花言葉

なゆか

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セキチク

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次の日

登校するなり、私の机の上に押し花が置いてあった。

宮脇「それ、鮎巳君が置いてたよ~」

友達の宮脇に言われ、何の花だ?と
家が花屋の町崎さんに聞いてみる事にした。

町崎「ん?あーセキチクだね」

宮脇「すご~い、流石花屋さん」

七川「ありがと、町崎さん」

私はすぐにセキチクの花言葉を
ネットで調べる。

七川「【あなたが嫌い】…なるほど」

嫌がらせかよと、昨日のアロエといい
このセキチクといい…嫌いな私に告白した事が
そんなに苦痛だったんだなと更にムカついた。

宮脇「何々?」

七川「なんでもないよ、それより」

私は気晴らしに宮脇とテレビの話をして、
朝のHRが始まるのを待った。

ガラッ

当然の事ながら、同じクラスの鮎巳も
いけすかない4人も教室に入って来た。

七川「…何」

鮎巳は平然と私の前に立ち、
私の顔をじっと見てきた。

鮎巳「押し花、貰ってくれましたか?」

七川「うん、鮎巳の気持ち
嫌って程伝わったよ」

鮎巳「良かったです」

勘違いするなって事だろう。

言葉で言わずに花言葉で
気持ち伝える手間、何なんだよと
手の中で押し花を潰した。



昨日、面倒で付き合うと言ってしまったからなのか、
鮎巳は馴れ馴れしく休み時間の度に私の席に来た。

宮脇「何なの?鮎巳君の突然のアピール」

鮎巳「七川さんと付き合ってるんです」

宮脇「そうなの⁈初耳なんですけど!」

鮎巳「昨日僕から告白して、
OKもらいました」

宮脇は、キャッキャ言いながら
私の背中を叩き、宮脇の甲高い声は
他のクラスメイトの耳にも入ったらしく、
質問攻めにあった。

それをあの4人にニヤニヤと見られる。

宮脇「はっちゃんのどこが好きなの?」

鮎巳「はっちゃん?」

宮脇は、私の事を【はっちゃん】と呼ぶが
私の名前は『七川数乃』
ハチなんてどこにも入っていない。

宮脇「ほら、苗字は七川でしょ?
だからハチちゃんで、はっちゃん」

鮎巳「七、八って事ですか?」

宮脇「そうそう」

宮脇は、普段通り意味分からない事言って
キャッキャしているが
なんでそれを難なく理解出来んだよと鮎巳に思う。

その2人を見ながら、鬱陶しいから
どっか行ってくんないかなと私は頬杖を突く。

宮脇「それで~、鮎巳君は
はっちゃんのどこが好きになって、
告ったの?」

その質問に鮎巳はまた教室にあるアロエを
指差すんじゃないかと思っていると
宮脇にも笑みを向けた。

鮎巳「明確な理由は無いです」

宮脇「好きになるのに理由はいらないって?
なにそれ!超ラブコメっぽい!」

宮脇や他の女子達は、鮎巳の嘘に
娯楽を見つけたみたいな湧き方をしたが、
私はいじめの一環で嫌いな私に
告白させられたって言えばいいじゃんと
ため息を吐く。

鮎巳「僕もはっちゃんって呼ぼうかな」

宮脇「え~、彼氏なんだから
数乃って呼んでよ!
はっちゃんってあだ名は私が特許取ってるから」

鮎巳「なら、数乃ちゃんですね」

宮脇「初々しくて羨ましい!」

鮎巳の本心を知らずに、
宮脇達はあんなにはしゃいで
みっともないな。

あの4人もニヤニヤして見てくるし、
このムカつく空間から出たいなと教室を後にした。

鮎巳「どこに行くんです?」

七川「着いて来ないでよ」

鮎巳「数乃ちゃん」

七川「嫌いな私を名前で呼ぶ事になるとか
さぞ、苦痛なんだろうね」

鮎巳「HR始まりますよ」

鮎巳に手を掴まれ、結局教室に戻り
手を繋いでると宮脇達に騒がれ、
ムカつく空間のまま、HRが始まった。

宮脇「先生!
私目が悪くなったので、鮎巳君と
席を交換しても良いでしょーか!」

宮脇は余計な事をして、担任は何も考えずに承諾して
私の事が嫌いな鮎巳は隣の席になった。


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