神の手違いで女子に転生してしまった俺の話聞きます??

蒼霧雪枷

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一章 転生しました

2。もふもふ…もふもふぅ!

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 おはようございます。朝です。レイメイです。

 寝て起きても、やはり俺は女だった訳で。仰向きで寝ると、じみに胸が重いんだね。世の中の巨乳さんの苦労が少しわかった気がする。
 これ、うつ伏せでも寝れなさそう。胸痛そう。慣れたら大丈夫か…って、【偽装】使えばいいんじゃん……というか、普通に変身魔法とかないんかな。

 起き上がって試しに、「へ~んしんっ!」とか言ってみたけど、特に何も起こらなかった。
 まぁ、変身魔法習得してても、何になりたいとか明確に考えないと無理だよな。変身する気がねぇんだもんな。出来なくて当たり前か。

 軽い朝食を済ませて、とりあえず大量の本から情報を集めることにする。
 全くもってこの世界で16年間を過ごした記憶がないのだ。何の常識もわからない。何故だろう。
 目につく本を片っ端からとり、パラパラと捲る。
 見たこともない文字だが、幸い文字はちゃんと読めるようだ。とにかくこの世界の常識がわかる本を探す。はや読みは得意なのだ。

 それっぽい本を数冊もって、ベットに座る。じっくり読めば、ある程度この世界のことがわかった。

 この世界は、「ユティスティア」と言うらしい。世界を作った神様の名前なんだとか。つまり、あの自称神の名前ということか。
 所謂、剣と魔法の世界。貴族と平民の仲が地域によって天と地の差なのが目立つようだ。仲が良いところもあるし、平民を人とも思わない貴族がいる国もあるとか。
 そんなところには絶対に行きたくない。

 お金は日本とたいして変わらないようだ。円=トレウという単位らしく、一円=一トレウということか。
 ファンタジーよろしくお金は金貨とかで、
 鉄貨は一トレウ。
 銅貨は十トレウ。
 銀貨は百トレウ。
 金貨は千トレウ。
 大金貨は一万トレウ。
 白金貨が十万トレウ。
 と、価値はこんな感だ。本一冊が大体銀貨六枚で六百トレウとなる。物価はどうやら対して変わらないようで、これなら値段を吹っ掛けられても多少は分かるだろう。

 後、【鑑定】や【無限収納】と言った特殊スキルと呼ばれるものは珍しいスキルらしい。商人の人が稀に持つけど、あんまり所持してる人はいないんだとか。
 これ、バレたらやっぱりヤバイよなぁ…
 他にも色々と収穫はあったが、その時になったらおいおい出していこう。

 とりあえず、今日は本を読んでいただけで一日が終わってしまった。なので、昨日と似たような感じで寝た。



 はい、朝です。そして、異世界二日目で気づきました。そう、ここは異世界。剣と魔法の世界という、王道の世界。
 そして俺は、現在チート。

 やることは一つである。


──────────

「ひゃっほーーーーーーぅ!!!!!!」

 現在、俺は念のため【偽装】で男の姿になり、全力で森の中を駆けている。
 ついでに言えば、忍者の様に木々を飛びわたり、逆さにぶら下がったり、風魔法を手裏剣に見立てて枝に当てたりなど、一人だからってはしゃぎまくっている。
 Japanese NINJAは、日本人でも憧れるものだ。忍者ゴッコめっちゃ楽しい。
 いい気になって、一つ服を解体して黒いマフラーとか作ってみた。フードを目深にかぶり、何故かクローゼットにあった短刀を腰にぶら下げて、完全に忍者になりきっている。

 中身はいい年した大人の癖になにしてんだ、とおもうだろ?
 俺は、いつまでも心は少年なのさっ……☆

 とかなんとかふざけたことを抜かしてるうちに、先程見つけた【魔力探知】というスキルに引っ掛かるものを感じた。
 どうやらこの【魔力探知】、範囲内なら生き物やモンスターの居場所が全て分かるらしく、脳内で某名探偵の眼鏡の様に、いやそれよりもハイスペックだった。
 モンスターは赤い点、人間は緑の点、その他動物等は青い点で見える。
 非常に便利である。いや、いくら探偵でも盗聴機と発信器はやりすぎじゃね?と思ってたけど、気持ち分かるわ。これは犯人追いかけるとき便利。

 まぁ、そんな探知に引っ掛かったのは赤とも青とも言えない、紫の点。え、紫ってなに??魔物化しかけてる動物とか、そんな感じだったりする??
 もしそうなら嫌だなぁとか思いつつ、好奇心に負けてどんどんそれに近づく。

 見える範囲に来たとき、俺は目を疑った。

 真っ黒な毛並み、大きな体、鋭い爪と牙。
 俺を見下ろすその黒い生き物は、俺を見ると低く唸った。

 俺は、その唸り声を聞いて───



「……………も…もっふもふぅぅぅぅぅ!!!!」
『っ!?!?!?』


 我慢が出来ずに、目の前の黒い毛並みに飛び込んだ。
 ごめん。俺、動物大好きなの。もふもふ好きなの。こんなキングベッドサイズのもふもふとか、もう天国じゃん。
 このまま食われても、むしろ本望。このもふもふの糧になるなら喜んでこの身を差し出すぐらい、もふもふを愛しています。
 そのせいで、付き合って三日でフラれたこともある。あれは別に気にしてない。もふもふ好きだって言ってたのに嘘だった。もふもふの敵は俺の敵だ。

「もふもふ……ふふふふふ…そうか、これが天国か…」
『……おい、お前…』
「あぁ、神様…俺は、今日この時のために生まれたのですね……」
『…おい、人間よ……』
「あー、もふもふ…めっちゃいい毛並み……五回…いや、十回は昇天する…」
『おい、人の上で勝手に死ぬな』
「…はぇ??」

 そう言えば、先程から聞こえる低いが若い声は誰だろう。人の上で、とは??
 素敵な毛並みのもふもふに顔を埋めながら、声の主を探す、ともふもふ尻尾にはたき落とされた。
 あぁん、尻尾攻撃ご馳走様です…

『…何故、落とされてそんなに嬉しそうなんだ…』

 呆れたような低い声が、目の前のもふもふから聞こえた。

 んぇ?????

「…し、シャベッタァァァァァァァァァ」

 はい出ました!!!テンプレです!!!!一度言って見たかった!!!!

『な、何故そんなキラキラした目で驚く…?』


 これが、この世界で出来たはじめての友人との会話だった。





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