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君のものは、僕のもの♡ ③※

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「柚希(ゆずき)ちゃん、マジ可愛いぃ♡」

「やっ、……いれんなよ……」



  乙女な口調とは全く別の、ギラついた雄の目付きで寝そべる俺の膝を持ち上げる暁。
  ローションをたっぷり纏わせ、ヌラヌラと光る完勃ちのペニスを暁(あき)は後孔へと宛がった。



「ひっ……やめて……」

「孔ヒクヒクさせちゃってぇぇ~、エッチな子♡」

「やだ……いやだっ……!」



  セックスをすると覚悟を決めたけど、柊(しゅう)の前で違う男のモノを受け入れるのは、やはり抵抗があった。
  いざ挿れるとなると、拒絶感で勃起していた筈のペニスがすっかり萎えている。
  後ろめたい気持ちになり、柊の顔が見る事が出来ずに、目を瞑る。
  ただ闇雲に、身体を捩ったり、膝を掴む手を叩いたりして、必死に抗った。
  体が小さくてひ弱な俺の力では、長身で細マッチョの暁の前では、何の意味もなさない。



「柚希……」



  頬を大きな手で包まれ、唇に熱を感じた。
  熱くて、吸い付くような熱。
  俺の知ってる、柊の唇。



「ごめんな……やめとくか?」



  閉じた目を開けると、逆さキスをした後、悔しそうに顔を歪ませている柊が見えた。
  あれだけ嫉妬深く、喧嘩の強い柊が3Pする事を受け入れたんだ。
  それだけ、暁と争う事になるのはヤバいんだろう。
  俺がここで嫌だと言えば、この行為は終わる。
  だけど、そうしてしまえば柊と暁のチームで抗争が始まってしまう。



  ーーワガママ言っちゃ、ダメなんだ……



「大丈夫だから……」

「本当か?」

「心配かけて、ごめん……」

「謝んなよ……おまえ、何も悪くねぇだろ……」



  顔を包み込む手の親指で、こめかみの辺りを愛しそうになぞられる。優しい触れかたが、どことなく擽ったくて、強張った気持ちが少し解れる。
  そのまま、また柊は唇を重ねてきた。



「本当、仲良しなのね……嫉妬しちゃうわ……」



  俺達の様子を呆れた様子で見ていた暁。
  俺の膝を持つ手に力が入り、無遠慮に腰を進めてきた。



「あっ……アァ……」



  柊にキスをされながら、ズブズブと男の熱が身体を割り入ってくる。



「……柚希……」



  切なそうに俺の名前を呼び、深くねっとりと熱い舌で咥内を掻き回す。
  頬を包み込む大きな手に小さい手を重ね、現実を逃避するみたいに柊とのキスだけに集中する。



  ズチュン

  現実を知らしめるように、一際大きな水音を立て、暁は抽挿を始める。




「あっ、ァン……そこ、ダメッ……」



  膨らんだ前立腺を狙って、腰を穿つ暁。
  メスイキで敏感になった身体は、容易に昂り、萎えたペニスは芯を持ち始めた。  



「アゥ、んあ、やだ……、ダメェ……」

「ふふっ……ダメじゃないじゃん♡感じてるんでしょ?柚希ちゃん、すげー締め付けてくる……」



  強烈な刺激に抗えない。
  柊との口付けよりも、暁に与えられる快楽で頭がいっぱいになる。
  負けじと柊のキスも激しくなるものの、喘ぎ声を漏らし快楽に溺れる。



「柚希ちゃん……中、うねってるよ。イキそうなんでしょ?いいよ、イッて……」

「やぁ、やら、あん、ッ、ァン……」



  柊の前で、他の男のモノでイかされるなんて……
  そんなの姿、見られたくない……



  暁は恍惚とした顔で膝を更に持ち上げると、奥深くまで挿入してきた。



「イッちゃ、イッちゃうからぁ……」

「可愛い♡いっぱい奥まで突いてやるから、素直にイッちゃえよ……」



  倉庫内には俺の矯声と、厭らしい水音、それに肉と肉がぶつかり合う音だけが木霊する。



  ダメ……
  イッちゃう……
  ダメッ…………



「……おねが…い……動かさな…で……」



  生理的な涙なのか、屈辱の涙か。
  わからない涙がツーっとこめかみを流れ落ちる。



「柊ちゃんの前でイかないように、頑張ってる柚希ちゃん、健気でますます気に入ったわ♡泣き顔めっちゃ、クる……もっと、泣かせたくなっちゃうなぁ……」



  ニヤリと口端を上げると、突き上げるように激しく穿ち始めた。



  もう……
  ダメぇ……
  イ…ク…………



「ァアーーー」



  悲鳴のような矯声と同時に、白濁が飛び散る。
  射精だけでなく、中でもイッてしまい、絶頂したまま戻って来られず、ずっとイッたままだ。



「アッ、あ、ッアン……イク……また、イッちゃ……」



  目の前がチカチカして、頭がフワフワして何も考えられない。



「きもち……イイ……きもち、イッ……うっ……ァアッ……」



  気持ちとは裏腹に、口からは強請るような甘い声しか出てこない。
  それに応えるように、暁が腰を打ち付けては、波のように快楽が押し寄せる。



「柚希ちゃん、イキっぱなしだね♡可愛すぎてキスしたくなるぅ♡」

「はぁ?ふざけんなよ……もう、十分だろ」

「僕キスが好きなんだよねぇ~。キスしないと、気持ちが盛り上がらないってゆーか」

「あ゛っ?テメェの気持ちなんか、どうだっていーよ。ウダウダ言ってねぇで、さっさとイけよ」

「じゃあ、柊ちゃんがキスしてよ。キスしないと、イけないの、僕♡」

「マジで殺すぞ」

「自慢じゃないけど、僕すげー絶倫なんだよね。キスしてくれないんじゃ、柚希ちゃんの事飽きるまで抱き潰すよ。柊ちゃんがキスしてくれるなら、これで終わりにする」

「……本当、テメェ、ムカつくわ」



  それまで俺の側にあった柊の顔が離れる。
  呆然としながらも二人の会話を聞いていたから、柊と暁がキスするんだってわかった。

  頭では理解してるのに……
  胸の奥がチリチリと焼け焦げるみたいに、心が燻る。



  ーーキス、するなよ……



  柊に対して、こんな気持ちになった事なんてなかった。
  いつも顔色を伺い、怒らせないように必死に従ってた。
  いつだって俺だけを見て、重苦しい愛で縛り付け、決して手放そうとしない。
  執拗な愛から、ずっと逃げたくて仕方がなかった。



  柊の事なんて、好きじゃない……
  なのに……
  何で、嫌で仕方がないんだよ……



  ウジウジ考えてる間にも、二人の距離は縮まり、キスの体勢に入ろうとしている。



  ーー…………嫌だっ………………!



「うっ……、柚希……!?」



  気付いたら、柊のペニスの辺りをジーンズ越しに唇を這わせ、手で弄っていた。
  根本を扱きながら、チロチロと拙い舌使いで必死に舐め続けると、柊の股間は硬く熱を持ち始める。
  淡白な俺がこんなに積極的に、性的な事をするなんて初めてだった。



「嫉妬……してんの?」



  この感情がなんなのかわからない。
  わからないから、首を横に振った。



「柚希……」



  否定しながらも口淫し続ける俺の、名前を甘い声で呼ぶ。
  柊はジーンズの前を開けると下着をずらし、勃起した巨根をボロリと出した。
  二人の行為を止めたくて、懸命にペニスを咥える。



「ヤバい……余裕のない柊ちゃんのエロい顔、初めて見る……」



  暁は膝立ちする柊の後頭部に手を回し、力ずくでぐいっと引き寄せ、強引にキスをした。



「テメェ、クソッ……」

「柊ちゃん……♡柊ちゃん……♡」



  不本意なキスとはいえ、積極的に俺にフェラをされた柊は興奮していたのだろう。

  そのまま暁に無理矢理舌をねじ込まれて、浅いキスは深いものへ変わっていく。
  とうとう、二人は舌を絡め音を立てながら、激しくキスをし始めた。  



  悔しくて、やめてほしくて……

  下手糞ながらも、舌先で裏筋を舐めたり、鈴口をつついたり、口をすぼめて音を立ててストロークさせた。
  咥内で質量を増し硬くなるペニスに、柊が感じてるんだってわかった。
  時々、艶かしい声を漏らしたりしてる。



「んっ、んん……柊ちゃんが感じてる……可愛い♡」

「う……るせぇ……マジでキモいんだよ……」

「キスしたまま腰動かしたら、柊ちゃんを抱いてるみたいにな感じになっちゃいそう♡あん、柊ちゃん♡」




  喘ぐように柊の名前を呼ぶと、粘着質な音を立て、それまで止まっていた暁のピストンが再開した。



  ーーッア、あぅっ…………気持ちイイ……



  再び始まった律動に、肉壁は悦び、頭は痺れてくる。
  目の前で二人がキスしてる事にモヤモヤしながらも、意識は快楽へ向けられる。



「ん、んっ……ぅうっ……」



  屹立した雄で奥まで激しく穿ち、結腸の入り口を捏ね繰り回してきた。
  そのまま、入り口を抉じ開けるように、ズプリとペニスが挿入ってきてしまう。



「ッンンーーー!」



  結腸まで届いた強烈な快楽に、柊のペニスを咥えたまま喘ぎイッた。
  打ち上げられた魚のように跳ねたまま、戻ってこれない。

  咥えたままで動かない俺がもどかしいのか、今にも破裂しそうなガチガチのペニスを柊は動かし始めた。
  喉奥を突かれ、吐付きながらも、連続絶頂で過敏になった全身は、そんな苦痛ですら快楽に変わる。



  あっ、あっ……
  イクの、止まんなっ……



  上からも下からも嬲られ、絶頂が止まらない。
  涙を垂れ流し、カウパーの混じった涎が溢れ、ぐちゃぐちゃできっと酷い顔になってる。



「はぁ、柊ちゃん……イキそう……」

「はっ、はっ……イけよ……」



  荒くなる息と、時々漏れる呻くような声。
  激しくなるリップ音と共に、早くなる二人のピストン。
  体格に見合った二つの太くて大きな肉棒に、小振りな口が、小さな身体がぐちゃぐちゃに掻き回される。



  ぁう、ッア……
  気持ち……イッ……
  頭……おかしくなる……



  柊のペニスを咥えた口からは、狂ったみたいに喘ぎ声しか上がらない。



「柊ちゃん……大好きぃ♡……あんっ、イク……」

「死ねっ…………うっ……」



  イキすぎて蠢き締まる、俺の咥内と結腸。
  掠れた艶のある声を漏らし、二人は熱い白濁を勢いよく吐き出した。
  咥内と腹の中を、白く汚される。



「ん、ンアッ……んんっーーー」



  ドクドクとした吐精の振動と、生々しく収縮するペニス。
  それにすら感じて達し、ガクガクと痙攣しながら仰け反った。










「約束通り、もう柚希ちゃんには手出ししないからねっ♡」

「当たり前だろ……次やったら、ぶっ殺すからな」

「あー、でもでもぉ、柊ちゃんと子供の時以来、チュー出来て幸せ♡」

「はぁ?覚えてねーよ。いつやったんだよ……」

「ふふふ♡内緒♡」

「まあ、興味ねーから、いいわ。じゃあな」

「バイバーイ、柊ちゃん♡」



  柊は俺の肩を抱くと、出口へ向かってさっさと歩き始める。



「嫌な事させて、悪かったな」

「んっ……」

「でも、柚希が俺に……するなんて、な……」

「えっ、何……?」

「ありえねーか…………いや、何でもない。気にすんなよ」



  そう言った後、柊は今まで見た事がないような、柔らかな表情で小さく笑みを浮かべた。

  一体、柊は何を言いたかったんだろう……






  後ろでは暁が、「柊ちゃん♡柊ちゃん♡」と騒ぎながら、満面の笑みを浮かべ、ずーっと手を振り続けていた。



「……次は、ぜぇぇったい、柊ちゃんを抱くから…………♡覚悟しておいてねっ♡♡♡」



  背後からゾッとするような執念を感じながら、倉庫を後にした。


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