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バスは来ない
逃げ出せない
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ギーギーギーギーッ!
……。あ、音が止んだ。だけど喜んでなんていられない。だって、さっきだって、『未央ちゃん……』の囁き声が聞こえなくなったと思ったらこれなのだから。
カチコチカチコチカチコチ時計の音がよく聞こえる。カチコチカチコチと時を刻んでいる。普段はあまり気にしない音が大きく聞こえるように感じる。
カチコチカチコチ。
一分一秒が何時間分にも感じてしまいそうだ。
わたしは、あの子里美の恐怖からもう逃げ出すことはできないのだろうか?
そして……。
突然。
そう、突然!!
バターンーーーーー!!!!!
と扉が一気に開いた!
あ、あ、あ、あ、あ!!! 声にもならない! なんで、どうして?
ふっふっふっ。今度は何? 笑い声?
と、その時白い影が扉の前を、サーッと駆けぬけた。
何? 何? 何?
なんなの!!!
わたしは、開かれた扉を凝視する。怖くて恐ろしくて頭が変になりそうだ。だけど気になる。真っ暗な闇のその先に、一体なにがあるのだろうか、なにが居るの?
見たくもないだけど見ないといけないという気持ちの二つの思いが渦巻く。
足もすくむけれど、わたしは勇気を出して、立ち上がった。そして、一歩、一歩、扉へと近づいていく。
一歩、そう一歩一歩。
そして、扉の前まで辿り着き、扉の外を見た。
あっ!!
あっーーーーーーーーーーー!!
どうして?
何故?
扉の外、長い廊下の先には、白いワンピース姿の女性が立っていた。
誰なの? あなたは誰なの?
わたしの中では誰か答えは出ている。だけど信じたくない。だって……
白いワンピース姿の女性が、くるりとわたしの方に振り返った。
そう、この女性は……。
そうなのだ。
大人の姿をした里美だった。
里美がわたしを見つめる。黒い澄んだその瞳がわたしをじっと見つめて視線を外さない。わたしも里美を見つめる。
「さ、里美っ」
わたしは、声にもならないような囁くような小さな声で、「里美」と言った。
すると、里美は踵を返して走り出した。
「ま、待って」
わたしは里美を追いかけようとする。だけど、足がなかなか思ったようには動かない。長い長い廊下を里美は走る。
わたしもようやく足を動かして、里美の後を追いかける。
足が縺れそうになる。
そして、里美は長い長い廊下を右に曲がった。
「待って!」
わたしも里美の後を追いかけ、かなり遅れて長い長い廊下を右に曲がった。だけど、曲がった先には里美の姿はなかった。
里美は何処に行ってしまったの?
それから里美はどうしてこの洋館にいるの?
何故なの?
わたしは、長い廊下に立ち尽くしてしばらくの間動くこともできなかったのだ。
里美、あなたは里美だよね。
わたしはどれくらいの時間を長い廊下で立ち尽くしていたのだろうか?
バスが来ないので、わたしはおかしくなってしまったのかなとも一瞬思った。だけど、違う、あれは幻覚でもないし夢でもない。
間違いなく、里美は今ここにこの場所にいた。それは確かな現実だ。だけど、わたしは里美とずっと会っていなかった。でも、それはどうして?
駄目だ。考えれば考えるほど分からなくなる。考えたくないと自分の心の奥底で、そう言っているそんな感じがする。
……。あ、音が止んだ。だけど喜んでなんていられない。だって、さっきだって、『未央ちゃん……』の囁き声が聞こえなくなったと思ったらこれなのだから。
カチコチカチコチカチコチ時計の音がよく聞こえる。カチコチカチコチと時を刻んでいる。普段はあまり気にしない音が大きく聞こえるように感じる。
カチコチカチコチ。
一分一秒が何時間分にも感じてしまいそうだ。
わたしは、あの子里美の恐怖からもう逃げ出すことはできないのだろうか?
そして……。
突然。
そう、突然!!
バターンーーーーー!!!!!
と扉が一気に開いた!
あ、あ、あ、あ、あ!!! 声にもならない! なんで、どうして?
ふっふっふっ。今度は何? 笑い声?
と、その時白い影が扉の前を、サーッと駆けぬけた。
何? 何? 何?
なんなの!!!
わたしは、開かれた扉を凝視する。怖くて恐ろしくて頭が変になりそうだ。だけど気になる。真っ暗な闇のその先に、一体なにがあるのだろうか、なにが居るの?
見たくもないだけど見ないといけないという気持ちの二つの思いが渦巻く。
足もすくむけれど、わたしは勇気を出して、立ち上がった。そして、一歩、一歩、扉へと近づいていく。
一歩、そう一歩一歩。
そして、扉の前まで辿り着き、扉の外を見た。
あっ!!
あっーーーーーーーーーーー!!
どうして?
何故?
扉の外、長い廊下の先には、白いワンピース姿の女性が立っていた。
誰なの? あなたは誰なの?
わたしの中では誰か答えは出ている。だけど信じたくない。だって……
白いワンピース姿の女性が、くるりとわたしの方に振り返った。
そう、この女性は……。
そうなのだ。
大人の姿をした里美だった。
里美がわたしを見つめる。黒い澄んだその瞳がわたしをじっと見つめて視線を外さない。わたしも里美を見つめる。
「さ、里美っ」
わたしは、声にもならないような囁くような小さな声で、「里美」と言った。
すると、里美は踵を返して走り出した。
「ま、待って」
わたしは里美を追いかけようとする。だけど、足がなかなか思ったようには動かない。長い長い廊下を里美は走る。
わたしもようやく足を動かして、里美の後を追いかける。
足が縺れそうになる。
そして、里美は長い長い廊下を右に曲がった。
「待って!」
わたしも里美の後を追いかけ、かなり遅れて長い長い廊下を右に曲がった。だけど、曲がった先には里美の姿はなかった。
里美は何処に行ってしまったの?
それから里美はどうしてこの洋館にいるの?
何故なの?
わたしは、長い廊下に立ち尽くしてしばらくの間動くこともできなかったのだ。
里美、あなたは里美だよね。
わたしはどれくらいの時間を長い廊下で立ち尽くしていたのだろうか?
バスが来ないので、わたしはおかしくなってしまったのかなとも一瞬思った。だけど、違う、あれは幻覚でもないし夢でもない。
間違いなく、里美は今ここにこの場所にいた。それは確かな現実だ。だけど、わたしは里美とずっと会っていなかった。でも、それはどうして?
駄目だ。考えれば考えるほど分からなくなる。考えたくないと自分の心の奥底で、そう言っているそんな感じがする。
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