二度目の勇者は我が道を行く

眠たいカラス

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辺境伯領を目指して…②

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朝食をとったユウキとラウラは再び歩き出す。
昨日の反省を踏まえて、今日は目標を作ることにした。それは奥の方に見える山の麓まで歩くこと…そこに今日泊まろうと思っている小さな町がある。その町は小さな冒険者ギルドと商業ギルド、教会がある町だ。山を越える苦労をしたくないものはここで亜空間の中に入ると向こうにある町へと移動することが出来るのだ。
ユウキはこの移動手段を使って山を越えるために使わなくてはならない時間を短縮しようと考えていた。
亜空間移動はこの世界では様々な場所に用意されている…教会が最たるものだろう。
教会は異教徒などを見つけた場合、本部に報告する義務やそれに伴う聖騎士の派遣などを亜空間移動を通して行っている。細かいことは通信技術を用いるより亜空間移動した方が早いからだ。大きな都市の通信技術は映像も使うことが出来るが小さな街では映像を使うことは出来ないから直接証拠などを持っていかなくてはならない。
ちなみに、目指している町にある亜空間移動をするためのゲートは領主と商業ギルドが合同で作成しており、移動時間短縮を目的に利用されている。この亜空間移動により移動時間が短縮されただけでなく、利用料もそこまで高くないので冒険者の護衛料を払うよりも安く済む。また、山越えは冒険者にとっては苦労の一つであるため山越えをせずに護衛料が貰えるというのは一つの魅力でもあったのだ。そのため、商人は町まで冒険者に護衛をしてもらいゲート使用後に山向こうの町にいる冒険者と再び護衛契約をして次の町へと向かう。冒険者は決まった地域を往復すれば良いので移動料というものがほとんどかからない。護衛先からホームに戻るためには普通なら有名なパーティ以外の場合、護衛依頼を簡単に取れないため自腹で移動をしなけてはならない。そのため、護衛料というのはホームに帰る分を考慮し、高く貰うことがほとんどだ。しかし、この方法を使うと商人の護衛は絶えることなく、行き帰りを違う商人の護衛で行うことが出来るため冒険者は行き帰りの両方で料金を貰うことが出来る。
そのため、冒険者への移動料を考慮した代金を払わなくてよくなり、結果的に商人の支払う護衛料の削減をすることができた。以来、余程の辺境でない限り山を越えなくてはならない町と町の間にはゲートが設置されることになっている。
考え事をしていたらいつの間にか到着している…なんてことはないのだが、かなり近くまで来たようだ。それほど時間が経ったのだろうか?日本にいたときと違って疲労があんまり蓄積しないから分かりずらいんだよなぁ…。

「…今歩いてどのくらい経った?」

「歩いてから経った時間は5時間くらいかと…」

「マジ?まだ、1時間程度の感覚なんだけど…」

「な、なるほど…構いません。私はご主人様の歩くペースに合わせます」

「…少し休憩するか?」

「大丈夫です!」

「そうか?なら、走るぞ?」

「…え?」

「町に早くついて昼ごはんを食べよう」

「は、はい!」

ラウラはここで断らなかったことを後に後悔する。
兎にも角にもユウキとラウラは昼前に街へと着くことが出来た。
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