」 
 
 隠してもいずれ伝わることだ。 
 
 私は、王から聞いたことを要点だけ話した。 
 
 レオンは、黙って聞いていた。 
 
 「十八歳の誕生日を目処に、 
 私は“教育係”から別の役目に移ることになるそうです」 
 
 「……そう、ですか」 
 
 その声には、 
 はっきりとした落胆が混じっていた。 
 
 「もちろん、まだ正式決定ではありません。 
 ですが、いつかはそうなると分かっていたことです」 
 
 自分に言い聞かせるように言うと、 
 レオンは拳をぎゅっと握りしめた。 
 
 「僕は、聞いていませんでした」 
 
 「殿下」 
 
 「父上と母上は、きっと僕の“未来のため”に考えてくださっているのでしょう。 
 それは分かります。 
 
 でも――」 
 
 レオンは、まっすぐこちらを見る。 
 
 「ミサが、僕の教育係でなくなる未来なんて、まだ想像できません」 
 
 その言葉は、 
 甘いわけでも、子どもっぽいわけでもなかった。 
 
 素直に、「今の自分には想像できない」と言っているだけ。 
 
 だからこそ、余計に胸に刺さる。 
 
 「……殿下」 
 
 私は、膝の上で手を組んだ。 
 
 「物語には、必ず終幕があります」 
 
 「はい」 
 
 「舞台の幕が下りるとき、 
 役者たちは泣きながら舞台を降りることもあれば、 
 笑って客席に手を振ることもあります。 
 
 でもどちらにしても、 
 “終わりが来ること自体”は、誰も止められません」 
 
 レオンは、静かに聞いている。 
 
 「大事なのは、 
 終幕が来るまでの一場一場を、 
 どう立っていたかです」 
 
 自分に言い聞かせるように、 
 私は言葉を重ねた。 
 
 「私は、殿下の教育係という役目の終幕を、 
 逃げずに迎えたいと思っています。 
 
 そのとき、“ああ、ちゃんとやりきった”と思えるように」 
 
 「ミサは、いつもそうやって、 
 自分の役目に線を引こうとしますね」 
 
 レオンの声には、 
 少しだけ苦笑が混じっていた。 
 
 「線を引かないと、 
 どこまででも甘えてしまいそうになるからです」 
 
 それは、私自身の弱さでもあった。 
 
 「殿下は、どうでしょう」 
 
 今度は、私が問う番だった。 
 
 「殿下にとっての“王太子”という役目の終幕―― 
 つまり、“王”になる日を、想像したことはありますか?」 
 
 レオンは、視線を舞台へ向けた。 
 
 「……怖いですね」 
 
 正直な答えだった。 
 
 「想像しようとすると、 
 今の自分がどれだけ未熟かがはっきりしてしまうから」 
 
 「それでも、想像しなければならない日が来ます」 
 
 私は、隣の彼の横顔を見つめる。 
 
 「終幕を想像することは、 
 今の自分の立ち方を決めることだから」 
 
 しばらく沈黙が落ちた。 
 
 やがて、レオンがぽつりと言った。 
 
 「じゃあ、お願いがあります」 
 
 「何でしょう」 
 
 「僕が“王太子”という幕を降りる日まで―― 
 ミサは、“教育係”という役目を降りる準備を一緒にしてくれますか」 
 
 「準備?」 
 
 「はい。 
 いきなり幕を引かれるのではなく、 
 少しずつ“終幕のレッスン”をしてほしいんです」 
 
 その頼み方が、 
 とてもレオンらしいと思った。 
 
 (終わりも、レッスンにしてしまうのね) 
 
 胸の奥が、じんわりと温かくなる。 
 
 「……分かりました」 
 
 私は、ゆっくりと頷いた。 
 
 「殿下が王になる準備をするのと同時に、 
 私も“教育係を降りる準備”をしていきましょう」 
 
 「約束ですよ」 
 
 レオンが、少しだけ笑う。 
 
 「ええ。 
 これは“練習の約束”ではなく、本気の約束です」 
 
 そう言った自分の声が、 
 思った以上に落ち着いて聞こえた。 
 
 ◇◇◇ 
 
 その夜、 
 私はノートに一行書き足した。 
 
 “終幕を恐れながらも、 
 一緒に準備してくれる誰かがいるなら―― 
 
 その物語はきっと、 
 悲しいだけの終わり方にはならない。” 
 
 前世の私は、 
 いつも突然の終わりに置いていかれていた。 
 
 今世の私は、 
 終わりを一緒に想像してくれる人と、 
 同じ舞台を見ている。 
 
 それだけで、 
 「選ばれなかった女」の物語は、 
 少しだけあたたかい色に塗り替えられていく気がした。
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