熊ダイブ

なゆか

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何故そうなる③

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水曜日

私は朝から二本の
アメリカンドッグを所持していた。

一美「普通にアメリカンドッグは冷めると、
微妙になるでしょ」

那須野「その為に、保温機を用意しました!」

先輩「大きい箱持って来たから、
お引越しするのかなって思ったよ」

那須野「ちゃんとした保温機です」

先輩「すごーい」

更衣室のコンセントを拝借し、
アメリカンドッグを保温機に入れてから
朝練に向かった。



「那須野ー、何この馬鹿でかい機械。
邪魔過ぎんだけど」

那須野「私に免じて、勘弁してください!」

「那須野に免じるだけの価値はない」

那須野「ひど!」

「とにかく、ちゃんと持って帰ってね」

那須野「かしこまりました!」



朝練後

私はホカホカのアメリカンドッグを持ち、
村野君の登校を待つ。

一美「本当、意志強いな」

那須野「いや、ここまで来たら
熊ダイブが達成されるまで続行でしょ」

一美「はぁ」

八木岡「おい!
他クラスで何をしているんだ那須野!」

朝一から、突っかかってくんなよと思うが
昨日抱きついたしな…

那須野「うるさいな、小姑」

八木岡「なんだと!」

一美「喧嘩やめて、みんな見てるから」

ぎゃーぎゃーうるさい八木岡を
一美が黙らせてくれた。

一美「それで、八木岡君はどうしてここに?」

八木岡「プリント配布だ」

一美「ありがとう、渡しておくから」

八木岡「頼んだ」

那須野「はよ、散れ」

八木岡「なんだとッ」

一美「あー!那須野黙れ!」

私は一美に殴られ、それを八木岡に
鼻で笑われ、やっと邪魔者は退散していった。

那須野「本当にうるさい、小姑だな」

一美「はいはい、
そろそろ、村野君来るんじゃない?」

那須野「熊ダイブ!熊ダイブ!」

一美「声が大きい」

しばらくすると、
私のくまさんがのそのそと廊下を
歩いて来ている姿が見えた。

一美「私のくまさんって」

那須野「心読まないで!
とにかく、これで熊ダイブの夢を達成させる」

そして、遂にその時が来た。



村野「わーい、アメリカンドッグ好きなんだ」

相変わらず大きいな…本当、熊のようだ。

那須野「今日もお願いします!」

私は辺りを見回しながら、
村野君の背中から距離を取る。

那須野「八木岡は教室に戻った。
明地君は今そこに居る。
よし、これで邪魔は入らない」

今まで邪魔してきた者達を確認し、
再々チャレンジだ。

明地「あっ月曜、俺にタックルしてまで
愛情表現してきた子だぁ」

一美「あっあ…明地君!」

一美のどもりが凄いな。

明地君は私達に近づいて来たが
私は村野君への熊ダイブを達成する為に
集中している。

明地「今まであんなタックルで、
アピールしてくる子居なかったから、
気になってたんだよねぇ」

なんか隣でベラベラ喋ってんなと
思いながらクラウチングスタートの体制に入る。

明地「ん?何か落としたのぉ?」

那須野「行くぞッ」

ガシッ

走り出そうとした瞬間に、腕を掴まれた。

明地「うわっ、何どうしたのぉ!」

腕を掴んだのは明地君で、
私はまた邪魔されたと手を振り払う。

那須野「邪魔すんな!」

バンッ

那須野「痛いッ」

一美「明地君になんて口の聞き方してるのよ!」

一美に怒られたが、それよりも
まだ村野君は背中を向けてくれている。

那須野「よし」

明地「ちょっと、おぉ~い!
俺はこっちにいるよぉ」

私の視界に、手をヒラヒラさせて入ってくる
明地君はまた私の邪魔をする。

那須野「うざッ」

バンッ

那須野「痛いッ!」

一美「口の聞き方ッ」

私が明地君を邪険にすると、一美は怒る。

明地「もぉ~なんなの?」

那須野「一美ッ後は任した!」

私は一美を明地君の方へ押し、
村野君の背中に向かって走る。

那須野「待ちに待った!
熊ダイブ!」

私は手を広げ、ラストスパートを掛ける。

夏穂「村野っち、どうしたの?」

目の前に女子が…

那須野「2度ある事は3度無いッ!!!」

夏穂「きゃっ」

私は両手を使い、昨日の練習の成果が出て
華麗に女子を交わす。

那須野「熊ダイブッ!」

ドサッ

秋緒「いってぇなッ」

もう1人来るとは思わず、
またも熊ダイブは失敗に終わった。

那須野「…はぁ」

私はため息をつき、
確か不良らしい秋緒君から離れた。

夏穂「えっ何々⁈」

さっき交わした可愛い巨乳で有名の夏穂さんは、
駆け寄って来た。

秋緒「てめぇ、人に抱きついといて
ため息だけかよッ」

秋緒君は怒っているが、
私の落胆には敵わないだろう。

那須野「あー…ごめん」

とりあえず、頭を下げて
村野君の方を見るが、既に居ない。

明地「ちょっとぉ~
どういう事なの?」

明地君と一美も駆け寄って来た。

那須野「また…駄目だったよ、一美」

私は一美に泣きつこうとしたが
交わされ、夏穂さんに抱きついてしまった。

夏穂「わっどうしたの?」

那須野「ごめんなさい」

私は夏穂さんに頭を下げながら、
後ろに下がる。

私を交わした一美は、
今の状況を理解していない
この場にいる3人に熊ダイブの説明し出した。

那須野「教室行こう…」

そんな一美を放置し、
私は自分の教室に向かった。



放課後の部活にて

一美「先に行くとか信じらんないッ」

一美の口調は怒っているが、
表情は何処のなく嬉しそうである。

一美「明日も
チャレンジしなさいよ」

那須野「どんな心境の変化?」
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