二度目の勇者は我が道を行く

眠たいカラス

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サポート…そんなものが…

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豚串を食べ終わったユウキは冒険者ギルド本部に向かう。
ミーナはお母さんから日が暮れかけてきたら家に帰るように言われているのだという。
おそらく、襲われないようにするためだろう。
日が暮れるまでは商売をしているお店が多いので問題ないが日が暮れたら人通りが少なくなるし、酔っぱらいが多くなるから危険だ。
ミーナを歩道橋まで送ったユウキは冒険者ギルド本部に向かうため、ミーナの姿が見えなくなったあと右側に方向転換して歩き出した。
歩いていると右手に酒場街が見えて奥の方に酒場街と隣接して冒険者ギルド本部があった。
冒険者ギルド本部の中は報告をしている冒険者が列を作っている。
列に並んだユウキは自分の番が来るのを待つ。
この時間帯はどうやら人が多いようだ…次から夕方頃に来るのはやめよう。
ユウキは待っている時間を周りの冒険者を観察する時間に変えた。
まずは…あの叱られているチーム。

ルード
Lv.21
【剣術・下級】【盾術・下級】 

ネール
Lv.19
【火魔法・下級】【風魔法・最下級】【生活魔法・最下級】

セラ
Lv.16
【回復魔法・下級】【聖魔法・下級】【生活魔法・最下級】

テシア
Lv.42
【剣術・中級】【短剣術・中級】【双剣術・下級】【索敵・上級】【指揮・下級】

というチーム。
あれは典型的な初心者に色々と教えている冒険者と初心者3人組だろうな…たまにああやって初心者にイロハを教えている優しい冒険者がいるんだよな。
次に…あの揉めているチーム。

レックス
Lv.26
【剣術・中級】【拳術・下級】

ネフィ
Lv.28
【水魔法・中級】【杖術・下級】【生活魔法・最下級】

ヤムー
Lv.53
【槍術・上級】【風魔法・中級】【偽装・上級】【生活魔法・下級】

アニム
Lv.14
【索敵・上級】【潜伏・中級】【投擲・下級】

なるほどなるほど…揉めているチームはレックスとネフィVSヤムー(アニム)って感じか?
レックスとネフィのデカい声から聞こえた内容ではどうやら索敵しかしていないアニムに報酬を分ける必要はあるのか…ということらしいな。
こういった時の詳しい流れを聞きたくて【索敵・中級】スキルである『聞き耳』を使う。

「だから、そいつは何もやってねぇっつってんだろ?」

「そうよ!役にたったのなんて初めの奇襲察知くらいじゃない!」

「だが、そこで危機を未然に知ることが出来ただろう。我々が無傷で帰れたのはアニムのおかげではないか…」

「だが、戦闘には参加しなかったじゃないか!」

「そうよ!」

「それはアニムが索敵に特化しているからだと事前にも説明したはずだ」

「残念だけどおっさん!俺のパーティは歩合制なんだよ!」

「そうか…」

「ははっ、おっさんはパーティメンバーの選定を間違えたな!じゃーな!」

「待ちたまえ」

「なんだよ!まだなにかあんのか!?」

「歩合制…と言ったな」

「あぁ、それが?」

「であるならば、私には6割の報酬を貰う権利があるわけだ。歩合制であるのならば君たちは2人合わせて4割だよ」

「ふざけるな!この金はもう俺らのもんだ!」

「そうか、こんなことはしたくなかったが…冒険者サポートを冒険者ギルド本部に要請する!パーティ金銭トラブルだ!」

そう言うと受付の奥から一人の女性が現れた。
…リットである。
リットはパーティの真ん中に立つと状況を聞き始めた。

「だから………!」

「このような………」

暫くすると2人は話し終えたのでリットは受付にあった書類を読みながら1つ頷いた。

「なるほど、両者の主張は分かりました。我々、冒険者ギルド本部はヤムーさんに決定権を委ねます」

「なっ!?なんでだよ!」

「今回の依頼の報告によるとレックスさんとネフィさんが合わせて4割。ヤムーさんが6割を狩ったと記録に残っております。そのため、依頼達成度が5割を超えているヤムーさんに決定権が渡りました」

「納得できるか!」

「納得どうこうは我々に言わないでください。規則…ですので。ですが、ヤムーさんに与えられる決定権は6割の報酬分配に関してです。全てではありませんのでご注意ください」

「あぁ、我々は元々報酬を4人全員均等に分けるという予定だった。彼のルールでは歩合制で私が6割の報酬を貰う必要があるのだが…私のルールは皆平等だ。全員が均等な報酬になることを望む。もし、反対するのであれば…私が6割の報酬を貰うこととしよう」

「レックスさんはどちらがよろしいですか?」

「チッ……平等分配だ」

「分かりました。では、報酬を私が分配させていただきます。金貨8枚の報酬ですので全員2枚ずつということでよろしいですね?」

「あぁ」

ほぅ、サポートというものが出来たのか…昔は決闘によって決まっていたりしたもんだが平和になったもんだ。
チラリと先程見た方を向くとテシアがレックスの方を見て初心者に「ああいう奴にはなるなよ」と教えていた。
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