色んなストーカー

なゆか

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舐めた可能性

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名取「は?舐めてんのか」

佐伯「断じて、舐めてはない」

名取「いやいやいや、舐めてんだろ」

今俺の前に居る佐伯は、先日ストーカーするほど
好きだった俺の親友『矢邊』に失恋してから、
何故か俺のストーカーになった。

佐伯「今はまだ、名取君にストーカーするまでの
魅力があるのかの判断途中だから頑張る」

名取「いやいや、頑張んなッ」

佐伯は、次の好きな人=ストーカーする相手を
何故か俺にした。

名取「絶対、矢邊の事諦めてねーだろ」

佐伯「矢邊君の事は、きっぱり諦めた」

名取「なら、俺のとこ来ねーだろ!」

矢邊は俺の親友って事は、俺に近付けば
矢邊に近付けると言う事だ。

佐伯「ちゃんと、諦めた!
その証拠に今まで集めて来た矢邊君から
出た神聖なる分泌…」

名取「気持ち悪ッ!」

佐伯「とにかく、私が所持している
矢邊君のモノは焼却した!」

名取「先週、勝手に焼却炉使ったってヤツ
お前か!」

学校に、今は使われていない焼却炉があり
先週勝手に使われていたらしく、
学年集会で指摘された。

まさかの犯人お前かよと、家でやれよと
ストーカーの考えは理解出来ない。

名取「つか、何で本人にコレから
ストーカーするとか言うんだよ。
普通に可能性ないの分かんだろ」

佐伯「こちらとしても、今の段階では
到底、名取君と結ばれる未来は見えない!」

名取「なら、ストーカーすんな!」

佐伯「名取君は何か勘違いをしているよ。
私はまだストーカー行為をしていない!
そう、宣言をしただけ!」

名取「その口調腹立つんだよ!
とにかく、止めろ!」

佐伯「断る!」

名取「断んなよ!」

何なんだコイツはと、話してても埒が開かない。

名取「とにかく、やるな!」

まぁ、やるなって言って言う事聞くヤツじゃないのは
分かってはいた。



それから、俺は佐伯ストーカー経験者の矢邊に
相談してみることにした。

矢邊「へぇ、アイツ
次は名取にストーカーしてんのか」

名取「矢邊は、どうやって諦めさせた?」

矢邊「普通に無視、
あんなんに振り回されるとか、
名取は人が良すぎんだよ。
構って付け上がる前に無視無視」

矢邊は、どうでもいいらしく
逆にすげーなと思う。

矢邊「そういや、アイツ俺の前は確か笹田にも
ストーカーしてたな」

名取「マジかよ、心移りすんのか」

矢邊「知らん、とにかく笹田にも聞いてみろよ」

名取「了解」



笹田「え、今は名取君が
ストーカー被害に遭ってるの?」

名取「今はって事は、笹田以前にも居んのか?」

笹田「この学校の男子、
ほとんど被害者だよ」

名取「なんじゃそりゃ」

笹田「名取君は最後の1人だね」

名取「なんか、それはそれで腹立つわ」



俺に一番興味なかったくせに、
結局、佐伯からのストーカー行為が始まった。

名取「何なんだよ、佐伯はッ」

矢邊「構うだけ無駄」

笹田「僕の時は1週間も持たなかったな。
矢邊君が最長記録じゃないかな」

矢邊「興味ない」

名取「とにかく、すぐ別の奴のとこ行くから
放置してりゃいいのか?」

笹田「モノとかは無くなるから、
大切なモノはちゃんと持ってた方がいいよ。
僕、お守り盗られたから」

名取「矢邊に移った時、
そのお守り返されたか?」

笹田「焼却炉で燃やされたから、
戻って来てないよ」

名取「普通に人のモン盗って飽きたら返さず
燃やすとか犯罪だろ、担任にこの事は?」

矢邊「無駄無駄。
構うだけ、付け上がる」

笹田「そうだね、モノを盗まれる程度で
済むなら、まだマシだと思うよ。
ほら、一年の時に火事で亡くなった同級生居るでしょ」

名取「…ぇ、居たけど」

笹田「その人ストーカー被害を担任に相談して、
警察にも相談した結果、家ごと燃やされてたよ」

名取「…それ、やばいだろ」

まさかの事実に、
一気に冷や汗が噴き出た。

笹田「本当にやばいから、
構ったら駄目だよ」

ガサガサガサッ

2人の後ろで俺のロッカーを漁っている佐伯。

名取「…あ」

矢邊「名取、アイツが飽きるまで我慢しろ」

立ち上がると、矢邊に腕を掴まれる。

名取「…でも、アレ俺の」

俺のジャージを出して、頬擦りをし出した佐伯。

笹田「駄目だよ、名取君」

名取「あんなん見て無視しろとか…」

矢邊「俺はお前に死なれたくないからな」

名取「でも、普通にあんだけ
あからさまに」

矢邊「無視しろ」

矢邊に肩パンされ、座り直す。

佐伯「………」

佐伯は俺の方を見て、口をパクパクさせて
何かを言っている。

佐伯「あ・い・し・て・る」

名取「何が愛してるだよ、嘘つき野郎」



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