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本編
17、二度目の想定外
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「お前が死にたいと思う理由が知りたい」
そんな事を言われた俺は、絶賛混乱中である。何がどうなってそうなったのかをまず聞きたい。
まて、と言うか何の話をしていたんだ、俺たちは。そこから整理していこう。
まず、俺が悪夢を見ていなかったかが心配な騎士さん。で、その内容が気になるので直で聞くことにした。気になる理由が、泣いたこととさっきの発言。
どう言うことだってばよ。
死にたがる理由が何で悪夢に繋がる。何だ?もしかして寝言で死にたいとかって言ったのか、俺は。まっさか、そんなこと…
「お前が、寝言で死んでしまいたいと言っていた。だから、その理由が悪夢にあるなら俺は知りたい」
あったよちくしょう。知りたいからってンなぶっ込んだこと聞くなよアホ。
何でそんなこと知りたいんだ。あれか。昨日の…昨日でいいのか?あぁ、いや今は別にいいか。昨日の昼間のあれか?死んでも構わねぇ発言。あれが原因か?
正直に言ってあの夢はさっさと記憶から消したいんだが…どうする?内容が内容だし、何か条件つけるんなら言ってもいいか?いやでもなぁ…
一人でうんうんと唸っていれば、やはりいつもの調子では無さそうな騎士さんが喋り出す。
「いや、無理に聞こうとは思っていないんだ。少し、気になっただけなんだ」
「んー…じゃあ、逆に聞くけど何で気になるの?」
「え」
「泣いたことと、死にたい理由。これが悪夢を聞きたい理由なのは分かった。じゃあ、それが気になる理由は何?なんでそんなことを騎士さんが気にするの?」
場合によっちゃ、これを利用して騎士さんにいくつか頼み事をしたいんですが。自分のトラウマだって利用できる人間だぞ、俺は。
しばらく悩んだ騎士さんだが、結構あっさりと口を開いた。
「…理由は、分からん」
「はぁ?」
「分からんが、気になるんだ。ダメか?」
子供かアンタは。ダメか?じゃないんだよ。やめろ、無駄に良い顔で首を傾げるな。顔にやられる。ただしイケメンに限る、的なテロップが出るだろうが。
ダメって言ったらどうすんだよ。潔く諦めてくれるの?
「一人で抱え込むより、話した方が楽になることもある」
「なに、急に…」
「話したく無いことなら無理に聞かない。が、話した方が楽になりそうなら話せ。俺は何の否定も肯定もしない」
それは何だ。つまり悩みをぶちまけるだけぶちまけろと、そういうことですか?
そういや、俺はあの事を誰かに話した事があっただろうか?いや、話すようなことではないからしていない。親にだって、喧嘩だと思われていたはずだ。
唯一知っているのはあれの弟だけで。それだって俺からじゃなくて、あれ本人から聞いたと言っていた。
つまり、俺は今まであの日のことを一人で抱え続けていて。おまけに召喚された日に恐怖がプラスされていた、と。
精神崩壊を防ぐためか、脳が勝手にトラウマを黒く塗りつぶしているせいであやふやだったが、つまりそう言うこと。そりゃあ、死にたくもなるわ。
否定も肯定もしない。更に言えば、この人は俺の前の交遊関係も知らなければ、あれのことだって一切知らない。聞くだけだって言うなら、吐き出すだけ吐き出してもいいのでは?
たった三ヶ月で、そこまで心を許しているのかと言われればそうでもないが、でもそれぐらいが丁度いいのかもしれない。
相談、してみようか。楽に、なれるだろうか?少しでも楽になれるなら、やる価値はある。思ったより俺は限界だったのかもしれない。
「…本当に、聞くだけ?何も言わない?」
「あぁ。何も。なんなら、何を聞いてもお前への態度を変えないとここに誓おう」
「そう…それなら、安心かもな…騎士の誓いだもんな…うん、ちょっとだけ、聞いてもらえる…?」
ぽつり、ぽつりと、あの日の恐怖を口に出す。恐怖以上に感じた悲しみも。言葉にしたことにより、次第に俺の視界が揺らぎ出す。
なるほど。どうやら俺は、あの恐怖を誰かに話したかったらしい。話して、聞くだけ聞いてほしかったのかもしれない。何の言葉も要らないから。
「…暗闇で、急に襲われた。ずっと俺を騙してたんだって…裏切られたと思った…」
「あぁ」
「嫌だって、言ってるのに…そんなの関係ないって、無理矢理組敷かれて…怖くて、でも誰もいなくて…」
「あぁ…」
「どうにか逃げても、また追ってきて…引っ越したって、結局、見つかって…も、いや、なって…ひっく……はやく、楽に、なってしまい、たくって…」
「そうか」
涙は止まらない。止めようとも思わない。そのうち、言葉は嗚咽へと変わってしまった。何を言っているのか分からないだろうに、騎士さんはずっと相槌をうってくれて。
落ち着かせようとしてくれたのだろう。ぎこちなく頭を撫でられたが、むしろ余計に涙が溢れるだけだった。
数分、あるいは数十分だったかもしれない。ようやく泣き止んだ俺の顔は随分と酷いものだっただろう。
ラナさんより火魔法が得意そうな騎士さんは、意外にも水魔法の回復系が得意らしい。水も回復出来たんだー、とか思う前に俺は「神が持たせる能力を間違えただろう」と爆炎使いのラナさんを思い浮かべながら騎士さんを見る。
顔に手を当てられれば、ひんやりと心地よい感覚が染みてくる。なるほど、これが騎士さんの魔力ですか。そんな暖かそうな色してるのに魔力は冷たいのね。
熱を持って腫れていたであろう目はすぐに治り、ちょっとだけ俺は気まずい思いである。こんなに泣くのは想定外だった。そんなに溜め込んでたのか、俺。
流石の騎士さんも、内容が内容なだけに気まずそうだ。何かごめん。というか、思いっきり自分の性別暴露したよな、これ。いやもうこの人にはバレてるんだろうけど。
「あー、落ち着いたか?」
「…はい。聞いてくださり感謝してマス…」
「お前が態度を変えてどうする。騎士の誓いは絶対だ。俺は何も態度を変えないし、なんなら忘れていい。知りたいことは知れたからな」
「あ、それなんだけど、ちょっと協力者の仲間入りしろ」
「しろ!?拒否権はないんだな!?」
「ない!俺を泣かせた責任を取れ!!」
「はぁ!?せ、責任って、お前…」
話していて思い出したことが一つあった。俺を巻き込んだあの勇者のことだ。最初は見知らぬ男だと思っていたが、よくよく思い出すとなんか見たことある奴だという気がしている。
他人のそら似ならいいんだが、そうじゃない場合はちょっとどころか大分嫌だ。
ラナさんはいくら強くても女性だし、ルーファスさんは病弱だ。健康で強い男性といったら、国が誇る副団長様なんてうってつけである。
「てことで騎士さん。万が一俺と勇者が喧嘩を始めたら止めてくれ。俺が手を汚す前に」
「まて、急に何の話だ」
「そのまんまの意味です。俺が我慢ならず勇者の首を落としそうになったら、力ずくで止めて。そして、最悪の場合は俺の自害を止めてくれ」
「ちょ、まて。何でそうなるんだ!あの勇者と知り合いなの…まさか、彼奴があれとか言わないよな…?」
「あり得はする。あんな土砂降りの夜にたまたま通りかかるなんて、偶然が過ぎる…」
そう。最初は何の疑問もなかったが、俺が何故巻き込まれたのか。それはあの勇者に腕を捕まれたから。
では何故あの勇者は、雨の夜にあの橋にいたのか。可能性は三つある。偶然なのか、違うのか…
頼むから、最悪のパターンだけは勘弁してほしいものだ。
「…分かった。何かあれば俺がお前を守ろう」
「うん、止め…え、まも、え?」
「絶対お前に手出しはさせない」
「いや、あの、止めてって話…」
「任せろ。剣に誓ってお前を守る」
「話を聞いてもらえます…?」
そこから数分間、俺と騎士さんの噛み合わない会話が続くのだった。
雨の音は、もう随分と弱くなっていた。
そんな事を言われた俺は、絶賛混乱中である。何がどうなってそうなったのかをまず聞きたい。
まて、と言うか何の話をしていたんだ、俺たちは。そこから整理していこう。
まず、俺が悪夢を見ていなかったかが心配な騎士さん。で、その内容が気になるので直で聞くことにした。気になる理由が、泣いたこととさっきの発言。
どう言うことだってばよ。
死にたがる理由が何で悪夢に繋がる。何だ?もしかして寝言で死にたいとかって言ったのか、俺は。まっさか、そんなこと…
「お前が、寝言で死んでしまいたいと言っていた。だから、その理由が悪夢にあるなら俺は知りたい」
あったよちくしょう。知りたいからってンなぶっ込んだこと聞くなよアホ。
何でそんなこと知りたいんだ。あれか。昨日の…昨日でいいのか?あぁ、いや今は別にいいか。昨日の昼間のあれか?死んでも構わねぇ発言。あれが原因か?
正直に言ってあの夢はさっさと記憶から消したいんだが…どうする?内容が内容だし、何か条件つけるんなら言ってもいいか?いやでもなぁ…
一人でうんうんと唸っていれば、やはりいつもの調子では無さそうな騎士さんが喋り出す。
「いや、無理に聞こうとは思っていないんだ。少し、気になっただけなんだ」
「んー…じゃあ、逆に聞くけど何で気になるの?」
「え」
「泣いたことと、死にたい理由。これが悪夢を聞きたい理由なのは分かった。じゃあ、それが気になる理由は何?なんでそんなことを騎士さんが気にするの?」
場合によっちゃ、これを利用して騎士さんにいくつか頼み事をしたいんですが。自分のトラウマだって利用できる人間だぞ、俺は。
しばらく悩んだ騎士さんだが、結構あっさりと口を開いた。
「…理由は、分からん」
「はぁ?」
「分からんが、気になるんだ。ダメか?」
子供かアンタは。ダメか?じゃないんだよ。やめろ、無駄に良い顔で首を傾げるな。顔にやられる。ただしイケメンに限る、的なテロップが出るだろうが。
ダメって言ったらどうすんだよ。潔く諦めてくれるの?
「一人で抱え込むより、話した方が楽になることもある」
「なに、急に…」
「話したく無いことなら無理に聞かない。が、話した方が楽になりそうなら話せ。俺は何の否定も肯定もしない」
それは何だ。つまり悩みをぶちまけるだけぶちまけろと、そういうことですか?
そういや、俺はあの事を誰かに話した事があっただろうか?いや、話すようなことではないからしていない。親にだって、喧嘩だと思われていたはずだ。
唯一知っているのはあれの弟だけで。それだって俺からじゃなくて、あれ本人から聞いたと言っていた。
つまり、俺は今まであの日のことを一人で抱え続けていて。おまけに召喚された日に恐怖がプラスされていた、と。
精神崩壊を防ぐためか、脳が勝手にトラウマを黒く塗りつぶしているせいであやふやだったが、つまりそう言うこと。そりゃあ、死にたくもなるわ。
否定も肯定もしない。更に言えば、この人は俺の前の交遊関係も知らなければ、あれのことだって一切知らない。聞くだけだって言うなら、吐き出すだけ吐き出してもいいのでは?
たった三ヶ月で、そこまで心を許しているのかと言われればそうでもないが、でもそれぐらいが丁度いいのかもしれない。
相談、してみようか。楽に、なれるだろうか?少しでも楽になれるなら、やる価値はある。思ったより俺は限界だったのかもしれない。
「…本当に、聞くだけ?何も言わない?」
「あぁ。何も。なんなら、何を聞いてもお前への態度を変えないとここに誓おう」
「そう…それなら、安心かもな…騎士の誓いだもんな…うん、ちょっとだけ、聞いてもらえる…?」
ぽつり、ぽつりと、あの日の恐怖を口に出す。恐怖以上に感じた悲しみも。言葉にしたことにより、次第に俺の視界が揺らぎ出す。
なるほど。どうやら俺は、あの恐怖を誰かに話したかったらしい。話して、聞くだけ聞いてほしかったのかもしれない。何の言葉も要らないから。
「…暗闇で、急に襲われた。ずっと俺を騙してたんだって…裏切られたと思った…」
「あぁ」
「嫌だって、言ってるのに…そんなの関係ないって、無理矢理組敷かれて…怖くて、でも誰もいなくて…」
「あぁ…」
「どうにか逃げても、また追ってきて…引っ越したって、結局、見つかって…も、いや、なって…ひっく……はやく、楽に、なってしまい、たくって…」
「そうか」
涙は止まらない。止めようとも思わない。そのうち、言葉は嗚咽へと変わってしまった。何を言っているのか分からないだろうに、騎士さんはずっと相槌をうってくれて。
落ち着かせようとしてくれたのだろう。ぎこちなく頭を撫でられたが、むしろ余計に涙が溢れるだけだった。
数分、あるいは数十分だったかもしれない。ようやく泣き止んだ俺の顔は随分と酷いものだっただろう。
ラナさんより火魔法が得意そうな騎士さんは、意外にも水魔法の回復系が得意らしい。水も回復出来たんだー、とか思う前に俺は「神が持たせる能力を間違えただろう」と爆炎使いのラナさんを思い浮かべながら騎士さんを見る。
顔に手を当てられれば、ひんやりと心地よい感覚が染みてくる。なるほど、これが騎士さんの魔力ですか。そんな暖かそうな色してるのに魔力は冷たいのね。
熱を持って腫れていたであろう目はすぐに治り、ちょっとだけ俺は気まずい思いである。こんなに泣くのは想定外だった。そんなに溜め込んでたのか、俺。
流石の騎士さんも、内容が内容なだけに気まずそうだ。何かごめん。というか、思いっきり自分の性別暴露したよな、これ。いやもうこの人にはバレてるんだろうけど。
「あー、落ち着いたか?」
「…はい。聞いてくださり感謝してマス…」
「お前が態度を変えてどうする。騎士の誓いは絶対だ。俺は何も態度を変えないし、なんなら忘れていい。知りたいことは知れたからな」
「あ、それなんだけど、ちょっと協力者の仲間入りしろ」
「しろ!?拒否権はないんだな!?」
「ない!俺を泣かせた責任を取れ!!」
「はぁ!?せ、責任って、お前…」
話していて思い出したことが一つあった。俺を巻き込んだあの勇者のことだ。最初は見知らぬ男だと思っていたが、よくよく思い出すとなんか見たことある奴だという気がしている。
他人のそら似ならいいんだが、そうじゃない場合はちょっとどころか大分嫌だ。
ラナさんはいくら強くても女性だし、ルーファスさんは病弱だ。健康で強い男性といったら、国が誇る副団長様なんてうってつけである。
「てことで騎士さん。万が一俺と勇者が喧嘩を始めたら止めてくれ。俺が手を汚す前に」
「まて、急に何の話だ」
「そのまんまの意味です。俺が我慢ならず勇者の首を落としそうになったら、力ずくで止めて。そして、最悪の場合は俺の自害を止めてくれ」
「ちょ、まて。何でそうなるんだ!あの勇者と知り合いなの…まさか、彼奴があれとか言わないよな…?」
「あり得はする。あんな土砂降りの夜にたまたま通りかかるなんて、偶然が過ぎる…」
そう。最初は何の疑問もなかったが、俺が何故巻き込まれたのか。それはあの勇者に腕を捕まれたから。
では何故あの勇者は、雨の夜にあの橋にいたのか。可能性は三つある。偶然なのか、違うのか…
頼むから、最悪のパターンだけは勘弁してほしいものだ。
「…分かった。何かあれば俺がお前を守ろう」
「うん、止め…え、まも、え?」
「絶対お前に手出しはさせない」
「いや、あの、止めてって話…」
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そこから数分間、俺と騎士さんの噛み合わない会話が続くのだった。
雨の音は、もう随分と弱くなっていた。
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