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実は… END
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実は… END
➖➖
結局、3人の女装理由は分からずじまいである。
酉野「いい加減教えてよ、
もう降参しますから」
私は3人に白旗を振った。
蛙谷「それ、わざわざ作ったのか?」
酉野「うん、トイレットペーパーで」
井森「まさかとは思うけど、
ホルダーにセットされてるやつ?」
酉野「うん」
井森「汚いよ」
酉野「えっ拭いた後じゃないし、
汚くないでしょ」
大三「はぁ」
蛙谷「女のくせに、
普通に拭いたとか言うから、
俺らは女装してたんだよ」
酉野「どう言う事?」
やっと、話してくれるようだが
私の白旗はショウにより、ゴミ箱行きになった。
蛙谷「酉野って、ガサツだろ」
酉野「え…まぁ」
蛙谷「それで、頭悪いだろ?」
酉野「否定は出来ないけど、
それが何故3人の女装理由に?」
井森「ねぇ、女装してた僕らは
どうだったか覚えてる?」
酉野「モテてた」
井森「え?あぁ、えと…モテてはいたけど、
それよりも、女子っぽかったでしょ?
で、それに対して酉ちゃんはどう?」
酉野「女子に逃げられ、
男子に相手にされなくて、ぼっちだったね」
井森「その原因は、何だか分かる?」
大三「はい、鏡」
ショウに鏡を渡され、
久々に自分の姿を見たなと
小汚い私と目が合った。
井森「ショウちゃんに、見習えとか言ったみたいだけど
僕らを見習って欲しかったんだよね」
酉野「ん?」
蛙谷「ん?じゃねーよ、
俺らはお前の為に一肌も二肌も脱いだわけよ」
酉野「は?」
大三「まだ、分かってないみたい」
どう言う事だと頭を捻らずが分からない。
蛙谷「だから!
酉野が女としての自覚無さ過ぎるから、
俺らが女装して、女子同士みたいに
接してたんだよ!
そしたら、女としての自覚持つかなって」
井森「因みに担当はね、
マキちゃんは同性とのコミュニケーション能力の向上、
ショウちゃんは女子としての立ち振る舞い、
僕はオシャレについてだよ」
大三「高校で女装を辞めたのは、
流石に女装がキツくなって来たから」
私は、その真実に机を叩いた。
酉野「そんなの言ってくんないと、
分かんないじゃん!」
蛙谷「そもそも、俺ら小1からの幼馴染だろ」
酉野「うん」
蛙谷「小学生ん時、女装してなかっただろ」
酉野「確かに…思い返せばそうだね」
井森「あのね、それ踏まえてるのに
僕らが女装してるからって
普通女だと思わないでしょ」
酉野「いや、ボーイッシュな子だと思うじゃん」
井森「ボーイッシュな女子が男子トイレ使って、
上半身裸でプールとか倫理的に駄目でしょ」
大三「学校的に大問題だな」
確かにそうだが、私の為だとしても
3人は中学3年間を棒に振っている。
酉野「誠に申し訳ない」
私は机に拳を着け、3人に頭を下げた。
蛙谷「もう過ぎた事だから、謝んなよ。
俺らの力不足だったって話しだから」
酉野「でも、いくら友達の為だからって
中学3年間女装するって、度胸凄いね」
大三「それは度胸じゃなくて、
覚悟だからな」
酉野「覚悟?」
ショウは私の前髪をかき分けた。
大三「好き」
酉野「何が?」
大三「酉野の事が」
酉野「うん、ありがとう」
いきなり、好きだって言われても
私も3人の事好きだし、今更だなと思う。
井森「それだよ!
僕らが女装してまで、酉ちゃんに女としての
自覚を持たせる為に覚悟決めないと
いけなかった理由!」
酉野「早口だな」
井森「あのね!勿論、僕もマキちゃんも
酉ちゃんの事が好きなの!」
酉野「うん、私も好きだよ」
井森「そういうんじゃないんだよ!
ほら、酉ちゃんが僕の女装理由を推理した時に
myco先輩に恋愛感情的なこと言ってたけど、
それは僕らが酉ちゃんに対しての事だから」
酉野「ん?」
井森「あーもうっなんでハテナなのさ!」
ミズは頭を抱え、発狂し出した。
酉野「え、3人とも私に恋愛感情あんの?」
蛙谷「ミズがそう説明したろ」
酉野「私に、恋愛感情?」
蛙谷「そうだよ」
酉野「こんな小汚い私だよ?
ほら、ガサツで馬鹿なんでしょ?」
蛙谷「それでも好きなんだよ!」
酉野「変わってるね」
蛙谷「お前にだけは言われたくないわ!」
まさか、私の事を恋愛感情で好きだとは
微塵も思わなかった。
私を女だと自覚させれば、
3人を男と認識するようになって…
まぁ、そんな感じなのだろうが
今更そんな事言われても…
酉野「言ってくんないと分かんないよ!」
大三「ずっと言ってたから、
それを流してたのは酉野」
酉野「気付かないよ!
私が気付かないんなら、ノーカンよ」
大三「言葉で伝わらなかったなら、
今後は行動で伝えるようにするから」
酉野「殺人予告?」
大三「射止めるって意味なら、
そうかもな」
3人は私の前に立ち直し、
私も流れで立ち上がった。
蛙谷「立場が逆転したな」
井森「そうだね、どうしたら酉ちゃんが
僕らに対して、恋愛感情を抱いてくれるのか
推理しないとだね」
大三「中学3年間無駄にした分を
高校で取り返さないとだな」
酉野「おぉ…」
ぶっちゃけ、恋愛とか分かんないし
その感情を教えてくれんなら、まぁいいかなと
私は3人に手を出した。
酉野「よろしく頼んだ!」
~
ちなみに…
井森「女子から恐がられてる理由?」
酉野「そうそう」
井森「単純に見た目が変質者だからだよ」
酉野「そんだけ⁈」
大三「最近、この辺で出る変質者の
特徴とマッチしてる」
酉野「まじか!」
蛙谷「それでも、好きだけどな」
➖➖
【実は…】 END
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結局、3人の女装理由は分からずじまいである。
酉野「いい加減教えてよ、
もう降参しますから」
私は3人に白旗を振った。
蛙谷「それ、わざわざ作ったのか?」
酉野「うん、トイレットペーパーで」
井森「まさかとは思うけど、
ホルダーにセットされてるやつ?」
酉野「うん」
井森「汚いよ」
酉野「えっ拭いた後じゃないし、
汚くないでしょ」
大三「はぁ」
蛙谷「女のくせに、
普通に拭いたとか言うから、
俺らは女装してたんだよ」
酉野「どう言う事?」
やっと、話してくれるようだが
私の白旗はショウにより、ゴミ箱行きになった。
蛙谷「酉野って、ガサツだろ」
酉野「え…まぁ」
蛙谷「それで、頭悪いだろ?」
酉野「否定は出来ないけど、
それが何故3人の女装理由に?」
井森「ねぇ、女装してた僕らは
どうだったか覚えてる?」
酉野「モテてた」
井森「え?あぁ、えと…モテてはいたけど、
それよりも、女子っぽかったでしょ?
で、それに対して酉ちゃんはどう?」
酉野「女子に逃げられ、
男子に相手にされなくて、ぼっちだったね」
井森「その原因は、何だか分かる?」
大三「はい、鏡」
ショウに鏡を渡され、
久々に自分の姿を見たなと
小汚い私と目が合った。
井森「ショウちゃんに、見習えとか言ったみたいだけど
僕らを見習って欲しかったんだよね」
酉野「ん?」
蛙谷「ん?じゃねーよ、
俺らはお前の為に一肌も二肌も脱いだわけよ」
酉野「は?」
大三「まだ、分かってないみたい」
どう言う事だと頭を捻らずが分からない。
蛙谷「だから!
酉野が女としての自覚無さ過ぎるから、
俺らが女装して、女子同士みたいに
接してたんだよ!
そしたら、女としての自覚持つかなって」
井森「因みに担当はね、
マキちゃんは同性とのコミュニケーション能力の向上、
ショウちゃんは女子としての立ち振る舞い、
僕はオシャレについてだよ」
大三「高校で女装を辞めたのは、
流石に女装がキツくなって来たから」
私は、その真実に机を叩いた。
酉野「そんなの言ってくんないと、
分かんないじゃん!」
蛙谷「そもそも、俺ら小1からの幼馴染だろ」
酉野「うん」
蛙谷「小学生ん時、女装してなかっただろ」
酉野「確かに…思い返せばそうだね」
井森「あのね、それ踏まえてるのに
僕らが女装してるからって
普通女だと思わないでしょ」
酉野「いや、ボーイッシュな子だと思うじゃん」
井森「ボーイッシュな女子が男子トイレ使って、
上半身裸でプールとか倫理的に駄目でしょ」
大三「学校的に大問題だな」
確かにそうだが、私の為だとしても
3人は中学3年間を棒に振っている。
酉野「誠に申し訳ない」
私は机に拳を着け、3人に頭を下げた。
蛙谷「もう過ぎた事だから、謝んなよ。
俺らの力不足だったって話しだから」
酉野「でも、いくら友達の為だからって
中学3年間女装するって、度胸凄いね」
大三「それは度胸じゃなくて、
覚悟だからな」
酉野「覚悟?」
ショウは私の前髪をかき分けた。
大三「好き」
酉野「何が?」
大三「酉野の事が」
酉野「うん、ありがとう」
いきなり、好きだって言われても
私も3人の事好きだし、今更だなと思う。
井森「それだよ!
僕らが女装してまで、酉ちゃんに女としての
自覚を持たせる為に覚悟決めないと
いけなかった理由!」
酉野「早口だな」
井森「あのね!勿論、僕もマキちゃんも
酉ちゃんの事が好きなの!」
酉野「うん、私も好きだよ」
井森「そういうんじゃないんだよ!
ほら、酉ちゃんが僕の女装理由を推理した時に
myco先輩に恋愛感情的なこと言ってたけど、
それは僕らが酉ちゃんに対しての事だから」
酉野「ん?」
井森「あーもうっなんでハテナなのさ!」
ミズは頭を抱え、発狂し出した。
酉野「え、3人とも私に恋愛感情あんの?」
蛙谷「ミズがそう説明したろ」
酉野「私に、恋愛感情?」
蛙谷「そうだよ」
酉野「こんな小汚い私だよ?
ほら、ガサツで馬鹿なんでしょ?」
蛙谷「それでも好きなんだよ!」
酉野「変わってるね」
蛙谷「お前にだけは言われたくないわ!」
まさか、私の事を恋愛感情で好きだとは
微塵も思わなかった。
私を女だと自覚させれば、
3人を男と認識するようになって…
まぁ、そんな感じなのだろうが
今更そんな事言われても…
酉野「言ってくんないと分かんないよ!」
大三「ずっと言ってたから、
それを流してたのは酉野」
酉野「気付かないよ!
私が気付かないんなら、ノーカンよ」
大三「言葉で伝わらなかったなら、
今後は行動で伝えるようにするから」
酉野「殺人予告?」
大三「射止めるって意味なら、
そうかもな」
3人は私の前に立ち直し、
私も流れで立ち上がった。
蛙谷「立場が逆転したな」
井森「そうだね、どうしたら酉ちゃんが
僕らに対して、恋愛感情を抱いてくれるのか
推理しないとだね」
大三「中学3年間無駄にした分を
高校で取り返さないとだな」
酉野「おぉ…」
ぶっちゃけ、恋愛とか分かんないし
その感情を教えてくれんなら、まぁいいかなと
私は3人に手を出した。
酉野「よろしく頼んだ!」
~
ちなみに…
井森「女子から恐がられてる理由?」
酉野「そうそう」
井森「単純に見た目が変質者だからだよ」
酉野「そんだけ⁈」
大三「最近、この辺で出る変質者の
特徴とマッチしてる」
酉野「まじか!」
蛙谷「それでも、好きだけどな」
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