あの子が追いかけてくる

なかじまあゆこ

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雪降る洋館へようこそ

幽霊が出る?

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コンコンと、誰かのドアを叩く音で目が覚めた。どうやらわたしは少し寝ていたらしい。

「未央ちゃん~ご飯だって」

    京香ちゃんの声だ。

「あ、はーい、今行く」

ヴィクトリア調の階段を下りて一階に行く。先に下りていた京香ちゃんが、こっちこっちと手招きする。

そして、京香ちゃんと大広間に行くと既に夕食が用意されていた。

  
重厚感がある木製のテーブルの上に肉じゃがにキャベツの炒め物、そしてお刺身などの料理がずらりと並べられていた。意外にも和食が中心だった。

わたし達が席につくと、里見さんがご飯とお味噌汁とお茶を運んで来てくれた。

「本日は和食にしてみました。デザートにはケーキと飲み物を出しますよ」

  お茶碗をわたし達の目の前に置きながら微笑んだ。

食いしん坊の花音ちゃんが、「やったね!」と歓声を上げた。


  
里見さんの料理はとても美味しかった。お味噌汁の具にはじゃがいもと玉ねぎが入っていて、じゃがいものほくほく感と玉ねぎは甘みが味噌と良く合いとても美味しかった。

熱々で体の芯まで温まる、まるでお母さんが作ってくれたような優しい味がした。お刺身もマグロやサーモンがとろりとしていて美味しい。

美味しい食事と楽しい会話で夕食の時間は和やかに過ぎていったのだけど……。

そう、菊川太郎がとんでもない発言をするまでは。


  
「出るみたいだよ」

太郎が言った。

「何が?」

太郎の真向かいに座るすみれが聞いた。

「お・ば・けだよ~そう、幽霊がな」

「お化け~」

わたしは、思わず大きな声を出してしまった。だって、バスの窓から髪の毛の長い黒髪の女性を見たばかりなんだから。あの女性がす~っと消えたことを思い出した。

  駄目だ背中がゾクゾクしてくる。鳥肌が立ちそうだ。

「未央ちゃん、どうしたんだ?」

  太郎が呑気な声で尋ねた。
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