前世アラサー独身、異世界では王太子の教育係として「恋愛感情」を教えています

cotonoha garden

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第40話 背中側の席から、隣へ

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 この国の未来を決める紙に、今度はちゃんと私の名前が載っていた。 
 ――それが嬉しいと思ってしまう自分を、もう“分不相応だ”とは責めないことにした。 
 
 ◇◇◇ 
 
 王太子妃候補のお茶会から、数日後の朝。 
 
 私はまた、あの執務棟の一室に呼ばれていた。 
 扉の前で一度深呼吸をし、新しいノートカバーを抱きしめる。 
 
 (今日は、きっと“本番”だ) 
 
 そう覚悟を決めてから、静かにノックした。 
 
 「ミサ、入りなさい」 
 
 聞き慣れた王妃陛下の声。 
 
 扉を開けると、前と同じように 
 国王陛下と王妃陛下が並んで座っていた。 
 
 ただ、机の上に置かれている紙は、前に見たものより少しだけ薄い。 
 
 「失礼いたします」 
 
 私が頭を下げると、 
 国王陛下が穏やかな声で口を開いた。 
 
 「お茶会、お疲れさまだったね、ミサ」 
 
 「もったいないお言葉です」 
 
 「君のメモも、しっかり拝見した」 
 
 机の端には、 
 私のノートから写されたらしい要約が置かれている。 
 
 “王太子としての視点” 
 “レオンとしての視点” 
 “ミサとしての視点” 
 
 それぞれの欄に、候補たちへの印象が簡潔にまとめられていた。 
 
 (我ながら、よくもこんな項目を……) 
 
 半ば職業病みたいなものだ。 
 
 「どの令嬢も、それぞれに長所があるわ」 
 
 王妃陛下が、紙を指先でとんとんと叩く。 
 
 「家格、教養、人柄。 
 
 あの日の殿下を見て、 
 “この方にならお支えいただけるだろう”と思える人もいた」 
 
 「はい」 
 
 お茶会で見た光景が、脳裏に浮かぶ。 
 
 真剣にレオンの話を聞いていたリリアナ。 
 少し不器用ながら、以前より落ち着いていたカトリーヌ。 
 他の候補たちのそれぞれの“目”。 
 
 「だが――」 
 
 国王陛下が、一枚の紙をくるりと裏返した。 
 
 そこには、前回と違う一覧が印刷されていた。 
 
 “王太子妃候補:最終案” 
 
 フェルナー侯爵家令嬢、リリアナ。 
 モルネ男爵家令嬢、カトリーヌ。 
 その他、数名の名。 
 
 そしてその一番下に、小さくこう書かれていた。 
 
 “特別候補:王太子教育係 ミサ・ハルヴィア” 
 
 「っ……」 
 
 息が止まる。 
 
 「第一次候補の一覧には、あえて載せなかったの」 
 
 王妃陛下が静かに言う。 
 
 「そこに最初からあなたの名前があったら――きっとミサは、 
 “私は不釣り合いですから”って、自分で消してしまうでしょう?」 
 
 図星すぎて、何も言えなかった。 
 
 「だからこそ、一度“名前のない紙”を見せた。 
 
 そのうえで、あなたが何を感じ、 
 どんなふうにレオンと向き合うかを見ていたのよ」 
 
 「……卑怯です」 
 
 やっと絞り出した言葉に、 
 王妃陛下は楽しそうに笑った。 
 
 「ええ、王妃ですもの」 
 
 (開き直りが清々しい) 
 
 ◇◇◇ 
 
 国王陛下が、改めて私を見る。 
 
 「ミサ」 
 
 「はい」 
 
 「君の名を、この一覧から外すことは簡単だ。 
 
 “身分が足りない” 
 “異邦の魂を持つ” 
 
 言い訳はいくらでもできる」 
 
 「……」 
 
 「だが、君自身が“ここには相応しくない”と決めつけたまま、 
 レオンの隣を支え続けることは、 
 もう許されないと思っている」 
 
 それは、前に聞いた言葉と同じで、 
 それでも前よりずっと近くに響いた。 
 
 「問いたいのはただひとつだ」 
 
 国王陛下の声が、少しだけ低くなる。 
 
 「ミサ・ハルヴィア。 
 
 君は、自分の名前がこの一覧に載っていることを、 
 “望むか、望まないか”」 
 
 “ふさわしいかどうか”ではなく。 
 “望むかどうか”。 
 
 ――それは、前世で一度も問われなかった種類の質問だった。 
 
 (望んでは、いけないと、思っていたのに) 
 
 胸の奥で、何かが静かにほどけていく。 
 
 「……望みます」 
 
 声は震えていたけれど、 
 はっきりと言葉になった。 
 
 「分不相応だと笑われるのは覚悟のうえで。 
 
 それでも、レオンの隣に立つ候補の一人として―― 
 自分の名前がそこにあることを、 
 
 私自身が、望んでしまいました」 
 
 前世の私が聞いたら、 
 きっと目を丸くするだろう。 
 
 “あんたがそんなこと言う日が来るなんてね”って。 
 
 王妃陛下の目が、少し潤んだように見えた。 
 
 「……よかった」 
 
 「王妃?」 
 
 国王陛下が問いかけると、 
 王妃陛下は小さく頷いた。 
 
 「ようやく、“スタートライン”に立ってくれたわ」 
 
 「スタートライン、ですか?」 
 
 「ええ。 
 
 ここから先は、レオンが決める番。 
 
 王太子としての責務と、 
 一人の青年としての願いの両方を抱えたうえで、 
 
 自分で“選ぶ”番よ」 
 
 ◇◇◇ 
 
 その日の夕方。 
 
 私は王宮の庭園劇場の舞台裏にいた。 
 
 正式な場ではなく、 
 家族とごく一部の関係者だけが集まる、 
 小さな“発表の場”としてここが選ばれたのだ。 
 
 (最初も劇場、最後も劇場……筋が通ってると言えば通ってる) 
 
 舞台の端から客席を覗くと、 
 王と王妃。 
 
 フェルナー侯爵夫妻とリリアナ。 
 モルネ男爵夫妻とカトリーヌ。 
 他にも、数人の重臣たちと近しい家族たち。 
 
 その一番前の席に、レオンが立っていた。 
 
 「ミサ」 
 
 振り返ると、 
 舞台袖にレオンがいた。 
 
 いつもの儀礼服ではなく、 
 少し動きやすそうな、 
 けれど品のある衣装。 
 
 春季祝典のときと似ていて、でもあのときよりずっと大人びて見えた。 
 
 「殿――」 
 
 「レオン」 
 
 先に彼が訂正してくる。 
 
 「すみません、クセで」 
 
 「でも、今日はその“クセ”を直してほしいんです」 
 
 レオンは、真剣な目をしていた。 
 
 「これは“王太子としての発表”であると同時に、 
 “レオンとしての告白”でもあるので」 
 
 心臓の鼓動が、 
 嫌になるくらい自己主張してくる。 
 
 「……大げさですよ」 
 
 「ミサが教えてくれたんですよ。 
 
 “贈り物には、王太子としての体裁とは別に、 
 自分の本音を少し混ぜてもいい”って」 
 
 (ああ、そんなこと言いましたね、私) 
 
   ◇◇◇ 
 
 「怖くありませんか?」 
 
 つい、聞いてしまう。 
 
 「王太子妃の選択は、 
 きっと多くの反発も呼びます。 
 
 レオンが、今日ここで何を言うにせよ」 
 
 「怖いですよ」 
 
 レオンはあっさりと言った。 
 
 「でも、“怖いから誰かが決めた正解に従います”っていう人生は、 
 ミサが誰よりも嫌っている生き方でしょう?」 
 
 (痛いところを突いてきた) 
 
 「そんな生き方を、 
 僕にさせないでください」 
 
 その言葉は、 
 優しいようでいて、とてもずるかった。 
 
 「……分かりました」 
 
 私は小さく息を吸い込む。 
 
 「レオンが、自分で選ぶなら。 
 
 私は、その選択がどんなものであっても、 
 最後までちゃんと正面から受け止めます」 
 
 「約束ですよ」 
 
 レオンが微笑む。 
 
 「はい」 
 
 ◇◇◇ 
 
 舞台に、一人の少年――いや、青年が歩み出る。 
 
 レオンは客席を見渡し、 
 ふっと息を整えた。 
 
 「本日は、お集まりいただきありがとうございます」 
 
 特別なマイクも、 
 魔法の拡声もいらない。 
 
 彼の声は、 
 自然と劇場全体に届いていた。 
 
 「僕は今日、王太子として――そしてレオンとして、 
 自分の人生の“隣の席”について、皆さまにお伝えしたいと思います」 
 
 ざわ、と小さな気配が動く。 
 
 フェルナー侯爵夫妻。 
 モルネ男爵夫妻。 
 他の候補たちの家族。 
 
 それぞれの視線が、 
 レオンに注がれる。 
 
 私は、相変わらず“背中側の席”からそれを見ていた。 
 
 (ああ、本当に、最初と同じ場所だ) 
 
 でも、胸の中にある感情は 
 もう前とは違っていた。 
 
 ◇◇◇ 
 
 「王太子としての僕は、 
 国の安定と、家々の均衡と、民の不安を考えなければなりません」 
 
 レオンは、 
 淡々と事実を並べる。 
 
 「その意味で言えば、 
 ここにいらっしゃる令嬢のどなたが王太子妃となられても、 
 きっと立派に務めを果たしてくださるでしょう」 
 
 リリアナも、カトリーヌも、 
 他の令嬢たちも、静かに聞いている。 
 
 「ですが――」 
 
 レオンは、 
 わずかに言葉を切った。 
 
 「“レオンとしての僕”は、 
 どうしても譲れないことがあります」 
 
 客席の空気が、 
 少しだけ研ぎ澄まされる。 
 
 「それは、“背中側の席”を誰に任せるかということです」 
 
 (……やっぱりそこ、言うんだ) 
 
 思わず額を押さえたくなる。 
 
 「僕は、王として前を向いて歩かなければならない。 
 
 前には多くの人がいて、 
 視線も期待も注がれるでしょう」 
 
 レオンの声は、静かで、揺らいでいなかった。 
 
 「だからこそ、僕の背中側に座る人だけは―― 
 
 僕の仮面も、弱さも、 
 全部知ったうえでそこにいてくれる人がいい」 
 
 彼は、くるりと振り返った。 
 
 舞台袖。 
 背中側の席。 
 
 視線の先にいるのは、 
 たぶん私。 
 
 「ミサ・ハルヴィア」 
 
 名前を呼ばれた瞬間、 
 心臓がひっくり返りそうになった。 
 
 (あ、これ、逃げられないやつだ) 
 
 「はい」 
 
 足が震えていたけれど、 
 なんとか前へ出る。 
 
 舞台の中央で、 
 レオンと向き合った。 
 
 「僕は王太子としての務めを果たすと誓います。 
 
 そのうえで―― 
 
 僕の人生の“背中側の席”を、 
 これからもあなたに任せたい。 
 
 そしていつか、 
 “隣の席”も一緒に分け合ってほしいと願っています」 
 
 “います”ではなく“います、と願っています”という言い回しが、 
 彼らしい。 
 
 「……それはつまり」 
 
 喉が、からからだ。 
 
 「王太子妃候補の一人として、 
 この場で正式に名乗りを上げてほしい――ということです」 
 
 レオンが、はっきりと言った。 
 
 劇場が、静まり返る。 
 
 (いやもう、ここまで言われたら) 
 
 逃げ道は、きれいさっぱり消えている。 
 
 ◇◇◇ 
 
 私は、客席を見渡した。 
 
 王。 
 王妃。 
 
 フェルナー侯爵夫妻とリリアナ。 
 モルネ男爵夫妻とカトリーヌ。 
 他の候補たちの家族。 
 
 その中で、 
 リリアナと目が合った。 
 
 彼女は、 
 顔を上げ、真っ直ぐな目で私を見て、 
 小さく頷いた。 
 
 (……ずるいなあ、みんな) 
 
 逃げる理由を、 
 誰も用意してくれない。 
 
 私は、レオンに向き直った。 
 
 「――分不相応だと、今でも思っています」 
 
 正直に言う。 
 
 「王太子妃の座も、 
 王妃としてこの国に立つ未来も。 
 
 “過労死したアラサー独身OL”から転生してきた私には、 
 重すぎる肩書きです」 
 
 前世の肩書きを口にしてしまってから、 
 少しだけ笑いが起きた。 
 
 (いいんだろうか、このシリアスな場で) 
 
 でも、その笑いが、 
 少しだけ私の緊張を解いてくれた。 
 
 「それでも」 
 
 私は、 
 新しいノートカバーをぎゅっと握りしめる。 
 
 「レオンの“背中側の席”を、 
 これからも守り続けたいと思ってしまった以上。 
 
 その未来から、 
 自分だけ逃げるのは卑怯だとも思いました」 
 
 王妃陛下の目が、 
 優しく細められている。 
 
 国王陛下も、静かに頷いた。 
 
 「だから――」 
 
 私は、一歩前に出た。 
 
 「王太子教育係、ミサ・ハルヴィアは。 
 
 王太子レオンハルト・アルノルト殿下の、 
 王太子妃候補の一人として名乗りを上げます」 
 
 その瞬間、 
 劇場に控えめな拍手が広がった。 
 
 誰も、大声で反対はしなかった。 
 
 もちろん、 
 納得できない人もいるだろう。 
 
 貴族社会の根回しや調整は、 
 これから延々と続くに違いない。 
 
 ――でも少なくとも、この場では。 
 
 私が“選ばれたい”と願ったことを、 
 誰も否定しなかった。 
 
 それだけで、 
 前世の私からしたら奇跡みたいな出来事だ。 
 
 ◇◇◇ 
 
 式が終わり、人々がサロンへ移動したあと。 
 
 私は、劇場の客席で一人、 
 少し遅れて立ち上がれずにいた。 
 
 さっきまでレオンが立っていた場所。 
 王と王妃が座っていた席。 
 
 誰もいなくなった舞台を眺めていると、 
 背後から足音がした。 
 
 「ミサ」 
 
 振り返ると、 
 レオンがそこにいた。 
 
 今度は、完全に“レオンとして”の顔だ。 
 
 「お疲れさまでした」 
 
 「そっちこそ」 
 
 思わず笑い合う。 
 
 「……怖くなかったですか?」 
 
 さっきと同じ質問をすると、 
 レオンは少しだけ考えてから首を傾げた。 
 
 「怖かったですよ。 
 
 でも、“怖い”と“後悔する”のどちらかを選べと言われたら、 
 今日は“怖い方”を選んでよかったと思っています」 
 
 (その言い方、ずるい) 
 
 「ミサは?」 
 
 「私ですか」 
 
 「はい。 
 
 前世のミサが聞いたら、 
 どんな顔をすると思います?」 
 
 私は少しだけ考えてから、 
 苦笑した。 
 
 「“血迷った?”って言うでしょうね」 
 
 「でも?」 
 
 「でも、最後にはきっと、 
 私より先に拍手してくれると思います」 
 
 前世の自分の姿が、 
 少しだけ優しく思い浮かぶ。 
 
 徹夜明けのデスクで、 
 “どうせ私なんて”と笑っていた女が、 
 
 今の私を見て、 
 どこかほっとしたように笑う顔が。 
 
 ◇◇◇ 
 
 「ミサ」 
 
 レオンが、 
 ゆっくりと手を差し出してきた。 
 
 「これから先、 
 “王太子として選ばなければならないもの”が、 
 まだまだたくさんあります」 
 
 「でしょうね」 
 
 私はその手を見つめる。 
 
 「そのたびに、 
 迷ったり、誰かを傷つけてしまったり、 
 後悔することもあるかもしれません」 
 
 「ええ」 
 
 「だから、お願いがあります」 
 
 レオンの声が、 
 少しだけ甘くなる。 
 
 「僕が間違えそうになったら、“教育係様”として叱ってください。 
 
 それでも、僕がどうしても選びたい道があるときは―― 
 “ミサ”として、隣で笑っていてください」 
 
 ずるい。 
 ほんとうに、この子はずるい。 
 
 「……了解しました」 
 
 私は、 
 その手をしっかりと握った。 
 
 「教育係としても、ミサとしても。 
 
 最後まで、あなたの選択に付き合います」 
 
 それが、 
 私自身が自分に与えた、 
 二度目の人生の“仕事の定義”だ。 
 
 ◇◇◇ 
 
 その夜。 
 
 私はノートの最後のページを開いた。 
 
 “FINAL LESSON:選ばれなかった女が、選び、選ばれた日” 
 
 “前世の私は、 
 いつも“名前のない紙”の端っこで、 
 “まあ、私がいなくても回るよね”と笑っていた。 
 
 本当は、 
 “そこに自分の名前を書きたい”と願うことすら、 
 分不相応だと決めつけていた。” 
 
 “今世の私は、 
 
 王太子妃候補の一覧に自分の名前を見つけて、 
 怖くなって、嬉しくなって、泣きたくなって―― 
 
 それでも、 
 “ここにいたい”と、自分の口で言ってしまった。” 
 
 ペン先が、 
 静かに走る。 
 
 “レオンは、王太子として僕を選んだ。 
 
 そのうえで、レオンとしても僕を選んでくれた。 
 
 それはきっと、 
 前世の私には最後まで手に入らなかったものだ。” 
 
 最後の一行を書きながら、 
 窓の外の夜空を見上げる。 
 
 “――もう二度と、 
 
 “選ばれなかった”だけで終わる人生には戻らない。 
 
 これからは、 
 自分で選んだ場所で、 
 選ばれたまま生きていく。 
 
 “背中側の席”から始まったこの物語の続きは、 
 
 きっと、 
 “隣の席”で笑い合うページで埋めていける―― 
 
 そう信じて、 
 このノートの最後のページを閉じる。” 
 
 ぱたん、と 
 革のカバーが静かな音を立てた。 
 
 テーブルの向こう側には、 
 明日のレッスンの資料を広げてうとうとしているレオンの姿がある。 
 
 私はそっと席を立ち、 
 彼の“背中側の席”に回り込んだ。 
 
 いつかきちんと、 
 この背中と“隣り合う”日が来る。 
 
 その日までのページを、 
 私は自分の手で書き続けていくつもりだ。 
 
 ――前世で選ばれなかった女が、 
 今、静かに“選ばれた場所”でペンを握っている。 
 
 その事実だけで、 
 この二度目の人生は、 
 思っていたよりずっと悪くない。
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