186 / 423
第9章:最低な男を探せ
13話
しおりを挟む
「ちょっと! 早く出なさいよ! いるんでしょ、たっくん!」
それどころかドアまで叩き始めて物凄い剣幕だ。
「待ってください、日向さん」
「何よ?」
「んー……洗濯機回してる音がする。クーラーとか除湿器はどうかな……」
そんな剣幕では居留守を使われるのではないかと思いきや、素華は冷静に周囲を観察して情報を得る。
「すみませーん。いるんでしょー? クーラーと冷蔵庫、ついてますよ。もしかしてランクマッチの最中ですかー?」
そんな風に論理的に相手を追い詰める素華を見て、あんまり敵に回したくない相手だな、と真由美も明日香も思う。ただ、日向は何も考えていないので、たっくんがいるとわかって大喜びだ。
「うるせぇよ! 何の用だよ!」
最初に元カノの声がしたので、もう用件は分かっているようなものだが、逆切れ気味にたっくんが飛び出してきた。
「たっくん! 妊娠したってわかった瞬間に連絡手段を断つとかどういうこと!? ツイッターのアカウントもブロックするし、COCOAも出ないし!」
「あ、あれはちょっと手違いでそうなっただけで」
「手違いでなるわけないでしょ!」
「だ、大丈夫だって……お金を集める準備に忙しかっただけだから。ほら、妊娠したら何かとお金がかかるだろ?」
「じゃあいくら集まったの!? 言ってみなさいよ」
二人そろってギャーギャーとわめきたて、何が何やらといった状況だ。
「はいはい、ちょっと待ちなさい。えーと、たっくんとやら……その、お金を貯めてたっていうことは、責任を取るつもりだったってことね?」
このまま言い争いをさせていても全く事態が進展しなさそうなので、見かねた素華が仲裁に入る。
「は? 当たり前だろ……っていうかお前誰だよ」
「じゃあ、身分証明書と、親の連絡先、教えてもらえますか? 私達は部外者なので教えて貰わなくてもいいですが……せめて日向さんには教えられますよね? まさか、出せないなんて言いませんよね? せめて、日向さんにだけでも教えられますよね?」
「く……」
素華の言葉に反論も出来ず、たっくんは家の中に戻ると、財布に入った学生証や免許証を突き出してくる。
それどころかドアまで叩き始めて物凄い剣幕だ。
「待ってください、日向さん」
「何よ?」
「んー……洗濯機回してる音がする。クーラーとか除湿器はどうかな……」
そんな剣幕では居留守を使われるのではないかと思いきや、素華は冷静に周囲を観察して情報を得る。
「すみませーん。いるんでしょー? クーラーと冷蔵庫、ついてますよ。もしかしてランクマッチの最中ですかー?」
そんな風に論理的に相手を追い詰める素華を見て、あんまり敵に回したくない相手だな、と真由美も明日香も思う。ただ、日向は何も考えていないので、たっくんがいるとわかって大喜びだ。
「うるせぇよ! 何の用だよ!」
最初に元カノの声がしたので、もう用件は分かっているようなものだが、逆切れ気味にたっくんが飛び出してきた。
「たっくん! 妊娠したってわかった瞬間に連絡手段を断つとかどういうこと!? ツイッターのアカウントもブロックするし、COCOAも出ないし!」
「あ、あれはちょっと手違いでそうなっただけで」
「手違いでなるわけないでしょ!」
「だ、大丈夫だって……お金を集める準備に忙しかっただけだから。ほら、妊娠したら何かとお金がかかるだろ?」
「じゃあいくら集まったの!? 言ってみなさいよ」
二人そろってギャーギャーとわめきたて、何が何やらといった状況だ。
「はいはい、ちょっと待ちなさい。えーと、たっくんとやら……その、お金を貯めてたっていうことは、責任を取るつもりだったってことね?」
このまま言い争いをさせていても全く事態が進展しなさそうなので、見かねた素華が仲裁に入る。
「は? 当たり前だろ……っていうかお前誰だよ」
「じゃあ、身分証明書と、親の連絡先、教えてもらえますか? 私達は部外者なので教えて貰わなくてもいいですが……せめて日向さんには教えられますよね? まさか、出せないなんて言いませんよね? せめて、日向さんにだけでも教えられますよね?」
「く……」
素華の言葉に反論も出来ず、たっくんは家の中に戻ると、財布に入った学生証や免許証を突き出してくる。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
美人生徒会長は、俺の料理の虜です!~二人きりで過ごす美味しい時間~
root-M
青春
高校一年生の三ツ瀬豪は、入学早々ぼっちになってしまい、昼休みは空き教室で一人寂しく弁当を食べる日々を過ごしていた。
そんなある日、豪の前に目を見張るほどの美人生徒が現れる。彼女は、生徒会長の巴あきら。豪のぼっちを察したあきらは、「一緒に昼食を食べよう」と豪を生徒会室へ誘う。
すると、あきらは豪の手作り弁当に強い興味を示し、卵焼きを食べたことで豪の料理にハマってしまう。一方の豪も、自分の料理を絶賛してもらえたことが嬉しくて仕方ない。
それから二人は、毎日生徒会室でお昼ご飯を食べながら、互いのことを語り合い、ゆっくり親交を深めていく。家庭の味に飢えているあきらは、豪の作るおかずを実に幸せそうに食べてくれるのだった。
やがて、あきらの要求はどんどん過激(?)になっていく。「わたしにもお弁当を作って欲しい」「お弁当以外の料理も食べてみたい」「ゴウくんのおうちに行ってもいい?」
美人生徒会長の頼み、断れるわけがない!
でも、この生徒会、なにかちょっとおかしいような……。
※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。
※他のサイトにも投稿しています。
イラスト:siroma様
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
みんなの女神サマは最強ヤンキーに甘く壊される
けるたん
青春
「ほんと胸がニセモノで良かったな。貧乳バンザイ!」
「離して洋子! じゃなきゃあのバカの頭をかち割れないっ!」
「お、落ちついてメイちゃんっ!? そんなバットで殴ったら死んじゃう!? オオカミくんが死んじゃうよ!?」
県立森実高校には2人の美の「女神」がいる。
頭脳明晰、容姿端麗、誰に対しても優しい聖女のような性格に、誰もが憧れる生徒会長と、天は二物を与えずという言葉に真正面から喧嘩を売って完膚なきまでに完勝している完全無敵の双子姉妹。
その名も『古羊姉妹』
本来であれば彼女の視界にすら入らないはずの少年Bである大神士狼のようなロマンティックゲス野郎とは、縁もゆかりもない女の子のはずだった。
――士狼が彼女たちを不審者から助ける、その日までは。
そして『その日』は突然やってきた。
ある日、夜遊びで帰りが遅くなった士狼が急いで家へ帰ろうとすると、古羊姉妹がナイフを持った不審者に襲われている場面に遭遇したのだ。
助け出そうと駆け出すも、古羊姉妹の妹君である『古羊洋子』は助けることに成功したが、姉君であり『古羊芽衣』は不審者に胸元をザックリ斬りつけられてしまう。
何とか不審者を撃退し、急いで応急処置をしようと士狼は芽衣の身体を抱き上げた……その時だった!
――彼女の胸元から冗談みたいにバカデカい胸パッドが転げ落ちたのは。
そう、彼女は嘘で塗り固められた虚乳(きょにゅう)の持ち主だったのだ!
意識を取り戻した芽衣(Aカップ)は【乙女の秘密】を知られたことに発狂し、士狼を亡き者にするべく、その場で士狼に襲い掛かる。
士狼は洋子の協力もあり、何とか逃げることには成功するが翌日、芽衣の策略にハマり生徒会に強制入部させられる事に。
こうして古羊芽衣の無理難題を解決する大神士狼の受難の日々が始まった。
が、この時の古羊姉妹はまだ知らなかったのだ。
彼の蜂蜜のように甘い優しさが自分たち姉妹をどんどん狂わせていくことに。
※【カクヨム】にて編掲載中。【ネオページ】にて序盤のみお試し掲載中。【Nolaノベル】【Tales】にて完全版を公開中。
イラスト担当:さんさん
ぼっち陰キャはモテ属性らしいぞ
みずがめ
ライト文芸
俺、室井和也。高校二年生。ぼっちで陰キャだけど、自由な一人暮らしで高校生活を穏やかに過ごしていた。
そんなある日、何気なく訪れた深夜のコンビニでクラスの美少女二人に目をつけられてしまう。
渡会アスカ。金髪にピアスというギャル系美少女。そして巨乳。
桐生紗良。黒髪に色白の清楚系美少女。こちらも巨乳。
俺が一人暮らしをしていると知った二人は、ちょっと甘えれば家を自由に使えるとでも考えたのだろう。過激なアプローチをしてくるが、紳士な俺は美少女の誘惑に屈しなかった。
……でも、アスカさんも紗良さんも、ただ遊び場所が欲しいだけで俺を頼ってくるわけではなかった。
これは問題を抱えた俺達三人が、互いを支えたくてしょうがなくなった関係の話。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる