私の推しは雑草男子

涼月

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Step2 胡蝶蘭男子の部下になりました

ツクシ③

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 月曜日、私の提出したレポートを読んだ真山チーフ。
 ちょっと眉間に皺を寄せたけれど、一応最後まで読んでくれた。

「今日の打ち合わせで使わせてもらうかもしれません。お疲れ様でした」
 
 事務的にそう言うと、仕事に戻ってしまった。

 良かったのか悪かったのか、全然わからないけれど……まあ、素人の私が思いつくことなんか、とっくに真山さんも思いついていることだろうな。
 怒られなかっただけ良かったと思っておこう。

 一呼吸、息を吸って、自分の席に戻った。

 さて、この後、どうすればいいのかしら?
 そうだわ。この会社が携わっている事業って、ホテル以外にも色々あったはず。私はちゃんと知らないから、ちょっと調べて勉強してみよう。

 目標が見つかったら、ぼーっとなんかしていられない。私はいつの間にか夢中になっていた。


「水樹さん、お昼よ」
 真山さんの声で我に返る。
 こんなこと言ってくれたの初めてだわ。そう思って顔を見上げると、なんだか嬉しそうなお顔。
 なんかいいことあったのかしら?

「お昼から帰ったらお願いしたいことがあるので、よろしくね」
「は、はい!」

 やった! と心の中でガッツポーズをする。少しは認めてもらえたみたい。良かった。

 ふっと会議はどうだったんだろうと思ったところで、真山さんと片桐課長の声が耳に入った。

「真山さん、今日のあの案は新しい発想で良かったぞ。おかげで室長に嫌な顔されないですんだ。助かったよ」
「ありがとうございます! たまには若い人や収入の少ない人の立場にたって考えるのも良いと思いまして」
「確かに。もう老舗ホテルのネームバリューだけではやっていけないからね。伝統と若者への訴求力。どちらへも配慮した折衷案はなかなか難しいからグッドアイデアだと思ったよ」

 その言葉に、もしかしたらと期待が膨らむ。
 私の案、少しは役に立ったかもしれない。

 そっか、だからさっき、午後に仕事をくれるって言ってくれたんだわ。

 真山チーフに認められたようで嬉しくなった。

『失敗を恐れずに経験を積むしかない』
 高梨室長の言葉が頭の中に響いてきた。やっぱり、室長は正しかったんだわ。
 
 

  
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