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番外編
土産話(五十嵐と龍輝)
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休暇明け。一週間ぶりの職場は新鮮に見える。
龍輝はみんなにバラマキ土産を配った後、五十嵐の元へと向かった。
「五十嵐さん、休暇中はお世話になりました。ありがとうございます。これ、少しですけれど」
「おう、悪いな。何々、ラー油と泡盛。いいねぇ。わかってるね。流石、水島」
「五十嵐さんラーメン好きだから、このラー油、味変で使えるかなと思って。後、お酒は外せないですよね」
土産に喜びつつも、五十嵐は土産話の方に興味深々だった。
「おうよ。で、どうだったよ。万事うまくいったか?」
「はい。五十嵐さんのアドバイス。どれも的を得ていて、スッゴク助かりました。ありがとうございます」
「そうだろ、そうだろ。んじゃ、なんだな。お前も遂に童……あ、なんだな。男になったか」
いぶかし気な龍輝。
「へ? 俺は今までもこれからも男ですよ」
「……あ、ああ、まあ、そうだったな」
「?」
この男、頭はいいのに、本当にポンコツだなと五十嵐は肩を落とす。
ま、でも、上手くいったみたいだから良かったよ。
「そうだ。一華が五十嵐さんに会ってみたいって。奥さんと一緒にダブルデートなんかどうでしょうか?」
一華……呼び捨て! これは、本当にめちゃくちゃうまくいっているらしい。ふうっ。これで俺も安心できるぜ。
「おお、いいな。じゃあ、理沙ちゃんに言っとくよ。バーベキューとかもいいな」
理沙ちゃん……ちゃん付け! 五十嵐さん、奥さんのこと可愛くてしかたないんだな。
俺も一華のこと、可愛くて仕方ないけれど……ちゃんって感じじゃないんだよな。
一華は一華だ。
そんなことを思いながら、バーベキューと言う言葉に現実に戻る。
「バーベキュー、いいですね」
「あ、グランピングなんてのもありだな」
「あ、それ面白そうですね。一華も絶対興味ある」
「……いやぁ~、本当に良かったな」
「?」
ニマニマとした五十嵐。『一華、一華』と連呼する龍輝が面白くて仕方ない。
人間って、恋すると変わるもんだなとしみじみと実感したのだった。
『S.S 土産話』 完
龍輝はみんなにバラマキ土産を配った後、五十嵐の元へと向かった。
「五十嵐さん、休暇中はお世話になりました。ありがとうございます。これ、少しですけれど」
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土産に喜びつつも、五十嵐は土産話の方に興味深々だった。
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いぶかし気な龍輝。
「へ? 俺は今までもこれからも男ですよ」
「……あ、ああ、まあ、そうだったな」
「?」
この男、頭はいいのに、本当にポンコツだなと五十嵐は肩を落とす。
ま、でも、上手くいったみたいだから良かったよ。
「そうだ。一華が五十嵐さんに会ってみたいって。奥さんと一緒にダブルデートなんかどうでしょうか?」
一華……呼び捨て! これは、本当にめちゃくちゃうまくいっているらしい。ふうっ。これで俺も安心できるぜ。
「おお、いいな。じゃあ、理沙ちゃんに言っとくよ。バーベキューとかもいいな」
理沙ちゃん……ちゃん付け! 五十嵐さん、奥さんのこと可愛くてしかたないんだな。
俺も一華のこと、可愛くて仕方ないけれど……ちゃんって感じじゃないんだよな。
一華は一華だ。
そんなことを思いながら、バーベキューと言う言葉に現実に戻る。
「バーベキュー、いいですね」
「あ、グランピングなんてのもありだな」
「あ、それ面白そうですね。一華も絶対興味ある」
「……いやぁ~、本当に良かったな」
「?」
ニマニマとした五十嵐。『一華、一華』と連呼する龍輝が面白くて仕方ない。
人間って、恋すると変わるもんだなとしみじみと実感したのだった。
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