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第九章 玉英王動く
第80話 璃輝
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王都、華陀より西、シャクラ砂漠との境の森の中、玄灰川の支流沿いに、聖安寺と言う古い寺がある。
この寺は、華陀の劉安寺の流れを組む寺で、小さな境内には湧き水もあり、皇帝の静養先として利用されることもあった。
その境内の庭で、湧き水の小魚を眺めている少年がいた。
彼の名は、璃輝。
現在の玉英王の幼き頃の姿である。
麗希王の末の皇子である彼がここで生活しているのは、彼の母親の月澪姫が正妃、蘭華姫の嫉妬のために遠ざけられたためだった。
それでもまだ、祖父が皇帝として存命だったので、皇太子である璃輝の父の周りにも、穏やかな雰囲気が残されていた。
「殺されないですんだのだから、良かったのよ」と言っていた母が、毒殺されたのは璃輝が十四歳の年。
祖父、煌映王が病に倒れ、継承者問題が表面化した頃のことだ。
恐らく母親だけでは無く、璃輝も狙われたのだろうが、たまたま食するのが遅れた。そのお陰で命拾いする事ができた。
聖安寺は政争に巻き込まれるのを恐れて、病死と届け出た。
そして、璃輝も病に臥せっていると報告したのだった。
半ば幽閉されるような生活。
だが、それは璃輝にとってはかえって好都合だった。
寡黙な少年は、一日中、寺の書庫に閉じこもっては、そこに眠る数々の蔵書を読み漁っていた。
歴史に関するもの、自然に関するもの、旅行記や法や哲学的に関するもの、異国の言葉の本まで、華陀の学校で古くなった書物が、記録の保管と言う名目で運び込まれていたのだが、実際には誰にも顧みられること無く、役立たずな古い知識の本としてしか思われていなかったので、書庫の中は、雑然として埃まみれになっていた。
璃輝は、打ち捨てられた蔵書と、幽閉も同然の自分とは似た物同士だなと常々考えていた。
そんな蔵書の間に、古のからくり箱は埋もれていたのだった。
まだ幼さの残る顔立ちの璃輝だったが、綺麗な花の模様のからくり箱を見つけた時は、興奮で頬を紅潮させた。
秘密の箱!
箱の古さを考えると、相当昔に作られたものに違いない。
懐かしいような、不思議な気持ちになった。
一体誰がこれを使っていたのだろう?
何が隠されているのだろう?
ワクワクした気分で、箱の開け方を考えた。
じーっと切れ目などを確認する。
すると、不思議と頭の中に、開ける順番が閃いた。
璃輝はカタカタカタっと軽快な音をたてると、アッと言う間にからくり箱を開封した。
中には、とんでも無いお宝が眠っていた。
璃輝は遠い自分の祖先に思いを馳せた。
からくり箱の中には、神親王の日記のような、備忘録のような綴物と数通の手紙が入っていた。
そこには、今はシャクラ砂漠の下に眠っている、伝説の都の存在が書かれていたのだった。
『知恵の泉』に『剣と指輪』、そして見たことも無い青い髪の民のこと……
旅行記で得た知識と結び合わせては、『聖杜国』と呼ばれる古の都を夢見ていた。
いつか、探しに行きたいな……
璃輝は成人すると、月影皇子と言う名を与えられたが、華陀に呼ばれることも無く、相変わらず見捨てられた状態だった。
だが、璃輝にとってはかえって気楽で良かった。
時々耳に入ってくる、麗希王の悪行、兄弟たちの骨肉の争い、そんなものに巻き込まれるのはごめんだと思っていたからだ。
そんなある日のこと、いつものように書庫で夢の世界へ羽を伸ばしていた璃輝の耳に、苦しそうな呼吸の音が入ってきた。それは書庫の裏手の壁際から聞こえてくる。
璃輝はそっと本を置いて外に出ると、静かに裏へ廻って覗き見た。
そこには血まみれの大男が倒れているのが見える。
服装からすると、多分壮国の兵だ。
全身びしょ濡れのところを見ると、川を流されてきたのかもしれない。
ここから戦地まではだいぶ遠いはずなのに、こんなに血まみれで流されて、よく助かったものだと驚いた。案の定、虫の息と言ったほうが正しい状態だ。
璃輝はそっと近づいていったのだが、流石鍛え抜かれた兵士の感覚だ。男は直ぐに気配に気づき、抗うように視線を動かしたが、結局力尽きて体を動かすことはできなかった。
璃輝は静かに声を掛ける。
「大丈夫だ。誰にも言わないから。それより今、手当してやる。だが、ここだと目立つから書庫に入ろう。肩を貸すからちょっとだけ頑張れ」
そう言って大男を無理やり、ほとんど引きずるようにして書庫の中へかくまった。
寺の中からこっそり薬を取って来て、書物を見ながら手当てをする。
始めは傷口からくる熱で、何日もうなされていた。
何度も湧き水を汲み、体を拭き、薬を飲ませ、良くわからないながらも、璃輝は必死になって看病した。
これが璃輝とランボルトの出会いだった。
元来丈夫な体だったお陰か、ランボルトの傷は、ゆっくりとだが回復に向かった。
始めは警戒したように黙し続けていたランボルトも、璃輝の真剣な看病に心を開いていった。
ぽつりぽつりと自分の事を語り始める。
自分は遠く東南の地、デルタ地帯の出身だと言うこと。
貧しい農家の出だが、体が大きくて腕っぷしが強いので、兵士になったら一旗あげられるだろうと軽い気持ちで軍隊に入った。案の定、喧嘩上手なランボルトはみるみる上達して、最前線の部隊に配属になった。
だが、実際の戦は悲惨だった。
人を殺すと言うのは、どういうことか。
喧嘩して殴り合っているのとはわけが違う。
生きるか死ぬかの死闘。
殺らなければ殺られるだけ。
死に物狂いで人を殺す。
突き刺した剣が、人の体を切り裂く感覚。
ほとばしる血。断末魔の呻き。
恨むような苦悶の表情。
目の前で、徐々に光を失う瞳。
それを見て、正気を保っていられる奴はいない……
ランボルトは呻くようにそう呟いた。
だがな、華陀のお偉い人達は、そんなことも知らずに簡単に言うのさ。
『次はあの国と戦って来いってな』
安全なところで、うまい物喰いながら、まるでゲームでもやるように、次はあそこ、次はこっちってな。
そりゃあ、色々言い分はあるだろうさ。
先に相手の国が攻めてきたから、仇を打つんだとか。
壮国を富ませるために、あの国の燃える石が必要だとか。
もっともらしい理由はいっぱいあるけどな。
でも、結局は殺し合いをするだけさ。
知ってるか、璃輝。
『戦争』ってのは人殺しが罪になるどころか、誉められることなんだぜ。
でも、人殺しは人殺しなんだよ。
どんな理由があろうとな。
だからもう、俺はこのまま死んだことにしてくれ。
もう、誰も殺したくないんだよ。
ランボルトの言葉を静かに聞いていた璃輝は、「わかった」と小さく呟いた。
「ランボルト、これからここで一緒に暮らそう」
璃輝にとってランボルトは、初めてできた友であり、兄のような存在でもあった。
一方のランボルトは、璃輝の事を命の恩人と思っていた。
二人は一緒に語り、少ない食べ物を分け合った。
夜中にこっそり抜け出して、森の中で木の実を食べたり、体を動かしたり。
しかし、そんな二人の楽しい日々は、長くは続かなかった。
忘れられた末の皇子の元へ、陸省の長である潘氏が訪れたのは、ランボルトがやってきてわずか半年後のことであった。
この寺は、華陀の劉安寺の流れを組む寺で、小さな境内には湧き水もあり、皇帝の静養先として利用されることもあった。
その境内の庭で、湧き水の小魚を眺めている少年がいた。
彼の名は、璃輝。
現在の玉英王の幼き頃の姿である。
麗希王の末の皇子である彼がここで生活しているのは、彼の母親の月澪姫が正妃、蘭華姫の嫉妬のために遠ざけられたためだった。
それでもまだ、祖父が皇帝として存命だったので、皇太子である璃輝の父の周りにも、穏やかな雰囲気が残されていた。
「殺されないですんだのだから、良かったのよ」と言っていた母が、毒殺されたのは璃輝が十四歳の年。
祖父、煌映王が病に倒れ、継承者問題が表面化した頃のことだ。
恐らく母親だけでは無く、璃輝も狙われたのだろうが、たまたま食するのが遅れた。そのお陰で命拾いする事ができた。
聖安寺は政争に巻き込まれるのを恐れて、病死と届け出た。
そして、璃輝も病に臥せっていると報告したのだった。
半ば幽閉されるような生活。
だが、それは璃輝にとってはかえって好都合だった。
寡黙な少年は、一日中、寺の書庫に閉じこもっては、そこに眠る数々の蔵書を読み漁っていた。
歴史に関するもの、自然に関するもの、旅行記や法や哲学的に関するもの、異国の言葉の本まで、華陀の学校で古くなった書物が、記録の保管と言う名目で運び込まれていたのだが、実際には誰にも顧みられること無く、役立たずな古い知識の本としてしか思われていなかったので、書庫の中は、雑然として埃まみれになっていた。
璃輝は、打ち捨てられた蔵書と、幽閉も同然の自分とは似た物同士だなと常々考えていた。
そんな蔵書の間に、古のからくり箱は埋もれていたのだった。
まだ幼さの残る顔立ちの璃輝だったが、綺麗な花の模様のからくり箱を見つけた時は、興奮で頬を紅潮させた。
秘密の箱!
箱の古さを考えると、相当昔に作られたものに違いない。
懐かしいような、不思議な気持ちになった。
一体誰がこれを使っていたのだろう?
何が隠されているのだろう?
ワクワクした気分で、箱の開け方を考えた。
じーっと切れ目などを確認する。
すると、不思議と頭の中に、開ける順番が閃いた。
璃輝はカタカタカタっと軽快な音をたてると、アッと言う間にからくり箱を開封した。
中には、とんでも無いお宝が眠っていた。
璃輝は遠い自分の祖先に思いを馳せた。
からくり箱の中には、神親王の日記のような、備忘録のような綴物と数通の手紙が入っていた。
そこには、今はシャクラ砂漠の下に眠っている、伝説の都の存在が書かれていたのだった。
『知恵の泉』に『剣と指輪』、そして見たことも無い青い髪の民のこと……
旅行記で得た知識と結び合わせては、『聖杜国』と呼ばれる古の都を夢見ていた。
いつか、探しに行きたいな……
璃輝は成人すると、月影皇子と言う名を与えられたが、華陀に呼ばれることも無く、相変わらず見捨てられた状態だった。
だが、璃輝にとってはかえって気楽で良かった。
時々耳に入ってくる、麗希王の悪行、兄弟たちの骨肉の争い、そんなものに巻き込まれるのはごめんだと思っていたからだ。
そんなある日のこと、いつものように書庫で夢の世界へ羽を伸ばしていた璃輝の耳に、苦しそうな呼吸の音が入ってきた。それは書庫の裏手の壁際から聞こえてくる。
璃輝はそっと本を置いて外に出ると、静かに裏へ廻って覗き見た。
そこには血まみれの大男が倒れているのが見える。
服装からすると、多分壮国の兵だ。
全身びしょ濡れのところを見ると、川を流されてきたのかもしれない。
ここから戦地まではだいぶ遠いはずなのに、こんなに血まみれで流されて、よく助かったものだと驚いた。案の定、虫の息と言ったほうが正しい状態だ。
璃輝はそっと近づいていったのだが、流石鍛え抜かれた兵士の感覚だ。男は直ぐに気配に気づき、抗うように視線を動かしたが、結局力尽きて体を動かすことはできなかった。
璃輝は静かに声を掛ける。
「大丈夫だ。誰にも言わないから。それより今、手当してやる。だが、ここだと目立つから書庫に入ろう。肩を貸すからちょっとだけ頑張れ」
そう言って大男を無理やり、ほとんど引きずるようにして書庫の中へかくまった。
寺の中からこっそり薬を取って来て、書物を見ながら手当てをする。
始めは傷口からくる熱で、何日もうなされていた。
何度も湧き水を汲み、体を拭き、薬を飲ませ、良くわからないながらも、璃輝は必死になって看病した。
これが璃輝とランボルトの出会いだった。
元来丈夫な体だったお陰か、ランボルトの傷は、ゆっくりとだが回復に向かった。
始めは警戒したように黙し続けていたランボルトも、璃輝の真剣な看病に心を開いていった。
ぽつりぽつりと自分の事を語り始める。
自分は遠く東南の地、デルタ地帯の出身だと言うこと。
貧しい農家の出だが、体が大きくて腕っぷしが強いので、兵士になったら一旗あげられるだろうと軽い気持ちで軍隊に入った。案の定、喧嘩上手なランボルトはみるみる上達して、最前線の部隊に配属になった。
だが、実際の戦は悲惨だった。
人を殺すと言うのは、どういうことか。
喧嘩して殴り合っているのとはわけが違う。
生きるか死ぬかの死闘。
殺らなければ殺られるだけ。
死に物狂いで人を殺す。
突き刺した剣が、人の体を切り裂く感覚。
ほとばしる血。断末魔の呻き。
恨むような苦悶の表情。
目の前で、徐々に光を失う瞳。
それを見て、正気を保っていられる奴はいない……
ランボルトは呻くようにそう呟いた。
だがな、華陀のお偉い人達は、そんなことも知らずに簡単に言うのさ。
『次はあの国と戦って来いってな』
安全なところで、うまい物喰いながら、まるでゲームでもやるように、次はあそこ、次はこっちってな。
そりゃあ、色々言い分はあるだろうさ。
先に相手の国が攻めてきたから、仇を打つんだとか。
壮国を富ませるために、あの国の燃える石が必要だとか。
もっともらしい理由はいっぱいあるけどな。
でも、結局は殺し合いをするだけさ。
知ってるか、璃輝。
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でも、人殺しは人殺しなんだよ。
どんな理由があろうとな。
だからもう、俺はこのまま死んだことにしてくれ。
もう、誰も殺したくないんだよ。
ランボルトの言葉を静かに聞いていた璃輝は、「わかった」と小さく呟いた。
「ランボルト、これからここで一緒に暮らそう」
璃輝にとってランボルトは、初めてできた友であり、兄のような存在でもあった。
一方のランボルトは、璃輝の事を命の恩人と思っていた。
二人は一緒に語り、少ない食べ物を分け合った。
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