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一章 転生しました
6。迷子(不可抗力)です
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勇者の村には、結局連れてって貰えなかった。ゴブリンの魔石をオニキスに預け、それを売って食料や布等を買ってきてもらった。
異世界四日目は、魔物図鑑を読んでいたら終わった。
異世界五日目は、オニキスと前回より奥に進んで魔物狩をした。でっかいイノシシを倒した。
異世界六日目は、スキルの練習で終わった。
異世界七日目。一週間が経ったのに、魂の同調とやらはまだ終わらないらしい。
八日目、九日目も特に何もなく、平和に暮らしていた。
異世界十日目。オニキスが神妙な面持ちでやって来た。この時、どうやら平和は終わったのだと後になって気づいたのだが、その話は後にしよう。
「レイよ。俺の知り合いが此処に向かっていると連絡が来たのでちょっと追い返してくる。恐らく大分時間がかかるだろう。三日で終わればいいが、それ以上かかるかも知れない。くれぐれも、無理して森の奥までいくなよ」
と、忠告までもらった。
いや、追い返さずに相手してやってよ。三日ってなに?追い返すのに三日もかかるの?大変だね。
なんて能天気なことを考えていた俺は、オニキスがいないのをいいことに──
いつもより森の奥に遊びに来ています。
ここで、プロローグの冒頭に戻るのだ。
三日と言ったオニキスは、四日目の今日も帰ってくる気配がないため、丁度異世界二週間目だったので、記念にだいぶ奥の奥まで来てみた。
多分あとで怒られるだろう。
今日の俺の武器は棍棒。蛮族スタイルだぜ!魔物の頭を叩き割る感触が直できて、正直後悔してるぜ!!小刀にしとけばよかった!!
皆さん、二週間目ですよ。いつになったら魂の同調は終わるんでしょうね?いまだにHPもMP9999999なのはどうかと思うんだ。
という鬱憤(?)を晴らすように、魔物を倒していったら、いつの間にか予定より奥まで来ていた。これ、帰るの遅れたら確実に怒られるよなぁ…
そう思い、来た道を引き返したのだが、既に遅かったらしい。
「はぁ…はぁ…なんでっ……なんで、出れねぇんだ!?」
数十分後、何度引き返しても何故か見たことある場所に戻ってきてしまうことに大分疲弊していた。
どうやら、迷路のようにぐるぐると同じところを廻っているようだ。先程印をつけた木が目の前にあるのがその証拠だろう。
そして、何故か帰れる気がしないのに進めそうとは思う。これは、もしや…
「あれか、選ばれしものしか入れない場所とかに迷い混んだとか、何かが俺を呼んでるパターンか??いいだろう、受けて立ってやる!!」
半ばやけくそ気味に先へ進むことにした。どう頑張っても帰れないことを察してしまったのだ。
進む、進む、ひたすら進む。先程のように同じ場所に戻ってくるなんてことはなく、気づけばだんだんと周りの木が少なくなり、開けた場所に出た。
そこは平和な原っぱだった。そよそよと心地の良い微風が吹き、それだけなら日向ぼっこをしたくなった。
しかし、それは叶わない。というか、したくない。原っぱにポツンと一本だけ大きな木が生えていて、その木の周りに喰い千切られたような魔物の死骸が大量にあるからだ。
なにあれ、怖い。めっちゃグロいし怖い。綺麗な緑色の原っぱで、彼処だけ黒いんだけど。不穏な空気がプンプン漂ってくるんだけど。
できれば近付きたくないが、俺のシックスセンス()が言っている。俺が迷った原因は彼処にあると。
いかないと森から出れないんだろうなー、でも近づきたくねー、と迷っているうちに、森の方から魔物の反応がした。
パッと振り返れば、いつの間にやらでかい熊の魔物がすぐ近くまで来ていた。魔物はそのまま猛スピードで例の木まで突進していった。俺は無視である。
そして木に到達する直後、魔物が唐突に倒れた。糸が切れたようにパタリとだ。ただスピードが消えるわけではないので、勢いのまま木を通りすぎ、数メートル先で止まった。
できる限り木に近づかないように、魔物へと近づく。やはり他の死骸と同じく、体の一部だけを喰い千切られたように抉られている。これは丁度心臓のあたりかな?
それ以外に傷んだ所はないようなので、毛皮欲しさに解体してみる。綺麗に解体されたものを無限収納にしまうのだが、気づいたことが一つ。
「…あれ?魔石がない」
無限収納は、念じれば仕舞ったもののリストが見れる。勿論俺にだけだ。
そして、ご丁寧に種類分けをしてくれているのだが、魔石の場所に先程の魔物のものがないのだ。
抉られた場所にあったのだろう。気になって、木に遠いものから順番に死体を解体していく。
結論から言えば、やはり全てに魔石はなかった。
多くの死体は心臓があるのであろう場所を抉られていて、ものによっては頭だったり脇腹だったりした。
恐らく、種族によって魔石のある場所が違うのだろう。なんなら、体内で動いて場所が変わるやつもいるかもしれない。
とりあえず、どうやらあの木にいる何かは、魔物の魔石だけを集めているらしい。なんのためになのかは分からんが。
俺は今、木から三メートル程離れている。なので、木の真下等にある魔物の解体はできていない。まぁ、あの死体にも魔石はないだろうが。でも素材は欲しい。
意を決して近づいてみる。が、その前にぐるりと木の周りを一回り。見た感じで何かないか探してみる。
無謀と勇気は違うからね。流石にさっきのあれを見たら慎重にもなるよ。
ぐるりと木を見回せば、なにやら葉っぱに隠れて見えにくいがオレンジ色が見えた。そして、俺の目は誤魔化せない。あれは毛だ。しかも、大分もふもふしてそうだった。
そうとなれば我慢は出来ない。危険なんて考えは思考の外に投げ出され、俺の頭の中はもふもふでいっぱいになる。
意気揚々と近づき、もふもふの正体を確認する。
それは、気を失った一人の男だった。
うん、男の人。一応人型。ただし、その頭にはもふもふした髪でも隠れない大きな角がある。クルリと渦巻いた角は、もふもふした髪も相まって羊を思わせる。
オレンジ色の髪は量が多いため、やはり羊に見える。我慢が出来ずに触ってしまったが、起きる気配はない。とても…もふもふです…。
木に引っ掛かっているその人は、青白い顔でうーんうーんと唸っている。どうやら具合が悪いらしい。
しかし、垂れ下がっている右手にはベッタリと魔物の血がついていたし、口許にもついている。どうやら、魔物の魔石をとっていたのは彼で合っているらしい。
口にも血が付いているということは、まさか食べたのだろうか?【魔力探知】にはなにやら黒い点が表示されている。黒ってなに?何を表してるの??
とりあえず、頑張って木から下ろしてみた。どうやらマントが木に絡まったあげくぶっ刺さっていたようで、身動きが取れなかったようだ。
仕様がないので、マントを脱がせて一旦木の根元に座らせる。そしてどうにかマントを取った。めっちゃボロボロやん。
前髪は顔の半分が隠れるくらい長いが、今は引っ掛かっていたせいかぐちゃぐちゃで、顔がしっかり見える。
うむ、顔がとても良い。元男の俺でも感嘆のため息をついてしまいそうなほど良い。あれだな、男女関係なくモテるタイプのイケメンだ。羨ましい。
ただおざなりなだけかもしれないが、前髪を伸ばしているのは顔を隠したいからだろうかと思った俺は、とりあえず手櫛でいいかと前髪に手を伸ばした。
そして、視界がぐらりと動き、何かにポスンと倒れこんだ。
「………????」
伸ばした手を捕まれ、そのまま抱き締められたと気づいたのは、フリーズから立ち直った数分後のことだった。
異世界四日目は、魔物図鑑を読んでいたら終わった。
異世界五日目は、オニキスと前回より奥に進んで魔物狩をした。でっかいイノシシを倒した。
異世界六日目は、スキルの練習で終わった。
異世界七日目。一週間が経ったのに、魂の同調とやらはまだ終わらないらしい。
八日目、九日目も特に何もなく、平和に暮らしていた。
異世界十日目。オニキスが神妙な面持ちでやって来た。この時、どうやら平和は終わったのだと後になって気づいたのだが、その話は後にしよう。
「レイよ。俺の知り合いが此処に向かっていると連絡が来たのでちょっと追い返してくる。恐らく大分時間がかかるだろう。三日で終わればいいが、それ以上かかるかも知れない。くれぐれも、無理して森の奥までいくなよ」
と、忠告までもらった。
いや、追い返さずに相手してやってよ。三日ってなに?追い返すのに三日もかかるの?大変だね。
なんて能天気なことを考えていた俺は、オニキスがいないのをいいことに──
いつもより森の奥に遊びに来ています。
ここで、プロローグの冒頭に戻るのだ。
三日と言ったオニキスは、四日目の今日も帰ってくる気配がないため、丁度異世界二週間目だったので、記念にだいぶ奥の奥まで来てみた。
多分あとで怒られるだろう。
今日の俺の武器は棍棒。蛮族スタイルだぜ!魔物の頭を叩き割る感触が直できて、正直後悔してるぜ!!小刀にしとけばよかった!!
皆さん、二週間目ですよ。いつになったら魂の同調は終わるんでしょうね?いまだにHPもMP9999999なのはどうかと思うんだ。
という鬱憤(?)を晴らすように、魔物を倒していったら、いつの間にか予定より奥まで来ていた。これ、帰るの遅れたら確実に怒られるよなぁ…
そう思い、来た道を引き返したのだが、既に遅かったらしい。
「はぁ…はぁ…なんでっ……なんで、出れねぇんだ!?」
数十分後、何度引き返しても何故か見たことある場所に戻ってきてしまうことに大分疲弊していた。
どうやら、迷路のようにぐるぐると同じところを廻っているようだ。先程印をつけた木が目の前にあるのがその証拠だろう。
そして、何故か帰れる気がしないのに進めそうとは思う。これは、もしや…
「あれか、選ばれしものしか入れない場所とかに迷い混んだとか、何かが俺を呼んでるパターンか??いいだろう、受けて立ってやる!!」
半ばやけくそ気味に先へ進むことにした。どう頑張っても帰れないことを察してしまったのだ。
進む、進む、ひたすら進む。先程のように同じ場所に戻ってくるなんてことはなく、気づけばだんだんと周りの木が少なくなり、開けた場所に出た。
そこは平和な原っぱだった。そよそよと心地の良い微風が吹き、それだけなら日向ぼっこをしたくなった。
しかし、それは叶わない。というか、したくない。原っぱにポツンと一本だけ大きな木が生えていて、その木の周りに喰い千切られたような魔物の死骸が大量にあるからだ。
なにあれ、怖い。めっちゃグロいし怖い。綺麗な緑色の原っぱで、彼処だけ黒いんだけど。不穏な空気がプンプン漂ってくるんだけど。
できれば近付きたくないが、俺のシックスセンス()が言っている。俺が迷った原因は彼処にあると。
いかないと森から出れないんだろうなー、でも近づきたくねー、と迷っているうちに、森の方から魔物の反応がした。
パッと振り返れば、いつの間にやらでかい熊の魔物がすぐ近くまで来ていた。魔物はそのまま猛スピードで例の木まで突進していった。俺は無視である。
そして木に到達する直後、魔物が唐突に倒れた。糸が切れたようにパタリとだ。ただスピードが消えるわけではないので、勢いのまま木を通りすぎ、数メートル先で止まった。
できる限り木に近づかないように、魔物へと近づく。やはり他の死骸と同じく、体の一部だけを喰い千切られたように抉られている。これは丁度心臓のあたりかな?
それ以外に傷んだ所はないようなので、毛皮欲しさに解体してみる。綺麗に解体されたものを無限収納にしまうのだが、気づいたことが一つ。
「…あれ?魔石がない」
無限収納は、念じれば仕舞ったもののリストが見れる。勿論俺にだけだ。
そして、ご丁寧に種類分けをしてくれているのだが、魔石の場所に先程の魔物のものがないのだ。
抉られた場所にあったのだろう。気になって、木に遠いものから順番に死体を解体していく。
結論から言えば、やはり全てに魔石はなかった。
多くの死体は心臓があるのであろう場所を抉られていて、ものによっては頭だったり脇腹だったりした。
恐らく、種族によって魔石のある場所が違うのだろう。なんなら、体内で動いて場所が変わるやつもいるかもしれない。
とりあえず、どうやらあの木にいる何かは、魔物の魔石だけを集めているらしい。なんのためになのかは分からんが。
俺は今、木から三メートル程離れている。なので、木の真下等にある魔物の解体はできていない。まぁ、あの死体にも魔石はないだろうが。でも素材は欲しい。
意を決して近づいてみる。が、その前にぐるりと木の周りを一回り。見た感じで何かないか探してみる。
無謀と勇気は違うからね。流石にさっきのあれを見たら慎重にもなるよ。
ぐるりと木を見回せば、なにやら葉っぱに隠れて見えにくいがオレンジ色が見えた。そして、俺の目は誤魔化せない。あれは毛だ。しかも、大分もふもふしてそうだった。
そうとなれば我慢は出来ない。危険なんて考えは思考の外に投げ出され、俺の頭の中はもふもふでいっぱいになる。
意気揚々と近づき、もふもふの正体を確認する。
それは、気を失った一人の男だった。
うん、男の人。一応人型。ただし、その頭にはもふもふした髪でも隠れない大きな角がある。クルリと渦巻いた角は、もふもふした髪も相まって羊を思わせる。
オレンジ色の髪は量が多いため、やはり羊に見える。我慢が出来ずに触ってしまったが、起きる気配はない。とても…もふもふです…。
木に引っ掛かっているその人は、青白い顔でうーんうーんと唸っている。どうやら具合が悪いらしい。
しかし、垂れ下がっている右手にはベッタリと魔物の血がついていたし、口許にもついている。どうやら、魔物の魔石をとっていたのは彼で合っているらしい。
口にも血が付いているということは、まさか食べたのだろうか?【魔力探知】にはなにやら黒い点が表示されている。黒ってなに?何を表してるの??
とりあえず、頑張って木から下ろしてみた。どうやらマントが木に絡まったあげくぶっ刺さっていたようで、身動きが取れなかったようだ。
仕様がないので、マントを脱がせて一旦木の根元に座らせる。そしてどうにかマントを取った。めっちゃボロボロやん。
前髪は顔の半分が隠れるくらい長いが、今は引っ掛かっていたせいかぐちゃぐちゃで、顔がしっかり見える。
うむ、顔がとても良い。元男の俺でも感嘆のため息をついてしまいそうなほど良い。あれだな、男女関係なくモテるタイプのイケメンだ。羨ましい。
ただおざなりなだけかもしれないが、前髪を伸ばしているのは顔を隠したいからだろうかと思った俺は、とりあえず手櫛でいいかと前髪に手を伸ばした。
そして、視界がぐらりと動き、何かにポスンと倒れこんだ。
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