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魔法の村と魔法使いと動物達
ピンク色のりんご
しおりを挟む俺と貧神はチャーミにゃんからピンク色のキラキラ輝くりんごを受け取った。すると、なんだかぽわぽわと手の平と体があたたかくなったような気がした。
「おっ! りんごに温もりがあるぞ」
「本当だな。りんごがぽわ~とあたたかいな」
俺と貧神は手にのせたりんごに目を落とし呟きそれからお互いの顔を見た。
「にゃはは、そのりんごは魔法の村産のほんわかりんごだよにゃん」
チャーミにゃんは胸を張り得意げに言ったかと思うとピンク色のキラキラ輝くりんごをカリッとかじった。
「う~ん、美味しいにゃん。このりんごを食べると体がぽかぽかしてくるんだよ。にゃははほんわかするにゃ~ん」
そう言って目を細めるチャーミにゃんの顔は幸せそのものだった。
手の平にのせたピンク色のりんごもぽわぽわぽかぽかしてあたたかいのだけど、チャーミにゃんの幸せそうな顔もこれまた心が和らぐのだった。
「うふふ、わたしもピンク色のりんご食べてみましょう。ガオー」
トラッコさんはにこやかな笑みを浮かべながらピンク色のりんごをガブッと一口で食べた。その姿は迫力があり俺はビクビクしてしまう。
「う~ん、幸せな気持ちになるよ。身も心もぽかぽかほっこりするよ。幸せだな~ガオー、ガオー、ガオー、ガオー、ガオー、ガオー!!」
トラッコさんは全身で幸せを表現した。ってガオーと六回も吠えるのだから俺としては恐ろしくてたまらないのだ。隣の貧神もブルブルと震えているではないか。
チャーミにゃんは余裕の笑顔だけどな。
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