完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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Episode4 プロデュース第三弾

石垣島ダイビング旅行 ⑩

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 午後からはもっと深い海で、様々なシチュエーションに合わせての行動を学ぶことになる。
 波、潮の流れ、視界の様子などを、実際に感じながら海の世界を知って行くことになるのだ。

 順番に、ゆっくりと三メートルほどの海底まで降りていく。
 まず、最初に一華と龍輝が降りた。下で他の受講者たちを待つ。
 水中で耳が痛くならないように途中で耳抜きをしてから潜ることになるのだが、女性二人組は苦戦していた。年配のご夫婦は、奥さんのほうが潜る力が弱くて、なかなか下まで泳いで来れない。

 海の底で待っている一華は、既に目の前の魚に夢中だったので、龍輝は他の参加者のサポートに一回浮上していった。

 オタク馬鹿みたいに言われているけれど、ちゃんとこういう気配りができる人なのよね。
 しっかりお仕事してる。

 一華は浮き上がる龍輝の姿を頼もしく見上げていた。

 戻ってくるまでの間も楽しんじゃおう。

 もう一度、目の前に遊びに来ているチョウチョウウオに視線を向けた。ペアで仲良く寄り添っている。
 
 仲がいいのね。

 ツンツンと珊瑚を突きながら、ダンスするように泳いでいる姿が可愛らしくて、思わず「ふふっ」と笑ってしまった。
 その瞬間、体から力が抜けた。

 海底を流れる力強い潮の流れに、アッと言う間に流されそうになる。
 焦って珊瑚へ手を伸ばした時、ぐっと腕を掴まれた。
 慌てた様子の龍輝。マスクの向こうから心配そうな瞳が向けられていた。
 一華は指をグッと立てて、大丈夫とアピールする。

 ほっとしたように頷いた龍輝が、持っていた水中スレートに文字を書いた。

『ごめん。そばをはなれてしまって』
『びっくりしたけどだいじょうぶ』

 龍輝からペンを貸してもらって一華も書いてみる。

 二人で顔を見合わせてにっこり。でも、龍輝は直ぐに水中スレートを腰に戻すと、一華の手を取った。

『もう、離さないよ』とばかりに目の前に繋いだ手をかざす。
 その決意通り、その後の実習で龍輝は、片時も一華の手を離すことは無かった。

 


 
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