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気になるあの子
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クラスメイトの高垣君は、いつも1人で居て
どんな声をしているのか分からないくらい
喋っている所を見た事がない。
そんな彼が、不登校になった。
担任「ん?高垣の事?」
私は放課後、職員室に来ていた。
梨尾「ずっと登校して来てないじゃないですか。
それ…私のせいかもしれなくて」
担任「梨尾のせいなのか?」
梨尾「休む様になった前日に…その…
罰ゲームで高垣君に告白をしてしまいまして」
私は最低な事をしてしまい、
そのせいで、彼を傷付けて
不登校になってしまったなら謝りたい。
梨尾「謝りたいので、
高垣君の連絡先を教えてください。
担任「その謝罪って、自己満か?」
梨尾「…え」
担任「自分がスッキリしたいが為の謝罪なら、
高垣を更に追い詰む要因になるからやめとけ。
まぁ、そもそも生徒の個人情報を
勝手に教えられないからな」
担任にそう言われ、
確かに軽率で自己満なお願いだった。
梨尾「…私、最低ですね」
担任「そうだな」
それでも、私は担任に頭を下げた。
梨尾「もし、高垣君に謝罪出来る機会があるなら
教えて頂きたいです」
担任「…俺が言った事聞いてたか?」
梨尾「はい、でも謝らないのは違うので」
担任「…はあ」
担任はため息を吐き、付箋に何かを書き出した。
梨尾「…ぇ、これ」
担任はデスクに付箋を貼った。
担任「これ、高垣の住所」
梨尾「いいんですか?」
担任「よくは無い、とにかく謝罪したいならして来い。
ただ、俺は一回止めたからな」
担任は顔を背け、業務に戻った。
梨尾「ありがとうございます」
私は担任に頭を下げ、付箋を取った。
~
スマホに高垣君の住所を入力し、ナビ通りに
家に向かったが、想像以上に大きく驚いた。
梨尾「…よし」
インターホンを押すと、すぐに玄関が開き
黒服の人が出て来た。
「どちら様?」
梨尾「あっあの…高垣君に…」
「高垣のどちら様に?」
しまったと、高垣君の名前知らないと
私は頭を下げる。
梨尾「…すみません、あの同じ学校で…」
黒服の人に説明しようとしたら、
廊下の奥から高垣君が現れ、
私に気付いたらしく黒服の人を下がらせていた。
梨尾「あの…高垣君」
高垣「…」
高垣君はジッと私の顔を見ていて、
私はすぐに再び頭を下げて謝罪をする。
梨尾「不快な思いさせて、ごめんなさいッ」
高垣「不快な思い?」
ほぼ初めて聞いた声に顔を上げると、
高垣君はしゃがみ込んで私の顔を覗いている。
梨尾「…罰ゲームで…告白なんかしちゃって」
高垣「あぁ、その事」
梨尾「先生には、自己満だって止められたけど
謝りたくて」
高垣「先生?」
梨尾「担任の…」
高垣「あぁ、あの人か」
梨尾「謝ったところで許される事じゃないけど、
あの…」
高垣「別に罰ゲームで告白とか慣れてるから、
謝らなくても良い」
梨尾「ごめん…なさい」
高垣「だから、謝らなくてもいい。
まぁ、家まで来た子初めてだから
上がって行きな」
梨尾「…え」
高垣「遠かっただろ?」
梨尾「謝りに来てるから、家に上がるなんて」
高垣「家主の俺がいいって言ってるから、
そんな気弱ずに上がって」
高垣君は私のローファーを指差す。
高垣「それ脱いで上がりな」
謝りに来た私には拒否権は無いと、
ローファーを脱ぎ、高垣君の後ろに着いていく。
梨尾「高垣君、本当にごめんなさい」
高垣「さっき謝らなくていいって言ったよね」
梨尾「でも…高垣君が学校に来れない程
不快な思いさせちゃって…」
高垣「俺が学校に行かないのが
自分のせいだと思ってたって事?
暴行や、恐喝では無い、あの程度で?」
梨尾「…暴行?」
高垣君は立ち止まり振り返った。
高垣「まさか、知らなかった?
俺、クラスメイトに凄いいじめられてるよ」
梨尾「…いじめって…」
高垣「ほら、この腕見なよ。
彫刻刀で掘られてさ」
高垣君はシャツを捲ると、
傷だらけで、私はここまでされてるとは
思っても見なかった。
高垣「興味が無いから、気に留めなかったんだね?
それで、関わったからやっと気付いたって事か」
クラスメイトが、こんな目に遭ってると今まで
気付きもしない自分に落胆した。
高垣「カテゴリーにしたら、罰ゲームで告白程度も
いじめではあるけど、俺が学校に行かない理由は
これで分かった?」
梨尾「…ご…ごめんなさい」
再び頭を下げると、高垣君に笑われた。
高垣「いいって、謝らなくて
許すつもりないんだからさ」
梨尾「…え」
高垣「いや、そんな顔しないでよ。
俺、泣き寝入りしないタイプなんだよ」
そう言われ、案内された部屋は
クラスメイトの写真が壁一面に貼られた部屋。
高垣「休んでたのは調べる為、
明日から登校するから、大丈夫」
壁をよく見ると、クラスメイトの一人一人の情報が
事細かく書かれていて、勿論私のもある。
高垣「報復するから、
待っててよ梨尾さん」
~
梨尾「…報復」
あの後、お茶やお菓子を出されたが
全然味がしなかった。
まだ、私の番じゃ無いからと帰らされたが
怖くて仕方なくなる。
程度なんて関係ない、いじめはいじめ。
私は報復させても仕方がない。
梨尾「…」
殺されるかもしれないと思うと、
足が震える。
担任「梨尾ー、道のど真ん中で立ち止まって
どうした」
振り返ると担任が居た。
報復の事は話せなく、口籠ると
何か察したのか肩を掴まれる。
担任「だから、止めただろ?」
梨尾「知ってたんですか…」
担任「高垣がいじめられてる事?
それとも、報復の事?」
梨尾「両方知ってたんですね」
担任「逆にいじめの件を梨尾が知らないとは、
思ってなかったけどな。
まぁ報復は因果応報って事で」
知ってるのに対処をしない担任。
彼に職務怠慢だと言いたいが、
因果応報だからと何も言えない。
担任「で、お前はなんて言われた?」
梨尾「報復するからって…」
担任「それだけ?」
梨尾「…はい」
担任「それだけか」
担任はつまらなそうに、何かをメモリ出した。
梨尾「…何ですか、それ」
担任「ん?あぁ、高垣の事をここにメモしてるんだ」
梨尾「…え」
担任「今まで見て来た生徒で、
高垣みたいなの初めてで面白くてな」
何で笑ってるんだこの人と、
メモ帳を読むと、さっき見た高垣君のメモ以上に
高垣君の行動を事細かく書かれていた。
担任「俺は人間観察が趣味でな、
スクールカーストとか面白かったんだが、
今まで沢山の生徒を見て来て、
大体同じような行動をして
つまらなくなって来たところで高垣が…」
担任は笑顔で高垣君の事を
学校だけでは無く、家での事など
沢山の情報を私に漏らした。
担任「俺はな、
予想外な事をする高垣が大好きなんだ」
この人、おかしい人なんだ…
梨尾「…この事、高垣君に言いますよ」
担任「人間観察の事か?」
梨尾「そうですよ…私が言える事じゃないですけど、
担任なのにいじめを放置して…
それを楽しんでたなんて」
担任「高垣はもう知ってるよ。
だから、俺も報復されるから」
担任はまだ笑顔のままだ。
梨尾「怖くないんですか」
担任「こんなに面白い事は無いよ。
ストーカーへの報復って何だろうなって、
もっと楽しませてくれるんだから」
梨尾「…先生は異常ですよ」
~
次の日
高垣君は宣言通りに登校して来て、
いじめられてる事は見ていると分かった。
今まで本当に気に留めてなかったんだと、
自分の能天気さに更に落胆する。
そして、高垣君の報復が始まった。
~
高垣君の報復が始まり、
クラスメイトがどんどん登校しなくなって、
クラスはすぐに崩壊した。
勿論担任も生徒へのストーカー行為や、
いじめの隠蔽などで吊し上げられ
学校を追い出された。
担任「こうなる事は読めてたけどな、
ここまで楽しませてくれた生徒は高垣だけだ。
高垣は俺の1番の生徒。
これからも観察させてもらうよ」
担任は、去り際にストーカー行為は止めないと
宣言して辞めていった。
高垣「クラスメイトよりも、厄介な人だな」
梨尾「…まだ、高垣君を観察するって」
高垣「あぁ、そうだね。
まぁそれは後に回して、
最後に梨尾さんへの報復だけど」
梨尾「…うん」
高垣「人の心を弄んだ梨尾さんに、
どんな報復しようかな」
報復を横で見て来た私は、高垣君が
いじめを見て見ぬふりして来たクラスメイトにも、
容赦が無い事を知っていた。
だから、告白した私はもっと
容赦無い事をされる。
高垣「俺にどうされたい?」
梨尾「…死にたくない」
高垣君は私の頭を撫で、笑った。
高垣「大丈夫、殺しはしないから」
梨尾「…」
高垣「梨尾さんさ、自分がどんな報復されるのかって、
ずっと怖かったみたいだね」
高垣君の冷たい手が私の頬を摩る。
高垣「くまも凄いし、痩せちゃったな。
ずっと眠れなかったみたいだね」
確かに怖くて不眠が続いていた。
でも、因果応報だから仕方ない事なんだ…
高垣「俺の事が怖い?」
梨尾「…う…うん」
高垣「ずっと、俺の事考えてた?」
梨尾「…うん」
高垣「なら、もういいよ」
梨尾「…え」
高垣君は私から離れた。
高垣「俺、転校するから」
梨尾「…待って…転校って」
高垣「じゃあね、梨尾さん」
高垣君はそう言って下校して行った。
~
高垣君は、本当に転校してしまい
あれっきり、顔を合わせていない。
許されたんだと思ったのに、心が安らぐ事はなく
眠れない夜が続いた。
梨尾「高垣君…今どうしてるんだろう」
次の学校でも、いじめられて
クラスメイトに報復をしてるんじゃないかと
思うと、更に眠れなくなる。
~
梨尾「…高垣君…高垣君…高垣君」
彼の事が頭から離れない。
見て見ぬふりしていたクラスメイトには、
報復してたのに…
私は罰ゲームで心を傷付けたのに
何で…私には報復しなかったの。
梨尾「…高垣君、高垣君ッ」
彼に会いたい…彼に会って、
報復をしてくれなかった理由を聞きたい。
~
気が付くと、別の学校に通う高垣君の事を
追いかけていた。
今の高垣君は、友達が出来て下校中に寄り道をしたり 学校でも楽しそうにしている。
それで、彼女が出来て…恋人繋ぎで登下校して…
友達に冷やかされて、照れながら笑っていて…
梨尾「…幸せそう」
今の高垣君は幸せなんだ。
やっと幸せになれたんだ…
だから、私なんかが会ったら駄目だ…
胸が苦しい…
胸が痛い…
梨尾「…もっと、酷い事すれば良かった」
そしたら、報復してくれたかもしれなかったと
私は後悔しながら、高垣君を追い続ける事にした。
どんな声をしているのか分からないくらい
喋っている所を見た事がない。
そんな彼が、不登校になった。
担任「ん?高垣の事?」
私は放課後、職員室に来ていた。
梨尾「ずっと登校して来てないじゃないですか。
それ…私のせいかもしれなくて」
担任「梨尾のせいなのか?」
梨尾「休む様になった前日に…その…
罰ゲームで高垣君に告白をしてしまいまして」
私は最低な事をしてしまい、
そのせいで、彼を傷付けて
不登校になってしまったなら謝りたい。
梨尾「謝りたいので、
高垣君の連絡先を教えてください。
担任「その謝罪って、自己満か?」
梨尾「…え」
担任「自分がスッキリしたいが為の謝罪なら、
高垣を更に追い詰む要因になるからやめとけ。
まぁ、そもそも生徒の個人情報を
勝手に教えられないからな」
担任にそう言われ、
確かに軽率で自己満なお願いだった。
梨尾「…私、最低ですね」
担任「そうだな」
それでも、私は担任に頭を下げた。
梨尾「もし、高垣君に謝罪出来る機会があるなら
教えて頂きたいです」
担任「…俺が言った事聞いてたか?」
梨尾「はい、でも謝らないのは違うので」
担任「…はあ」
担任はため息を吐き、付箋に何かを書き出した。
梨尾「…ぇ、これ」
担任はデスクに付箋を貼った。
担任「これ、高垣の住所」
梨尾「いいんですか?」
担任「よくは無い、とにかく謝罪したいならして来い。
ただ、俺は一回止めたからな」
担任は顔を背け、業務に戻った。
梨尾「ありがとうございます」
私は担任に頭を下げ、付箋を取った。
~
スマホに高垣君の住所を入力し、ナビ通りに
家に向かったが、想像以上に大きく驚いた。
梨尾「…よし」
インターホンを押すと、すぐに玄関が開き
黒服の人が出て来た。
「どちら様?」
梨尾「あっあの…高垣君に…」
「高垣のどちら様に?」
しまったと、高垣君の名前知らないと
私は頭を下げる。
梨尾「…すみません、あの同じ学校で…」
黒服の人に説明しようとしたら、
廊下の奥から高垣君が現れ、
私に気付いたらしく黒服の人を下がらせていた。
梨尾「あの…高垣君」
高垣「…」
高垣君はジッと私の顔を見ていて、
私はすぐに再び頭を下げて謝罪をする。
梨尾「不快な思いさせて、ごめんなさいッ」
高垣「不快な思い?」
ほぼ初めて聞いた声に顔を上げると、
高垣君はしゃがみ込んで私の顔を覗いている。
梨尾「…罰ゲームで…告白なんかしちゃって」
高垣「あぁ、その事」
梨尾「先生には、自己満だって止められたけど
謝りたくて」
高垣「先生?」
梨尾「担任の…」
高垣「あぁ、あの人か」
梨尾「謝ったところで許される事じゃないけど、
あの…」
高垣「別に罰ゲームで告白とか慣れてるから、
謝らなくても良い」
梨尾「ごめん…なさい」
高垣「だから、謝らなくてもいい。
まぁ、家まで来た子初めてだから
上がって行きな」
梨尾「…え」
高垣「遠かっただろ?」
梨尾「謝りに来てるから、家に上がるなんて」
高垣「家主の俺がいいって言ってるから、
そんな気弱ずに上がって」
高垣君は私のローファーを指差す。
高垣「それ脱いで上がりな」
謝りに来た私には拒否権は無いと、
ローファーを脱ぎ、高垣君の後ろに着いていく。
梨尾「高垣君、本当にごめんなさい」
高垣「さっき謝らなくていいって言ったよね」
梨尾「でも…高垣君が学校に来れない程
不快な思いさせちゃって…」
高垣「俺が学校に行かないのが
自分のせいだと思ってたって事?
暴行や、恐喝では無い、あの程度で?」
梨尾「…暴行?」
高垣君は立ち止まり振り返った。
高垣「まさか、知らなかった?
俺、クラスメイトに凄いいじめられてるよ」
梨尾「…いじめって…」
高垣「ほら、この腕見なよ。
彫刻刀で掘られてさ」
高垣君はシャツを捲ると、
傷だらけで、私はここまでされてるとは
思っても見なかった。
高垣「興味が無いから、気に留めなかったんだね?
それで、関わったからやっと気付いたって事か」
クラスメイトが、こんな目に遭ってると今まで
気付きもしない自分に落胆した。
高垣「カテゴリーにしたら、罰ゲームで告白程度も
いじめではあるけど、俺が学校に行かない理由は
これで分かった?」
梨尾「…ご…ごめんなさい」
再び頭を下げると、高垣君に笑われた。
高垣「いいって、謝らなくて
許すつもりないんだからさ」
梨尾「…え」
高垣「いや、そんな顔しないでよ。
俺、泣き寝入りしないタイプなんだよ」
そう言われ、案内された部屋は
クラスメイトの写真が壁一面に貼られた部屋。
高垣「休んでたのは調べる為、
明日から登校するから、大丈夫」
壁をよく見ると、クラスメイトの一人一人の情報が
事細かく書かれていて、勿論私のもある。
高垣「報復するから、
待っててよ梨尾さん」
~
梨尾「…報復」
あの後、お茶やお菓子を出されたが
全然味がしなかった。
まだ、私の番じゃ無いからと帰らされたが
怖くて仕方なくなる。
程度なんて関係ない、いじめはいじめ。
私は報復させても仕方がない。
梨尾「…」
殺されるかもしれないと思うと、
足が震える。
担任「梨尾ー、道のど真ん中で立ち止まって
どうした」
振り返ると担任が居た。
報復の事は話せなく、口籠ると
何か察したのか肩を掴まれる。
担任「だから、止めただろ?」
梨尾「知ってたんですか…」
担任「高垣がいじめられてる事?
それとも、報復の事?」
梨尾「両方知ってたんですね」
担任「逆にいじめの件を梨尾が知らないとは、
思ってなかったけどな。
まぁ報復は因果応報って事で」
知ってるのに対処をしない担任。
彼に職務怠慢だと言いたいが、
因果応報だからと何も言えない。
担任「で、お前はなんて言われた?」
梨尾「報復するからって…」
担任「それだけ?」
梨尾「…はい」
担任「それだけか」
担任はつまらなそうに、何かをメモリ出した。
梨尾「…何ですか、それ」
担任「ん?あぁ、高垣の事をここにメモしてるんだ」
梨尾「…え」
担任「今まで見て来た生徒で、
高垣みたいなの初めてで面白くてな」
何で笑ってるんだこの人と、
メモ帳を読むと、さっき見た高垣君のメモ以上に
高垣君の行動を事細かく書かれていた。
担任「俺は人間観察が趣味でな、
スクールカーストとか面白かったんだが、
今まで沢山の生徒を見て来て、
大体同じような行動をして
つまらなくなって来たところで高垣が…」
担任は笑顔で高垣君の事を
学校だけでは無く、家での事など
沢山の情報を私に漏らした。
担任「俺はな、
予想外な事をする高垣が大好きなんだ」
この人、おかしい人なんだ…
梨尾「…この事、高垣君に言いますよ」
担任「人間観察の事か?」
梨尾「そうですよ…私が言える事じゃないですけど、
担任なのにいじめを放置して…
それを楽しんでたなんて」
担任「高垣はもう知ってるよ。
だから、俺も報復されるから」
担任はまだ笑顔のままだ。
梨尾「怖くないんですか」
担任「こんなに面白い事は無いよ。
ストーカーへの報復って何だろうなって、
もっと楽しませてくれるんだから」
梨尾「…先生は異常ですよ」
~
次の日
高垣君は宣言通りに登校して来て、
いじめられてる事は見ていると分かった。
今まで本当に気に留めてなかったんだと、
自分の能天気さに更に落胆する。
そして、高垣君の報復が始まった。
~
高垣君の報復が始まり、
クラスメイトがどんどん登校しなくなって、
クラスはすぐに崩壊した。
勿論担任も生徒へのストーカー行為や、
いじめの隠蔽などで吊し上げられ
学校を追い出された。
担任「こうなる事は読めてたけどな、
ここまで楽しませてくれた生徒は高垣だけだ。
高垣は俺の1番の生徒。
これからも観察させてもらうよ」
担任は、去り際にストーカー行為は止めないと
宣言して辞めていった。
高垣「クラスメイトよりも、厄介な人だな」
梨尾「…まだ、高垣君を観察するって」
高垣「あぁ、そうだね。
まぁそれは後に回して、
最後に梨尾さんへの報復だけど」
梨尾「…うん」
高垣「人の心を弄んだ梨尾さんに、
どんな報復しようかな」
報復を横で見て来た私は、高垣君が
いじめを見て見ぬふりして来たクラスメイトにも、
容赦が無い事を知っていた。
だから、告白した私はもっと
容赦無い事をされる。
高垣「俺にどうされたい?」
梨尾「…死にたくない」
高垣君は私の頭を撫で、笑った。
高垣「大丈夫、殺しはしないから」
梨尾「…」
高垣「梨尾さんさ、自分がどんな報復されるのかって、
ずっと怖かったみたいだね」
高垣君の冷たい手が私の頬を摩る。
高垣「くまも凄いし、痩せちゃったな。
ずっと眠れなかったみたいだね」
確かに怖くて不眠が続いていた。
でも、因果応報だから仕方ない事なんだ…
高垣「俺の事が怖い?」
梨尾「…う…うん」
高垣「ずっと、俺の事考えてた?」
梨尾「…うん」
高垣「なら、もういいよ」
梨尾「…え」
高垣君は私から離れた。
高垣「俺、転校するから」
梨尾「…待って…転校って」
高垣「じゃあね、梨尾さん」
高垣君はそう言って下校して行った。
~
高垣君は、本当に転校してしまい
あれっきり、顔を合わせていない。
許されたんだと思ったのに、心が安らぐ事はなく
眠れない夜が続いた。
梨尾「高垣君…今どうしてるんだろう」
次の学校でも、いじめられて
クラスメイトに報復をしてるんじゃないかと
思うと、更に眠れなくなる。
~
梨尾「…高垣君…高垣君…高垣君」
彼の事が頭から離れない。
見て見ぬふりしていたクラスメイトには、
報復してたのに…
私は罰ゲームで心を傷付けたのに
何で…私には報復しなかったの。
梨尾「…高垣君、高垣君ッ」
彼に会いたい…彼に会って、
報復をしてくれなかった理由を聞きたい。
~
気が付くと、別の学校に通う高垣君の事を
追いかけていた。
今の高垣君は、友達が出来て下校中に寄り道をしたり 学校でも楽しそうにしている。
それで、彼女が出来て…恋人繋ぎで登下校して…
友達に冷やかされて、照れながら笑っていて…
梨尾「…幸せそう」
今の高垣君は幸せなんだ。
やっと幸せになれたんだ…
だから、私なんかが会ったら駄目だ…
胸が苦しい…
胸が痛い…
梨尾「…もっと、酷い事すれば良かった」
そしたら、報復してくれたかもしれなかったと
私は後悔しながら、高垣君を追い続ける事にした。
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