24 / 62
Step3 胡蝶蘭男子の恋人役を務めることになりました
ツタバウンラン①
しおりを挟む
ちょっとざわざわした気持ちのまま、午後の仕事に戻る。
でも、真山さんから新しい仕事をもらえたから、一歩前進できたかな。
今度はブライダル部門の資料を渡されたの。ここのところ売り上げが伸び悩んでいるらしい。
「あなただったら、どんな結婚式を挙げたいと思うか。どんな結婚式だったら上げられるか。考えて案をいただけないかしら? 私だとどうしても呼びたいお友達も多いし、凝り性だからついついこだわりが強くなってしまって。でも、最近は家族単位でこじんまりという方が増えてきているでしょ。そんな時、何は外せるけれど、何は外せないのか。同じ派遣の仲間の方の意見をまとめてもらえると嬉しいわ」
同じ派遣の方……お友達いないんですけれど……
要は私みたいにナイナイづくしの人の感覚が知りたいということなのかな。
お金無い、友達いない、家族もいない……当然彼氏もいないんだけれどね。
だから、逆に想像することもできない。結婚式なんて、永遠に私の人生には訪れないイベントだわ。
でも、もしも奇跡が起きて、結婚できるとしたら。
何にもいらないけれど、やっぱり一番綺麗な私を見て欲しいかな。
幸せな顔をした私を―――
あなたと一緒にいられてこんなに幸せなんだよって、感謝を伝えられたら……それだけで充分なの。
そう思ったら、急に心の中がヒュンと冷えた。
この会社は人々に楽しい時間を提供することでお金をもらっている会社なんだなって。
でも、そんなのは一部の余裕のある人たちの専売特許なのよ。
きっと、この会社の人たちは気づいていないだろうけれど。
私みたいに何も持っていないと、お金を出して楽しむことなんてできないの。
お金のかからない楽しみ方しか知らない。
目いっぱい想像力を駆使して、心の中で楽しむことしか、私は知らない。
やっぱり世界が違うんだ。
でも、真山さんから新しい仕事をもらえたから、一歩前進できたかな。
今度はブライダル部門の資料を渡されたの。ここのところ売り上げが伸び悩んでいるらしい。
「あなただったら、どんな結婚式を挙げたいと思うか。どんな結婚式だったら上げられるか。考えて案をいただけないかしら? 私だとどうしても呼びたいお友達も多いし、凝り性だからついついこだわりが強くなってしまって。でも、最近は家族単位でこじんまりという方が増えてきているでしょ。そんな時、何は外せるけれど、何は外せないのか。同じ派遣の仲間の方の意見をまとめてもらえると嬉しいわ」
同じ派遣の方……お友達いないんですけれど……
要は私みたいにナイナイづくしの人の感覚が知りたいということなのかな。
お金無い、友達いない、家族もいない……当然彼氏もいないんだけれどね。
だから、逆に想像することもできない。結婚式なんて、永遠に私の人生には訪れないイベントだわ。
でも、もしも奇跡が起きて、結婚できるとしたら。
何にもいらないけれど、やっぱり一番綺麗な私を見て欲しいかな。
幸せな顔をした私を―――
あなたと一緒にいられてこんなに幸せなんだよって、感謝を伝えられたら……それだけで充分なの。
そう思ったら、急に心の中がヒュンと冷えた。
この会社は人々に楽しい時間を提供することでお金をもらっている会社なんだなって。
でも、そんなのは一部の余裕のある人たちの専売特許なのよ。
きっと、この会社の人たちは気づいていないだろうけれど。
私みたいに何も持っていないと、お金を出して楽しむことなんてできないの。
お金のかからない楽しみ方しか知らない。
目いっぱい想像力を駆使して、心の中で楽しむことしか、私は知らない。
やっぱり世界が違うんだ。
0
あなたにおすすめの小説
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る
家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。
しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。
仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。
そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。
辺境伯夫人は領地を紡ぐ
やまだごんた
恋愛
王命によりヴァルデン辺境伯に嫁ぐことになった、前ベルンシュタイン公爵令嬢のマルグリット。
しかし、彼女を待っていたのは60年にも及ぶ戦争で荒廃し、冬を越す薪すら足りない現実だった。
物資も人手も足りない中、マルグリットは領地の立て直しに乗り出す。
戦しか知らなかったと自省する夫と向き合いながら、少しずつ築かれていく夫婦の距離。
これは、1人の女性が領地を紡ぎ、夫と共に未来を作る「内政×溺愛」の物語です。
全50話の予定です
※表紙はイメージです
※アルファポリス先行公開(なろうにも転載予定です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる