完璧を目指す一華さんは自分好みのスパダリも育成しちゃいます!

涼月

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番外編

トリプルデート ③

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「今日はお三方に張り切ってもらいましょうね」
 理沙の声掛けで、焼くのは男性陣に決定。

 女性陣はテーブルについて、ゆっくりと飲みながら待つことに。

「たまには待っているだけって言うのもいいわよね」
 理沙が二人にビールを渡しながら微笑んだ。

「実は、うちは普段から主人が夕飯担当で」

 燈子がここぞとばかりにさり気なく自慢してくる。
 そんな様子が可愛いと、今日の一華は余裕の表情。

「え、そうなの。羨ましいわ。たー君は。あ、ごめんなさい。もう、みんないつもの呼び名でいいわよね」

 理沙はちょっと恥ずかしそうに笑った後、開き直ったように言う。

「たー君は、全然。やる気がないわけじゃないんだけれど、時間が無いのと不器用なのと。手伝ってもらうとかえって散らかるの。やってあげようって思ってくれるだけで嬉しいはずなのに、なんだかなーってついつい思っちゃうのよね」
 
「あ、わかります。その感覚」
 意外なことに、燈子が相槌を打つ。

「うちは蓮君が器用で料理も片付けもやってくれるんですけれど、ゴミの分別はいい加減で」
 そう言って苦笑い。

「家事もたくさんやってもらっているから、あんまり言うのも悪いなって思って黙っているけれど、私が後からやるのは二度手間だなって、時々ストレス」
 一華相手では絶対に言わないような愚痴を、ポロリと漏らした。
 
 年齢的には二歳ほどしか変わらないのに、理沙の持つ大らかで動じない雰囲気が二人に安心感をくれる。
 素直になれた。

 ああ、だから……五十嵐さんは理沙さんにぞっこんなのね、と納得。

「うふふ。一緒に住めば色々でてくるわよね。小さな不満って。でも、不満を隠したり我慢しないといけないとは思ってないの。できれば小さなうちに、ちゃんと彼と話し合って互いに譲り合って。そういう時間を持つことが大切だし、それこそが彼を信頼している証かな、なんてね」
 悪戯っぽく笑った顔が、なんとも魅力的だった。

「確かにそうですね。変に遠慮すると後で違和感が大きくなっちゃいますよね。理沙さん、ありがとうございます。今度、蓮君と話し合っておこう」

「なるほどー」
 二人の話は、これから一華も通る道。結婚後のリアルを突きつけられたようで一瞬愕然とした一華だったが、神妙に傾聴した。

「あ、なんか説教じみてたわね。ごめんね」
 ビールを一口飲んだ後、ちょっと顔を赤らめながら理沙が続ける。

「でもね、話し合っていると気づけるから嬉しいの。私が好きな彼は料理ができる彼でも、片付けが上手な彼でも無かったなって。だから仕方ないかーって。たー君は一見おおざっぱに見えるけど、周りの人のことを良く見ているのよね。リーダーシップがあって面倒見がいいし、いざとなるとスッゴク頼りになる。俺に任せとけって感じで」

「あ、わかります。龍輝が本当に頼りにしていて。とっても尊敬しているんです」

「そう言ってもらえて嬉しいな」
 可愛らしくまた「ふふふ」と笑った。

「たー君が褒められると嬉しい」

 素敵な夫婦だなと、一華も燈子も心酔してしまった。
 女三人はアッと言う間に仲良くなって、バーベキューの後の温泉タイムもずーっとしゃべり続けていた。 

 
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