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第七章 くじ引き対戦だ
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しおりを挟むそんなこんなで、続いてさゆりさんは二回頑張りますと言って簡単にクリア。久道叔父さんは、ぶつくさ文句をたれて頑張りますと宣言をしてオマケのクリア。
おばあちゃんは、ふふふっと笑い、「がんばります」とまさかの大声を出して合格。佐美さんは、「お母さん、やるじゃん」と言った。
そして、万吉さんには佐美さんが、「あんたは頑張らなくていい」からと言った。
だけど、万吉さんは自ら、「頑張ります」と大声を出した。だけど佐美さんは、「あっそっ」とまるっきり無視。これはクリアなのかな?
最後は、南橋家のアイドルタマ。
「さあ、タマちゃん、どうぞ」
タマはキョトン顔だ。
「まったく呆れた子だね」佐美さんは猫を相手に呆れたポーズ。
すると、タマはにゃーんと鳴いた。これは、タマも合格かな。
いよいよくじ引きのお時間です。
「はい、は~い。皆さまお待たせしました。いよいよ南橋家最大のイベントくじ引き大会ですよ~」
佐美さんは得意げに手づくりであろうくじ引きの箱を持ちふりふりして楽しそうだ。
でも、佐美さん。誰もそんなに待ってないと思いますよ。期待もしてないかもですよ。
みんなの顔を見回してみると、やっぱり白けた顔をしている。まあ、旅行に行けたら嬉しいことは嬉しいけどね。
にゃーん。あ、タマが鳴いた。
「おっ、タマちゃん。お前は本当にやる気のある子だね。佐美さんは感心したぞ~」
「佐美、猫を相手にお前はおバカなのか?」
道男叔父さんが呆れた顔で言った。
「酷いな。道男兄さん、だけど恐竜と戯れている兄さんには言われたくないよ」
「俺の恐竜を馬鹿にするな佐美」
「だって、道男兄さん、恐竜に名前まで付けているんでしょ?」
「それがなんだよ。お前だって猫に名前を付けてるだろう。それと同じだよ」
「はぁ、猫に名前付けるの当たり前だよね。大切な家族の一員なんだから」
はぁ。何故か兄妹喧嘩になっていますよ……。
「道男叔父さんの怪獣なんて名前だっけ?」
里奈が尋ねる。
「なんだっていいだろう。牛乳娘」
「あ、酷い~」
「教えてあげようか」
佐美さんはくじ引きの箱を振りながらにひひんと、悪戯っ子みたいな目つきで笑う。
「もう、佐美教えなくていいから」
道男叔父さんは慌てている。変な名前なのかな?
「佐美。早くくじ引き開始したら?」
おばあちゃんが助け舟を出した。
「は~い、ではでは、いよいよくじ引きのお時間ですよ~」
わいわいがやがや、今日も南橋家のみんなはアホ炸裂中です。
わたしは、ここで暮らせて幸せなのかな。
佐美さんは、「今度こそくじを引いてもらいま~す」と言って手に持っていた四角い赤色のくじ引きの箱を、机の上にでーんと置いた。
その箱には、『あなたの運命は如何に』と佐美さんの手書きの文字でデカデカと書かれている。
「では、まず最初に対戦相手を決めなければならないので、対戦相手の名前が書かれたくじを引いてもらう四人をわたしが、くじ引きをしま~す!」
「え~わたし、くじを引く人やりたい」
と里奈は言った。
「公平にしたいので、里奈。わたしが引くわよ」
そう言いながら佐美さんは、くじ引きの箱に手を突っ込んだ。
佐美さんの手にみんなが注目する。それと同時に不満の声も漏れてくる。
「何それ、一番に引くのは佐美じゃないか!」とか「佐美さん、ずる~い」等々のブーイング。
佐美さんは、そんな声などお構いなしに、赤色の箱の中から、「は~い、引きました。じゃ~ん結果発表します」
佐美さんの手には、お手製の三角くじが四枚がある。さあ、誰がくじ引きを引くことになるのかな。少しだけドキドキする。
まず一番目にくじを引くのは……。
「るり子ちゃん」と佐美さん。
え、わたし! ですか!!
「続いて、万吉ってウゲ~」
万吉さんがくじを引く当番になっている。
それから。
「その三は、里奈で~す!」
佐美さんの里奈で~すという声に里奈は飛び上がって喜んでいる。
そして、最後は誰だ?
「最後のその四は、あれま……。あららっ」
このあららは、もしやたぶんそうでしょうね。
「タマで~す!」と佐美さんは、張りのある声で言った。
タマちゃんに活躍の場が与えられた。タマ本人は素知らぬ顔でって、あれれっタマちゃん何処に行かれるのでしょうか? タマはテクテク歩き扉から出ていこうとしている。
そんなタマを佐美さんは、危機一髪でつかまえて抱っこする。
そんなこんなで、くじ引き係りの決定です。
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