2 / 5
美少女の正体
しおりを挟む
屋敷に戻ったラミアがヒールを脱ぎ捨て、ペタペタと大理石の廊下を歩いていく。
そこに、パタパタと羽音をたてながら飛んできた蝙蝠がポンッという音とともにメイドになった。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
黒髪を一つにまとめた真面目そうな少女が頭をさげる……が、ラミアは無言のままメイドの前を通り抜けた。
どこか不機嫌そうな表情で歩きながらイヤリングを外し、無造作に放り投げる。
「あー!」
顔を青くしたメイドが床にイヤリングが落ちる前に慌ててキャッチした。
「もう! そこら辺に脱ぎ散らかさないでくださいって、何度も言っ……あ、また!」
苦言が終わる前にネックレスが宙を舞う。キラキラと煌めく大きな宝石。床に落ちたら宝石が割れてしまう。
「えい!」
どうにか空中でネックレスを捕まえて安堵するメイド。
それを気にする様子なくラミアがドレスを留めている紐を外していく。バサリという音とともに、身にまとっていたドレスが空気を孕みながら床に落ちた。
白い足が抜け殻となったドレスをまたいで進む。
大きな足にキュッと絞まった細い足首。そこから伸びる形のよいふくらはぎ。その上には引き締まった太ももに、軽く割れた腹筋。薄くはないが厚くもない大胸筋に広すぎない肩。
裸体となって現れたのはドレス姿からは想像もできない少年の体だった。
「あと、次の社交界用のドレスを手配してくれ。色は……そうだな、水色で。あと、装飾品は銀と紫だ。金や緑や青は外せ。自分の髪や目の色を僕が身に着けていると勘違いした男どもが群がってくる」
ドレスをまとっていた時より数段低い声。清水のように澄んだ声が薄暗い屋敷に響く。
「それより、宝石を投げないでください! 壊れたら、どうするんですか!?」
メイドの懇願をラミアが平然と聞き流す。
「壊れたと言えば、誰かが貢いでくる」
「もう! 今をときめく社交界の華であるラミア様が実は男でした、なんてバレたらどうするんですか?」
プンプンと可愛らしく怒る声に、軽い声が返る。
「吸血鬼とバレるよりマシだろ」
より優秀な血を探すため、優秀な人間が集まるという貴族の社交界へ。
一族の長から血を残すなと、命じられたが、それより優秀な血を欲する本能の方が勝った。
一族の土地から遠く離れた国で、最初は男の姿のまま貴族の社交界へ潜入した。だが、寄ってきたのは猫を被った女たち。甘く雌をアピールしてきたが、それでは本質が見えない。
ならば同じ女の姿であれば、より深く相手のことを探れるのでは?
そう考えたラミアは中性的であった顔を活かしてドレスをまとい、貴族のお茶会に紛れ込むようになった。
「より優秀な雌を見つけるためだ」
「決め顔で言われましても裸では、ちょっと……」
メイドの指摘にラミアが額に手を当てて苦悩した表情を作る。
「はぁ……僕という素晴らしい存在にとって、服は余計なんだ。それが分からないとは、所詮は蝙蝠か」
「はい、はい。では、分かるモノに見てもらいましょう」
呆れ混りにドレスを拾いながら言うと……
「わふ!」
待ってました、と言わんばかりに奥から大きな犬が駆けてきた。
「なっ!? 来てたのか!? 結界はどうなった!?」
「所詮は蝙蝠ですから。結界の維持を忘れておりました」
ツンとした返事にラミアが叫ぶ。
「絶対、ワザとだろ……って、やめろ! 舐めるな!」
大きな犬が嬉しそうに前足をあげてラミアに飛びつく。
踏ん張らないと一緒に倒れそうになるほどの巨体。立ち上がったらラミアと同じぐらいの身長がある。
闇夜のように青みかかった黒い毛。触れればフワフワで素肌にも柔らかく馴染む。
そこに浮かぶ、満月のように丸々とした金の目。ラミアしか見ておらず、大きく尻尾を振り、全身で喜びを表現している。
「最初の警戒心はどこにいった!?」
出会いは裏庭。足を怪我して動けなくなっていた。
手当をしようとすれば唸り声をあげ、近づけば噛む、とばかりに威嚇をしていた。
それでも、根気強く話しかけながら、食べ物も毒はないと目の前で食べたものを与え、どうにか手当までこぎつけた。それから徐々に距離が縮まり、怪我が全快した今では、こうして全身で甘えてくるほど。
ただ、どこかで飼われているのか、姿を消していることの方が多い。
始めに姿を消した時、ラミアは「せいせいした」と虚栄を張っていたが、その落ち込み様は目に見えていて。どんな食事も受け付けず、メイドがこのままでは餓死する、と苦悩したほど。
だが、犬は数日で姿を現した。
そのことにラミアは安堵しつつも胸の前で腕を組んでツンと顔をそらした。
「し、心配なんてしてないぞ。ただ、せっかく助けたのに、そこら辺で野垂れ死なれたら意味がないからな」
その言葉の意味を理解したのか、犬は数日おきに姿を見せるようになった。時間は夕方のことが多く、朝には夜露の香りを残したまま消えている。
そんな経緯で親しくなった大きな犬が長い赤い舌でべろんべろんとラミアを舐める。それも、最初は顔だったのが、徐々にさがっていき……
「や、やめっ! どこを舐め……あっ、はっ、そこは……やめ、んぅ……」
声がだんだん甘くなり……
「やめろぉぉぉぉお!」
「きゃぅぅん!」
ドスの効いた声と犬の悲鳴が響いた。
そこに、パタパタと羽音をたてながら飛んできた蝙蝠がポンッという音とともにメイドになった。
「おかえりなさいませ、ご主人様」
黒髪を一つにまとめた真面目そうな少女が頭をさげる……が、ラミアは無言のままメイドの前を通り抜けた。
どこか不機嫌そうな表情で歩きながらイヤリングを外し、無造作に放り投げる。
「あー!」
顔を青くしたメイドが床にイヤリングが落ちる前に慌ててキャッチした。
「もう! そこら辺に脱ぎ散らかさないでくださいって、何度も言っ……あ、また!」
苦言が終わる前にネックレスが宙を舞う。キラキラと煌めく大きな宝石。床に落ちたら宝石が割れてしまう。
「えい!」
どうにか空中でネックレスを捕まえて安堵するメイド。
それを気にする様子なくラミアがドレスを留めている紐を外していく。バサリという音とともに、身にまとっていたドレスが空気を孕みながら床に落ちた。
白い足が抜け殻となったドレスをまたいで進む。
大きな足にキュッと絞まった細い足首。そこから伸びる形のよいふくらはぎ。その上には引き締まった太ももに、軽く割れた腹筋。薄くはないが厚くもない大胸筋に広すぎない肩。
裸体となって現れたのはドレス姿からは想像もできない少年の体だった。
「あと、次の社交界用のドレスを手配してくれ。色は……そうだな、水色で。あと、装飾品は銀と紫だ。金や緑や青は外せ。自分の髪や目の色を僕が身に着けていると勘違いした男どもが群がってくる」
ドレスをまとっていた時より数段低い声。清水のように澄んだ声が薄暗い屋敷に響く。
「それより、宝石を投げないでください! 壊れたら、どうするんですか!?」
メイドの懇願をラミアが平然と聞き流す。
「壊れたと言えば、誰かが貢いでくる」
「もう! 今をときめく社交界の華であるラミア様が実は男でした、なんてバレたらどうするんですか?」
プンプンと可愛らしく怒る声に、軽い声が返る。
「吸血鬼とバレるよりマシだろ」
より優秀な血を探すため、優秀な人間が集まるという貴族の社交界へ。
一族の長から血を残すなと、命じられたが、それより優秀な血を欲する本能の方が勝った。
一族の土地から遠く離れた国で、最初は男の姿のまま貴族の社交界へ潜入した。だが、寄ってきたのは猫を被った女たち。甘く雌をアピールしてきたが、それでは本質が見えない。
ならば同じ女の姿であれば、より深く相手のことを探れるのでは?
そう考えたラミアは中性的であった顔を活かしてドレスをまとい、貴族のお茶会に紛れ込むようになった。
「より優秀な雌を見つけるためだ」
「決め顔で言われましても裸では、ちょっと……」
メイドの指摘にラミアが額に手を当てて苦悩した表情を作る。
「はぁ……僕という素晴らしい存在にとって、服は余計なんだ。それが分からないとは、所詮は蝙蝠か」
「はい、はい。では、分かるモノに見てもらいましょう」
呆れ混りにドレスを拾いながら言うと……
「わふ!」
待ってました、と言わんばかりに奥から大きな犬が駆けてきた。
「なっ!? 来てたのか!? 結界はどうなった!?」
「所詮は蝙蝠ですから。結界の維持を忘れておりました」
ツンとした返事にラミアが叫ぶ。
「絶対、ワザとだろ……って、やめろ! 舐めるな!」
大きな犬が嬉しそうに前足をあげてラミアに飛びつく。
踏ん張らないと一緒に倒れそうになるほどの巨体。立ち上がったらラミアと同じぐらいの身長がある。
闇夜のように青みかかった黒い毛。触れればフワフワで素肌にも柔らかく馴染む。
そこに浮かぶ、満月のように丸々とした金の目。ラミアしか見ておらず、大きく尻尾を振り、全身で喜びを表現している。
「最初の警戒心はどこにいった!?」
出会いは裏庭。足を怪我して動けなくなっていた。
手当をしようとすれば唸り声をあげ、近づけば噛む、とばかりに威嚇をしていた。
それでも、根気強く話しかけながら、食べ物も毒はないと目の前で食べたものを与え、どうにか手当までこぎつけた。それから徐々に距離が縮まり、怪我が全快した今では、こうして全身で甘えてくるほど。
ただ、どこかで飼われているのか、姿を消していることの方が多い。
始めに姿を消した時、ラミアは「せいせいした」と虚栄を張っていたが、その落ち込み様は目に見えていて。どんな食事も受け付けず、メイドがこのままでは餓死する、と苦悩したほど。
だが、犬は数日で姿を現した。
そのことにラミアは安堵しつつも胸の前で腕を組んでツンと顔をそらした。
「し、心配なんてしてないぞ。ただ、せっかく助けたのに、そこら辺で野垂れ死なれたら意味がないからな」
その言葉の意味を理解したのか、犬は数日おきに姿を見せるようになった。時間は夕方のことが多く、朝には夜露の香りを残したまま消えている。
そんな経緯で親しくなった大きな犬が長い赤い舌でべろんべろんとラミアを舐める。それも、最初は顔だったのが、徐々にさがっていき……
「や、やめっ! どこを舐め……あっ、はっ、そこは……やめ、んぅ……」
声がだんだん甘くなり……
「やめろぉぉぉぉお!」
「きゃぅぅん!」
ドスの効いた声と犬の悲鳴が響いた。
87
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【連載版あり】「頭をなでてほしい」と、部下に要求された騎士団長の苦悩
ゆらり
BL
「頭をなでてほしい」と、人外レベルに強い無表情な新人騎士に要求されて、断り切れずに頭を撫で回したあげくに、深淵にはまり込んでしまう騎士団長のお話。リハビリ自家発電小説。一話完結です。
※加筆修正が加えられています。投稿初日とは誤差があります。ご了承ください。
【本編完結】最強魔導騎士は、騎士団長に頭を撫でて欲しい【番外編あり】
ゆらり
BL
帝国の侵略から国境を守る、レゲムアーク皇国第一魔導騎士団の駐屯地に派遣された、新人の魔導騎士ネウクレア。
着任当日に勃発した砲撃防衛戦で、彼は敵の砲撃部隊を単独で壊滅に追いやった。
凄まじい能力を持つ彼を部下として迎え入れた騎士団長セディウスは、研究機関育ちであるネウクレアの独特な言動に戸惑いながらも、全身鎧の下に隠された……どこか歪ではあるが、純粋無垢であどけない姿に触れたことで、彼に対して強い庇護欲を抱いてしまう。
撫でて、抱きしめて、甘やかしたい。
帝国との全面戦争が迫るなか、ネウクレアへの深い想いと、皇国の守護者たる騎士としての責務の間で、セディウスは葛藤する。
独身なのに父性強めな騎士団長×不憫な生い立ちで情緒薄めな甘えたがり魔導騎士+仲が良すぎる副官コンビ。
甘いだけじゃない、骨太文体でお送りする軍記物BL小説です。番外は日常エピソード中心。ややダーク・ファンタジー寄り。
※ぼかしなし、本当の意味で全年齢向け。
★お気に入りやいいね、エールをありがとうございます! お気に召しましたらぜひポチリとお願いします。凄く励みになります!
『君を幸せにする』と毎日プロポーズしてくるチート宮廷魔術師に、飽きられるためにOKしたら、なぜか溺愛が止まらない。
春凪アラシ
BL
「君を一生幸せにする」――その言葉が、これほど厄介だなんて思わなかった。
チート宮廷魔術師×うさぎ獣人の道具屋。
毎朝押しかけてプロポーズしてくる天才宮廷魔術師・シグに、うんざりしながらも返事をしてしまったうさぎ獣人の道具屋である俺・トア。
でもこれは恋人になるためじゃない、“一目惚れの幻想を崩し、幻滅させて諦めさせる作戦”のはずだった。
……なのに、なんでコイツ、飽きることなく俺の元に来るんだよ?
“うさぎ獣人らしくない俺”に、どうしてそんな真っ直ぐな目を向けるんだ――?
見た目も性格も不釣り合いなふたりが織りなす、ちょっと不器用な異種族BL。
同じ世界観の「「世界一美しい僕が、初恋の一目惚れ軍人に振られました」僕の辞書に諦めはないので全力で振り向かせます」を投稿してます!トアも出てくるので良かったらご覧ください✨
植物チートを持つ俺は王子に捨てられたけど、実は食いしん坊な氷の公爵様に拾われ、胃袋を掴んでとことん溺愛されています
水凪しおん
BL
日本の社畜だった俺、ミナトは過労死した末に異世界の貧乏男爵家の三男に転生した。しかも、なぜか傲慢な第二王子エリアスの婚約者にされてしまう。
「地味で男のくせに可愛らしいだけの役立たず」
王子からそう蔑まれ、冷遇される日々にうんざりした俺は、前世の知識とチート能力【植物育成】を使い、実家の領地を豊かにすることだけを生きがいにしていた。
そんなある日、王宮の夜会で王子から公衆の面前で婚約破棄を叩きつけられる。
絶望する俺の前に現れたのは、この国で最も恐れられる『氷の公爵』アレクシス・フォン・ヴァインベルク。
「王子がご不要というのなら、その方を私が貰い受けよう」
冷たく、しかし力強い声。気づけば俺は、彼の腕の中にいた。
連れてこられた公爵邸での生活は、噂とは大違いの甘すぎる日々の始まりだった。
俺の作る料理を「世界一美味い」と幸せそうに食べ、俺の能力を「素晴らしい」と褒めてくれ、「可愛い、愛らしい」と頭を撫でてくれる公爵様。
彼の不器用だけど真っ直ぐな愛情に、俺の心は次第に絆されていく。
これは、婚約破棄から始まった、不遇な俺が世界一の幸せを手に入れるまでの物語。
炎の精霊王の愛に満ちて
陽花紫
BL
異世界転移してしまったミヤは、森の中で寒さに震えていた。暖をとるために焚火をすれば、そこから精霊王フレアが姿を現す。
悪しき魔術師によって封印されていたフレアはその礼として「願いをひとつ叶えてやろう」とミヤ告げる。しかし無欲なミヤには、願いなど浮かばなかった。フレアはミヤに欲望を与え、いまいちど願いを尋ねる。
ミヤは答えた。「俺を、愛して」
小説家になろうにも掲載中です。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる