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ホモ・フィークトゥスとホモ・サピエンスの出逢い
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私は発電所で働く一体のホモ・フィークトゥスです。
今日から新たにホモ・サピエンスの管理室で働くことになりました。
そのホモ・サピエンスの識別番号はーー。
管理室でホモ・サピエンスを管理する上で注意すべき点は最低3つ。
室温、精神的ダメージ、肉体的ダメージの3つ。
ホモ・サピエンスは室温が高すぎても低すぎても死んでしまう。
また、精神的ダメージや肉体的ダメージを与えられ続けるとまた、死んでしまいます。
特に精神的ダメージは管理が難しいです。
我々ホモ・フィークトゥスには存在しない感情という物に左右され、数値が変化します。
ーーは数日前にリセットを受けたばかりの個体です。
リセットとは記憶という情報データを全て初期化させることを意味します。
リセットする基準は主に精神的ダメージの蓄積や思考回路の衰えなどがあげられます。
特にホモ・サピエンスは精神的ダメージにめっぽう弱いため管理上最も注意すべき点です。
私は今日から管理するーーの最低限必要な項目を読み、家を出ました。
発電所に着き、いつもの朝礼が始まります。
所長「おはようございます。本日から102761はーーの管理をお願いします。何か異常が起きたり、分からないことがあれば聞くようにしてください。あと、くれぐれも情を移さないように気をつけてください。次は101504、あなたも今日から別のホモ・サピエンスの管理をお願いします。昨日あなたの管理するホモ・サピエンスに精神的ダメージがかなりかかっていました。ホモ・サピエンスのリセットをかけますので今日からは5523の管理をお願いします。朝礼は以上です。なにか質問などありますか?」
私含めた職員「……。」
所長「内容ですね。ではこれで朝礼を終わります。それでは皆さん各々の職場に行ってください。」
私は朝礼が終わるとすぐにーーの管理室へ向かった。
ーーの管理室は室温20℃をキープされ、電子ボードに精神的ダメージと肉体的ダメージを数値化され、表示されていた。
ーーの身体は特殊な液体の中で保管され、ガラス作りの大きなカプセルの中で眠るように目を閉じ、その長い黒髪を少したゆたわせています。
これを例えるなら美しい、でしょうか。
ーーはホモ・サピエンスのメスです。
私達、ホモ・フィークトゥスには性別はありません。
私達に生殖能力など必要ありませんから。
数が減れば作ればいい、数が増えすぎてしまうことなんてありえない話です。
さて、ホモ・サピエンスは会話をすると良い、とあるので早速会話をしてみましょう。
私「こんにちわ。」
ーー「こ、ここ、こんにちわ!」
私の挨拶で驚かせてしまったようです。
私「驚かせてしまったようですね。すみません。」
ーー「い、いえ、全然お気になさらず……。」
私「本日からーーの管理をさせていただきます。よろしくお願いします。」
ーー「よ、よろしくお願いします。あの、えっとーーってなんですか?」
私「識別番号です。」
ーー「識別番号?えっと名前、では無いんだよね?」
私「名前?名前とは固有名詞であり、呼称のことですか?」
ーー「えっと、そんな感じです!」
私「私達に名前はありません。あるのは識別番号だけです。それ以外に必要なことはありませんので。」
ーー「ええ!じゃあ私はあなたのことなんて呼べばいいのか分からない……。」
彼女は少し困ったように言います。
しかし、私達に名前は不要です。
名前があっても無くても大きな変化はありません。
少しの時間そう思っていると彼女が口を開きました。
ーー「そうだ!お互いに名前を考えてつけ合おうよ!」
私「それは必要なことでしょうか?」
ーー「必要なことですぅ!私もあなたのこと名前で呼びたいし、あなたに私の事名前で呼んで欲しいもん!」
私「そうですか。わかりました。考えてみます。」
私は考えました。
そして少し思案した後。
私「では、メイなんてどうでしょう。」
ーー「メイ、メイ、メイかわいい!ありがとう!えへへ。嬉しいなぁ。それじゃ、私の番ね!あなたの名前は、んー。」
彼女が少し悩んでいます。
メイ「ラント!あなたの名前はラント!どう?」
私「どう?と聞かれましても……。メイはそれで良いのですか?」
メイ「私じゃなくてラントが気に入るかどうかだよ」
少し怒り気味にメイは言ってきます。
私「分かりました。私の名前はラントです。」
メイ「うんうん!ラント、これからもよろしくね!」
私「ええ、よろしくお願いします。」
メイと少し話し込んでいると気づけば帰宅時間となっていました。
私達ホモ・フィークトゥスは必ず帰宅時間に自宅に戻らなくてはなりません。
メイに「また明日」と挨拶を交わし帰宅します。
家に帰り私がすることは充電とサプリメントを飲むことです。
栄養を取らなければ私達ホモ・フィークトゥスと言えど動かなくなってしまいます。
サプリメントを飲み、充電をしながら眠りにつきます。
私は私の中で何かが変わり始めていることにまだ気づきませんでした。
今日から新たにホモ・サピエンスの管理室で働くことになりました。
そのホモ・サピエンスの識別番号はーー。
管理室でホモ・サピエンスを管理する上で注意すべき点は最低3つ。
室温、精神的ダメージ、肉体的ダメージの3つ。
ホモ・サピエンスは室温が高すぎても低すぎても死んでしまう。
また、精神的ダメージや肉体的ダメージを与えられ続けるとまた、死んでしまいます。
特に精神的ダメージは管理が難しいです。
我々ホモ・フィークトゥスには存在しない感情という物に左右され、数値が変化します。
ーーは数日前にリセットを受けたばかりの個体です。
リセットとは記憶という情報データを全て初期化させることを意味します。
リセットする基準は主に精神的ダメージの蓄積や思考回路の衰えなどがあげられます。
特にホモ・サピエンスは精神的ダメージにめっぽう弱いため管理上最も注意すべき点です。
私は今日から管理するーーの最低限必要な項目を読み、家を出ました。
発電所に着き、いつもの朝礼が始まります。
所長「おはようございます。本日から102761はーーの管理をお願いします。何か異常が起きたり、分からないことがあれば聞くようにしてください。あと、くれぐれも情を移さないように気をつけてください。次は101504、あなたも今日から別のホモ・サピエンスの管理をお願いします。昨日あなたの管理するホモ・サピエンスに精神的ダメージがかなりかかっていました。ホモ・サピエンスのリセットをかけますので今日からは5523の管理をお願いします。朝礼は以上です。なにか質問などありますか?」
私含めた職員「……。」
所長「内容ですね。ではこれで朝礼を終わります。それでは皆さん各々の職場に行ってください。」
私は朝礼が終わるとすぐにーーの管理室へ向かった。
ーーの管理室は室温20℃をキープされ、電子ボードに精神的ダメージと肉体的ダメージを数値化され、表示されていた。
ーーの身体は特殊な液体の中で保管され、ガラス作りの大きなカプセルの中で眠るように目を閉じ、その長い黒髪を少したゆたわせています。
これを例えるなら美しい、でしょうか。
ーーはホモ・サピエンスのメスです。
私達、ホモ・フィークトゥスには性別はありません。
私達に生殖能力など必要ありませんから。
数が減れば作ればいい、数が増えすぎてしまうことなんてありえない話です。
さて、ホモ・サピエンスは会話をすると良い、とあるので早速会話をしてみましょう。
私「こんにちわ。」
ーー「こ、ここ、こんにちわ!」
私の挨拶で驚かせてしまったようです。
私「驚かせてしまったようですね。すみません。」
ーー「い、いえ、全然お気になさらず……。」
私「本日からーーの管理をさせていただきます。よろしくお願いします。」
ーー「よ、よろしくお願いします。あの、えっとーーってなんですか?」
私「識別番号です。」
ーー「識別番号?えっと名前、では無いんだよね?」
私「名前?名前とは固有名詞であり、呼称のことですか?」
ーー「えっと、そんな感じです!」
私「私達に名前はありません。あるのは識別番号だけです。それ以外に必要なことはありませんので。」
ーー「ええ!じゃあ私はあなたのことなんて呼べばいいのか分からない……。」
彼女は少し困ったように言います。
しかし、私達に名前は不要です。
名前があっても無くても大きな変化はありません。
少しの時間そう思っていると彼女が口を開きました。
ーー「そうだ!お互いに名前を考えてつけ合おうよ!」
私「それは必要なことでしょうか?」
ーー「必要なことですぅ!私もあなたのこと名前で呼びたいし、あなたに私の事名前で呼んで欲しいもん!」
私「そうですか。わかりました。考えてみます。」
私は考えました。
そして少し思案した後。
私「では、メイなんてどうでしょう。」
ーー「メイ、メイ、メイかわいい!ありがとう!えへへ。嬉しいなぁ。それじゃ、私の番ね!あなたの名前は、んー。」
彼女が少し悩んでいます。
メイ「ラント!あなたの名前はラント!どう?」
私「どう?と聞かれましても……。メイはそれで良いのですか?」
メイ「私じゃなくてラントが気に入るかどうかだよ」
少し怒り気味にメイは言ってきます。
私「分かりました。私の名前はラントです。」
メイ「うんうん!ラント、これからもよろしくね!」
私「ええ、よろしくお願いします。」
メイと少し話し込んでいると気づけば帰宅時間となっていました。
私達ホモ・フィークトゥスは必ず帰宅時間に自宅に戻らなくてはなりません。
メイに「また明日」と挨拶を交わし帰宅します。
家に帰り私がすることは充電とサプリメントを飲むことです。
栄養を取らなければ私達ホモ・フィークトゥスと言えど動かなくなってしまいます。
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