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ちんすこうを作るのは楽しい
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それからわたし達はいろんな形のちんすこうを作った。
「こうして、ちんすこうを好きな形に作っていると小学生の頃の図工を思い出しますね」
真面目な顔でちんすこうを丸めている美川さんをちらりと見て言った。
「そうですね。粘土遊びみたいでめちゃくちゃ楽しいですね」
その表情は楽しいと言うよりも真剣な表情なのだけど美川さんはどうやら楽しんでいるようだ。
たまにこうして童心に帰ることも大切なことだなと思う。
きらりちゃんと利香ちゃんも仲良くちんすこうを丸めたりこねこねして楽しそうだ。時々ニヒヒッと笑い合ってちんすこう作っている。
ちんすこう作りに参加することができて良かった。頬が自然と緩んだ。
「みなさん~ちんすこうは作れましたか~い」
おばぁの声に参加者のみんなが「は~い!
出来ました~」と答えた。
「では、みなさんが作ったちんすこうを焼きます」
おばぁはそう言ってオーブンの天板にみんなが作った様々な形のちんすこうを並べた。各々の個性が出ていて楽しい。
わたしは猫型のちんすこうを作り、美川さんはヤンバルクイナ、それからきらりちゃんは猫型とハート型、利香ちゃんはヤンバルクイナ型と星型のちんすこうを作ったのだった。
「二十分ほど焼くと出来上がるからさね~楽しみに待ちましょう」
「は~い!」とわたし達参加者は元気よく返事をした。
「わたしの作ったちんすこうが一番素晴らしいかもね」
きらりちゃんはフフンと鼻で笑い胸を張る。
「えっ、きらりちゃんそれは違うね。わたしの作ったヤンバルクイナの方が立派だもんね」
今度は利香ちゃんも胸を張る。
「違うよ。わたしの猫さんだってば」
「ううん、わたしのヤンバルクイナだもんね」
きらりちゃんと利香ちゃんは目を合わせ火花をバチバチと散らす。
「二人とも喧嘩しないで仲良くするんだよ。美味しいちんすこうが待っているんだからね」
「分かったよ」ときらりちゃんと利香ちゃんは声を合わせて言った。
なんだかんだいっても二人は仲良しだよねとわたしは思った。
それはさておき自分達で作ったちんすこうが食べられるなんて楽しみだ。
「焼き上がりました~美味しそうだぞ~」
おばぁがオーブンから天板を取り出すと香ばしい香りがふわりと漂ってきた。
「わぁ~」と参加者のみんなが声を上げ出来上がったちんすこうに目を向けた。
形は素人が作ったものなので不格好ではあるけれど自分達で作ったことに意味があるような気がする。
「美味しそう~早く食べよう」
きらりちゃんは目をキラキラと輝かせていた。
「僕も早く食べたい~美味しそうな匂いがするね。ヨダレが垂れちゃう」
「わたしも~食べたい。あ、丸久ヨダレを垂らしちゃダメだよ~」
本川姉弟も楽しそうだった。わたしを含めた参加者みんなの目に輝きがありちんすこうをただ作っただけなのに幸せな気持ちになれた。
「さあ、みなさんちんすこうを食べるとしようかね。お茶も用意してるからさね~」
おばぁは出来立てのちんすこうをお皿に盛りつけにっこりと笑った。
「こうして、ちんすこうを好きな形に作っていると小学生の頃の図工を思い出しますね」
真面目な顔でちんすこうを丸めている美川さんをちらりと見て言った。
「そうですね。粘土遊びみたいでめちゃくちゃ楽しいですね」
その表情は楽しいと言うよりも真剣な表情なのだけど美川さんはどうやら楽しんでいるようだ。
たまにこうして童心に帰ることも大切なことだなと思う。
きらりちゃんと利香ちゃんも仲良くちんすこうを丸めたりこねこねして楽しそうだ。時々ニヒヒッと笑い合ってちんすこう作っている。
ちんすこう作りに参加することができて良かった。頬が自然と緩んだ。
「みなさん~ちんすこうは作れましたか~い」
おばぁの声に参加者のみんなが「は~い!
出来ました~」と答えた。
「では、みなさんが作ったちんすこうを焼きます」
おばぁはそう言ってオーブンの天板にみんなが作った様々な形のちんすこうを並べた。各々の個性が出ていて楽しい。
わたしは猫型のちんすこうを作り、美川さんはヤンバルクイナ、それからきらりちゃんは猫型とハート型、利香ちゃんはヤンバルクイナ型と星型のちんすこうを作ったのだった。
「二十分ほど焼くと出来上がるからさね~楽しみに待ちましょう」
「は~い!」とわたし達参加者は元気よく返事をした。
「わたしの作ったちんすこうが一番素晴らしいかもね」
きらりちゃんはフフンと鼻で笑い胸を張る。
「えっ、きらりちゃんそれは違うね。わたしの作ったヤンバルクイナの方が立派だもんね」
今度は利香ちゃんも胸を張る。
「違うよ。わたしの猫さんだってば」
「ううん、わたしのヤンバルクイナだもんね」
きらりちゃんと利香ちゃんは目を合わせ火花をバチバチと散らす。
「二人とも喧嘩しないで仲良くするんだよ。美味しいちんすこうが待っているんだからね」
「分かったよ」ときらりちゃんと利香ちゃんは声を合わせて言った。
なんだかんだいっても二人は仲良しだよねとわたしは思った。
それはさておき自分達で作ったちんすこうが食べられるなんて楽しみだ。
「焼き上がりました~美味しそうだぞ~」
おばぁがオーブンから天板を取り出すと香ばしい香りがふわりと漂ってきた。
「わぁ~」と参加者のみんなが声を上げ出来上がったちんすこうに目を向けた。
形は素人が作ったものなので不格好ではあるけれど自分達で作ったことに意味があるような気がする。
「美味しそう~早く食べよう」
きらりちゃんは目をキラキラと輝かせていた。
「僕も早く食べたい~美味しそうな匂いがするね。ヨダレが垂れちゃう」
「わたしも~食べたい。あ、丸久ヨダレを垂らしちゃダメだよ~」
本川姉弟も楽しそうだった。わたしを含めた参加者みんなの目に輝きがありちんすこうをただ作っただけなのに幸せな気持ちになれた。
「さあ、みなさんちんすこうを食べるとしようかね。お茶も用意してるからさね~」
おばぁは出来立てのちんすこうをお皿に盛りつけにっこりと笑った。
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