カタリーナのお店の人々

マッシ

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33. 奈緒とカタリーナ

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(奈緒とカタリーナ)

 夏休みも終わって、平凡な日常が戻ってきた……
 まだまだ残暑は厳しく、今日はいい天気で、暑い……
 お店は、相変わらず暇だ……
 ランチ時も終わって、午後二時……
「奈緒さん! 凄いじゃない……、歩けるようになったのねー」
「アキラは、……? 一人で来たの……?」
 お店を閉めようと思った時、奈緒さんが歩行器を使って入ってきた。
「そう、一人で来たの……、アキラは、学校に行ったわ……」
「そうねー、今度、理学療法士の資格を取るって言っていたわねー」
「……、もう、お店は、終わりなの……?」
「ひとまず休憩……、また五時から始めるけどね……、でも、奈緒さんなら大丈夫、大歓迎よ、ゆっくりしていって……、お昼ご飯食べたの……?」
「……、まだだけど……」
「今日のランチは中華風オムレツだったけれど食べる……?」
「……、いえ、何か、お腹、空いてなくって……」
「じゃー、コーヒーとサンドイッチでも作るわ……」
「……、ホンと、嬉しいわー、ありがとう……」
 奈緒さんは、ハナの裸婦が掛かっている席の前に座った。
 私は、コーヒーとサンドイッチを二人分持っていきながら訊いた。
「何か話があるんでしょう……?」
 私は、奈緒さんの前の席に座った。

「今日、初めて一人で、外出したのよ……」
「……、凄いじゃない! リハビリ頑張っているのね……」
「でも、ここへ来たのは、家から、タクシーに乗ってだけどね……」
「それでも、凄いわよ……、二週間前は車いすだったもの……」
「もともと、車椅子に乗るほど悪くなかったのよ……、もう、あれから三年だから……、私が歩くのを怖がっていただけなのよ……」
「歩くのが怖いの……?」
「……、そうなの……、まだ足が痺れているの……、長く正座して、足が痺れることってあるでしょう、あんな感じなのよ……、立とうとしても立てない感じ……、それで、立っても痺れているから、力が入らずに、よろける感じ、だから、いつ転ぶか分からないから怖いのよ……」
「じゃー、大変じゃない……、ずーと、痺れているの……?」
「痺れているけれど、足を使ったり動かしたりしなければ、そんなに痺れている感じはないけどね……」
「でも、時々何かの都合で、痙攣みたいなことが起こるのよ……、それがジンジンして痛いの……、小さいときの成長痛みたいな感じ……、それが辛いけどね……、でも、そんな時、ハナちゃんが擦ってくれるの……」
「……、えー、ハナがそっちに行ったの……?」
「そう……、ここに来てから、あの絵を私の部屋に飾ったのよ……、そのせいか、分からないけれど……」
「えー、何で……?」
「……、始めは、私を連れに来たと思ったわ……、もう逃げられないって思ったのよ……」
「どうして……」
 私は、ハナの気持ちが分からなかった……
 でも、もし、そうなら……、奈緒さんを欲しいと思ったに違いない……
「それでどうしたの……?」
「……、それで、ハナちゃんの世界に連れていかされたのよ……」
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