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「なんだ、この男は」
そう呟いた白銀の髪にアイスブルーの瞳を持つ、超絶美形の青年が無表情のまま、石畳の床に座っている青年を睨んだ。
サラサラな髪にキリッとした眉、その下には涼しげで鋭い目。筋が通った鼻に形が良い唇と滑らかな白い肌。しかも、整っているのは顔だけでなく、太い首に適度に鍛えられた体躯に高身長という、モデル顔負けの容姿。
その隣に立つ、くすんだ黒いフードを被った男の存在感も消すほどの風格。
だが、そんな威圧にも負けず、睨まれた青年は茶髪を振り乱しながら立ち上がった。
「いや、それはこっちのセリフや。なんやねん、おまえら……っていうか、ここはどこや!?」
翡翠のような緑の瞳を瞬かせながら周囲を観察していく。ついさっきまで自室のパソコンで次のボイスドラマの配信の準備をしていたのだ。
それが、突如パソコンの画面が眩しく光ったため目を閉じ、次に目を開けたらこの部屋にいた。
「日本にこんな場所があるんか? なんかの撮影か? ドッキリか?」
ツンとした薬草の香りと、ムワッと淀んだ空気が漂う石造りの部屋。窓はなく、棚には様々な瓶が並ぶ光景はまるで理科の実験室のような雰囲気。
青年は大きな目をキョロキョロと世話しなく視線を泳がしていたが、足元を見た瞬間、その動きが止まった。
足元には魔法陣のような幾何学模様があり、なんとなく嫌な予感が脳裏に浮かぶ。
「まさか……いや、そんな、非現実的すぎるやろ。異世界に召喚なんて漫画の世界やで」
ブツブツと呟き続ける青年に男が訊ねた。
「おい、男。おまえ、名は?」
上から目線の言い方に青年がキッと睨み上げる。
「他人に名前を聞く時は自分から名乗るのが礼儀やろ。それとも、礼儀のれの字も知らない人種か? はあ、それはそれは失礼しましたなぁ。そんな底辺な文化の人間に礼儀を問うたオレが悪かった。オレの名は佐倉亮や」
そんな亮の勢いに押されたのか男が顔を引きつかせながら隣に立つフードの男へ声をかけた。
「本当にコレが問題を解決するのか? この変なイントネーションで無駄に言葉が多い無礼者が」
「変なイントネーションちゃうわ! 関西弁や! そっちの方が無礼やろ! それとも恥ずかしい名前で名乗れないのか? あぁ、それはまたまた失礼したわ。失敬、失敬」
軽く手を振りながらまったく失礼と思っていない声音に男が眉をひそめる。
「この国の宰相である私にそのような口をきくなど、本来であれば不敬罪で処刑だぞ」
「はっ、何かあればすぐに処刑。人の命が軽い世界やな。ほんま、程度が知れるわ」
嫌悪混じりの声に男がますます眉間にシワを寄せる。
それから、アイスブルーの瞳を鋭くしてフードを被った男を睨んだ。
「本当にこいつで間違いないのか?」
「は、はい。魔法では、間違いないはず……です」
フードの下で萎縮する男。
その様子に亮が笑顔のまま不機嫌な声音で言った。
「はっ、お偉いさんは言うだけやからな。失敗しても下のせいで、自分は何も悪くないって顔して、ホンマええご身分や。しかも、いまだに説明も何もなし。こんな手際の悪いヤツの下で働かないといけないなんて、同情しかないわ。おっと、失礼、宰相さんやったっけ? それなら、この国の国民に同情せなアカンやったな」
ペラペラと亮の話が進むにつれて、フードの男の顔がどんどん青くなっていく。
そこに遮るような低い声が響いた。
「シュラーフェン」
「は?」
「シュラーフェン・ヴァルトフォーゲルだ」
男の名乗りに亮がフッと笑う。
「これまた、かっこええ名前やな。男前の兄さんにピッタリや」
その言葉にシュラーフェンの白い頬にほんのりと赤みがさした。それから、逃げるようにアイスブルーの瞳が逸れる。
まるで生娘のような反応に亮はグッと良心が刺激された。
(今のは嫌味で照れるところとはちゃうねん! それに名前を褒めるなんて、よくあることやろ! ほんま、なんやねんこいつ)
調子を崩されたが、とにかく話を進めたい亮は一番気になっていた質問をした。
「で、オレは何のために呼ばれたんや? まさか、世界を救え、なんて言わんやろ?」
そこに妙な沈黙が落ちる。
フードの男はチラチラと上司の顔色を伺うように視線を飛ばすだけ。一方の上司であるシュラーフェンは顔を背けたまま。
話が進みそうにない状況に亮が口を開こうとした時、今にも消えそうなほど小さな声がした。
「……寝かしつけるためだ」
そっぽを向いたまま呟いたシュラーフェンに亮が肩をすくめる。
「なんや、そんなことか。で、寝かしつけるのは赤ん坊か? それとも、わんぱくな子どもか? 赤ん坊や子どもの寝かしつけはしたことがないけど、まあ、何とかなるやろ」
その説明に白銀の髪がサラリと揺れた。
「おまえは大人の寝かしつけをしたことがあるのか?」
「な、なんでわかったんや?」
「赤ん坊や子どもの寝かしつけはしたことがない、と言った。つまり、赤ん坊や子ども以外の寝かしつけをしたことがある、というころだろ?」
その指摘に翡翠の瞳がスッと逃げる。
「……意外と鋭いヤツやな」
愚痴に近い小声を聞き逃さなかったシュラーフェンが頷く。
「なら、寝かしつけをしろ。無理だったら、さっさと元の世界へ還す」
「還れるのか!?」
亮が読んだ小説や漫画では召喚は一方通行で還れないことが多かった。だから、半分ヤケで拗ねた状態だったのだが。
翡翠のような瞳を丸くしてパチパチと目を瞬かせている亮を背の高いシュラーフェンが不思議そうに見下ろす。
「当たり前だろ。還すことができないのに召喚をしたら、それは誘拐だ。人権無視も甚だしい」
「いや、簡単に処刑って言うほうが人権無視も甚だしいやろ! まあ、そこはいいわ。寝かしつけても、寝かしつけられなくても、とにかくやることをやったら還れるってことなんやろ?」
「そうだ」
大きく頷いたシュラーフェンに対して、亮がガッツポーズをする。
「よし、それならさっさとやったるわ。で、誰を寝かしつけしたらええんや?」
再び流れる沈黙。
まどろっこしい時間に再び亮が口を開こうとした時、今にも消えそうな低い声がした。
「私だ」
答えたのは神妙な顔をしたシュラーフェン。
眉目秀麗で女性から黄色い声援をいっせいに浴びるであろう外見。白い肌が見ようによっては青白くも見えるが、逞しい体躯はどこからどう見ても健康優良そのもの。
とても寝かしつけをするような年齢でもないし、寝かしつけが必要にも見えない。
「また、また、下手な冗談やな。こんな男前の兄さんが……」
軽く流そうとする亮をアイスブルーの瞳が静かに見つめる。
その雰囲気は真剣そのもので。
「マジかぁ……」
亮は額に手を当てて俯いた。
そう呟いた白銀の髪にアイスブルーの瞳を持つ、超絶美形の青年が無表情のまま、石畳の床に座っている青年を睨んだ。
サラサラな髪にキリッとした眉、その下には涼しげで鋭い目。筋が通った鼻に形が良い唇と滑らかな白い肌。しかも、整っているのは顔だけでなく、太い首に適度に鍛えられた体躯に高身長という、モデル顔負けの容姿。
その隣に立つ、くすんだ黒いフードを被った男の存在感も消すほどの風格。
だが、そんな威圧にも負けず、睨まれた青年は茶髪を振り乱しながら立ち上がった。
「いや、それはこっちのセリフや。なんやねん、おまえら……っていうか、ここはどこや!?」
翡翠のような緑の瞳を瞬かせながら周囲を観察していく。ついさっきまで自室のパソコンで次のボイスドラマの配信の準備をしていたのだ。
それが、突如パソコンの画面が眩しく光ったため目を閉じ、次に目を開けたらこの部屋にいた。
「日本にこんな場所があるんか? なんかの撮影か? ドッキリか?」
ツンとした薬草の香りと、ムワッと淀んだ空気が漂う石造りの部屋。窓はなく、棚には様々な瓶が並ぶ光景はまるで理科の実験室のような雰囲気。
青年は大きな目をキョロキョロと世話しなく視線を泳がしていたが、足元を見た瞬間、その動きが止まった。
足元には魔法陣のような幾何学模様があり、なんとなく嫌な予感が脳裏に浮かぶ。
「まさか……いや、そんな、非現実的すぎるやろ。異世界に召喚なんて漫画の世界やで」
ブツブツと呟き続ける青年に男が訊ねた。
「おい、男。おまえ、名は?」
上から目線の言い方に青年がキッと睨み上げる。
「他人に名前を聞く時は自分から名乗るのが礼儀やろ。それとも、礼儀のれの字も知らない人種か? はあ、それはそれは失礼しましたなぁ。そんな底辺な文化の人間に礼儀を問うたオレが悪かった。オレの名は佐倉亮や」
そんな亮の勢いに押されたのか男が顔を引きつかせながら隣に立つフードの男へ声をかけた。
「本当にコレが問題を解決するのか? この変なイントネーションで無駄に言葉が多い無礼者が」
「変なイントネーションちゃうわ! 関西弁や! そっちの方が無礼やろ! それとも恥ずかしい名前で名乗れないのか? あぁ、それはまたまた失礼したわ。失敬、失敬」
軽く手を振りながらまったく失礼と思っていない声音に男が眉をひそめる。
「この国の宰相である私にそのような口をきくなど、本来であれば不敬罪で処刑だぞ」
「はっ、何かあればすぐに処刑。人の命が軽い世界やな。ほんま、程度が知れるわ」
嫌悪混じりの声に男がますます眉間にシワを寄せる。
それから、アイスブルーの瞳を鋭くしてフードを被った男を睨んだ。
「本当にこいつで間違いないのか?」
「は、はい。魔法では、間違いないはず……です」
フードの下で萎縮する男。
その様子に亮が笑顔のまま不機嫌な声音で言った。
「はっ、お偉いさんは言うだけやからな。失敗しても下のせいで、自分は何も悪くないって顔して、ホンマええご身分や。しかも、いまだに説明も何もなし。こんな手際の悪いヤツの下で働かないといけないなんて、同情しかないわ。おっと、失礼、宰相さんやったっけ? それなら、この国の国民に同情せなアカンやったな」
ペラペラと亮の話が進むにつれて、フードの男の顔がどんどん青くなっていく。
そこに遮るような低い声が響いた。
「シュラーフェン」
「は?」
「シュラーフェン・ヴァルトフォーゲルだ」
男の名乗りに亮がフッと笑う。
「これまた、かっこええ名前やな。男前の兄さんにピッタリや」
その言葉にシュラーフェンの白い頬にほんのりと赤みがさした。それから、逃げるようにアイスブルーの瞳が逸れる。
まるで生娘のような反応に亮はグッと良心が刺激された。
(今のは嫌味で照れるところとはちゃうねん! それに名前を褒めるなんて、よくあることやろ! ほんま、なんやねんこいつ)
調子を崩されたが、とにかく話を進めたい亮は一番気になっていた質問をした。
「で、オレは何のために呼ばれたんや? まさか、世界を救え、なんて言わんやろ?」
そこに妙な沈黙が落ちる。
フードの男はチラチラと上司の顔色を伺うように視線を飛ばすだけ。一方の上司であるシュラーフェンは顔を背けたまま。
話が進みそうにない状況に亮が口を開こうとした時、今にも消えそうなほど小さな声がした。
「……寝かしつけるためだ」
そっぽを向いたまま呟いたシュラーフェンに亮が肩をすくめる。
「なんや、そんなことか。で、寝かしつけるのは赤ん坊か? それとも、わんぱくな子どもか? 赤ん坊や子どもの寝かしつけはしたことがないけど、まあ、何とかなるやろ」
その説明に白銀の髪がサラリと揺れた。
「おまえは大人の寝かしつけをしたことがあるのか?」
「な、なんでわかったんや?」
「赤ん坊や子どもの寝かしつけはしたことがない、と言った。つまり、赤ん坊や子ども以外の寝かしつけをしたことがある、というころだろ?」
その指摘に翡翠の瞳がスッと逃げる。
「……意外と鋭いヤツやな」
愚痴に近い小声を聞き逃さなかったシュラーフェンが頷く。
「なら、寝かしつけをしろ。無理だったら、さっさと元の世界へ還す」
「還れるのか!?」
亮が読んだ小説や漫画では召喚は一方通行で還れないことが多かった。だから、半分ヤケで拗ねた状態だったのだが。
翡翠のような瞳を丸くしてパチパチと目を瞬かせている亮を背の高いシュラーフェンが不思議そうに見下ろす。
「当たり前だろ。還すことができないのに召喚をしたら、それは誘拐だ。人権無視も甚だしい」
「いや、簡単に処刑って言うほうが人権無視も甚だしいやろ! まあ、そこはいいわ。寝かしつけても、寝かしつけられなくても、とにかくやることをやったら還れるってことなんやろ?」
「そうだ」
大きく頷いたシュラーフェンに対して、亮がガッツポーズをする。
「よし、それならさっさとやったるわ。で、誰を寝かしつけしたらええんや?」
再び流れる沈黙。
まどろっこしい時間に再び亮が口を開こうとした時、今にも消えそうな低い声がした。
「私だ」
答えたのは神妙な顔をしたシュラーフェン。
眉目秀麗で女性から黄色い声援をいっせいに浴びるであろう外見。白い肌が見ようによっては青白くも見えるが、逞しい体躯はどこからどう見ても健康優良そのもの。
とても寝かしつけをするような年齢でもないし、寝かしつけが必要にも見えない。
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