色んなストーカー

なゆか

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欲張り

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私の最愛の友達
愛美にはストーカーが居る。

愛美本人も、ストーカーの存在に気付き
警察やらに相談はしているものの
実害が無いと警察は動いてくれない事と
仕事が忙し過ぎるからか、ストーカー対処を
疎かにしているようだ。

愛美「あぁ、疲れた」

愛美はスーツのまま、疲れたとベットに沈み、
私はシワになるよとスーツを脱がす。

愛美「卵の期限やばいから、よろしくー」

「はいはい」

愛美とは、同じマンションで隣同士だ。
年齢が近く、趣味も同じで仲良くなり
今となっては料理や掃除などの面倒を見てあげている。

その見返りに、私は愛美からあるモノを貰っていた。

~~

ストーカー「頭おかしいッ!」

私の部屋で鎖を繋がれた愛美のストーカー。

キャンキャンと毎回私に吠えて来て、
全然懐いてくれない。

「はいはい」

私は愛美のストーカーを飼育している。

ストーカー「ふざけんなよッ
お前、愛美さんのストーカーのくせして
図々しいんだよッ」

ストーカーの言う通り、
私は愛美のストーカーだった。

愛美の綺麗な瞳、高い鼻、小さな口、艶やかな髪、
耳心地の良い声、甘い体臭…
彼女の全てが好きで好きで好きで好きで、
堪らなく好きでいつの間に愛美の友達になっていた。

私は愛美の友達という特別な存在になり、
愛美の側にいる事が出来て、
更に彼女への想いが募って
愛美の全てが欲しくて、
愛美の事が好きなストーカーが欲しくなった。

ストーカー「俺はッ
お前から、愛美さんを守る為に」

「はいはい」

私はストーカーの口に握っておいた
おにぎりを押し込んだ。

ストーカー「ングッ…グッ!」

「慌てて食べたら喉に詰まらせちゃうよ。
ゆっくり食べなよ、愛美の炊飯器で炊いたお米だよ」

ストーカー「ゲホッ…ゲホッ」

ストーカーは顔を真っ赤にさせて、
おにぎりを吐き出し、咳き込んでいる。

「何吐き出してるの?
愛美の炊飯器で炊いたお米で作ったおにぎりなのに
勿体無いな」

ストーカー「ゲホッ…くそ…異常者がッ」

「私はもう異常者なんかじゃないよ、
だって愛美の友達だから」

ストーカー「何が友達だッ
愛美さんを騙してるだけじゃねーかッ」

「騙してないよ、ほらおにぎりを」

私はストーカーが吐き出したおにぎりを手で掬い、
ストーカーの口元に持って行くと手を噛まれた。

「あぁ、まだ懐かれてないから噛んだんだね」

ストーカー「ンギッ」

「痛いよ」

ストーカー「ギギッ」

「手を噛み千切ろうとしてる?」

私の手にストーカーの歯が食い込んでいく。

「そんな反抗的な態度とるなら、
躾しないとね」

私はグーでストーカーの顔を殴った。

ストーカー「グッ」

「あっ暴力を振るっちゃった。
ごめんね、飼い主失格だね」

手からストーカーの口は離れたが
私は飼い主としての自覚が足りなかったなと
反省した。

「ごめんね」

ストーカー「…お…お前…異常だよ」

~~

愛美「最近、あのストーカー
居なくなったっぽいんだよね」

「それは、良かったね」

愛美「今度は牛乳の期限やばいから、
よろしくー」

「はいはい」

~~

ストーカー「…」

飼育から2ヶ月もすれば、ストーカーは大人しくなった。

「よしよし」

ストーカー「…いつ…帰してくれるんですか」

「帰す?」

ストーカー「…愛美さんに金輪際…近付きませんので…
解放してください…お願いします…ッ…
お願いします…」

「解放って、何?
貴方の家はここでしょ」

ストーカー「違う…俺は…」

「貴方の家はここ、貴方の飼い主は私」

ストーカー「違う…」

「貴方の家はここ、飼い主は私」

ストーカー「…」

「貴方の家は?」

ストーカー「…ッ…ここ」

「飼い主は?」

ストーカー「…ッ」

~~

それから、更に1ヶ月後

部屋の外から、
愛美の部屋のドアノブを回す音が聞こえる。

ガチャガチャッ

ストーカー2「愛美ちゃーん、
可愛い可愛い僕の愛美ちゃーん」

ドアをこじ開けようとしてる男が居る。

ストーカー2「愛美ちゃーん、開けてよー」

私は自分の部屋から、それを覗く。

「愛美のストーカーだね」

愛美の魅力に取り憑かれたストーカー。

ストーカー「…ぅう」

「アレも欲しいな」

私は、私に懐いた愛美のストーカーの頭を撫で、
鉄パイプを片手に部屋から出た。

~~

愛美「またストーカー減ったんだよねー」

「それは良かったね」

愛美「次は、魚の期限ヤバいから
よろしくね」

「はいはい」

愛美のお願いは絶対だ。

さて、次はどんなストーカーだろう。

卵形の輪郭をしたストーカー?
牛のみたいに大柄なストーカー?
魚顔のストーカー?

「任せてよ、全部私が面倒見るからね」
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