黒猫ふぅの徒然日記

MOKO

文字の大きさ
3 / 20

3

しおりを挟む
銀色の人は頭に角が生えている。

けど不思議と怖くない…かもしれない。


そこへはぐれたはずの親切な黒い鳥が

開け放たれた襖の端からひょっこり顔を出した。

「おおぉ!ふぅ!良かった!このバカ!心配かけやがって!」

ぴょんぴょんとふぅに近づくと軽く頭を羽で撫でた。

良かった!親切な黒い鳥のおじさん…。

もう会えないかと思った…。

「宵闇が慌てて飛んで来たから、何事かと思ったけど

はぐれたチビを探して欲しいって…。よっぽど大切な友達なんだな笑」

ニヤリと笑うと銀の人は黒い鳥のおじさんの背中を指でツンツン指した。


「うう…うるせぇな!天河

あぁぁぁああ~~こいつは…あれだ…。

ほれ、俺のおっ死んだ友達の子みたいなもんだからな…。

そのままほっといてのたれ死んだら寝覚めが悪りぃだろうが!」

黒い鳥のおじさんは宵闇さんには
色々お世話になったけど
名前は初めて聞いた。
黒い鳥のおじさんは宵闇さん
銀の人は天河さんって言うんだ。

鳥のおじさん…あの…宵闇さん 天河さん ありがとう。」

「!」

一瞬固まった宵闇さん

「おおぉっっ…お…おうよ!

あちこち探して、もうダメかと思ったけどな。

ぶ…無事で何よりだ!」


優しそうな黒い目が嬉しくて胸の中がぽっと暖かくなった。

吹き出しそうなのを我慢しているのか苦悶の表情で天河さんが

怒らないのを良い事に

固まる宵闇さんの背中をツンツンし続けていた。






ぐぅきるるる~~~~~るるるぅ


安心したからか、ふぅお腹が盛大に鳴った…。


宵闇さんはその音で我に返って

天河さんの指を真っ黒な嘴で思いっきりかみついた。

「痛って~な!宵闇そう照れるなょ!」



天河さんが思いっきり笑い
ひとしきり笑い終え
不貞腐れた宵闇さんを尻目に
涙目になりながら

ご飯をよそってくれた。


ヤマメの干物と干し椎茸の出汁で炊いた
大根粥。
その重湯を冷ましたものだ。



いい匂い!ふぅは思いっきりがっついた。

お腹が満たされると、うつらうつら眠ってしまった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

処理中です...