11 / 28
11
しおりを挟む
「……ふむ。土壌の酸性度がコンマ二ポイント上昇しているわね。石灰の散布量を三パーセント増やす必要があるわ」
別荘生活も二週間が過ぎた頃。
シェリルは自作の土壌分析キット(試験管とリトマス紙もどき)を片手に、畑の畝(うね)の間を練り歩いていた。
その姿は相変わらず、奇妙な「対大地戦用・タクティカル・ドレス」である。
「お嬢様、朝食の時間ですよ。……また土と会話されていたのですか?」
テラスからマーサが声をかける。
シェリルは顔についた泥を拭うこともせず、真剣な表情で振り返った。
「会話じゃないわ、尋問よ。この土が私の要求する収穫量を達成できるかどうか、データを吐かせているの。……ウォルフは? まさかまだ寝ているわけじゃないでしょうね?」
「騎士団長様なら、夜明け前から裏山へ猪狩りに行かれましたよ。『今日の夕食は肉が食いたい』とのことで」
「あら、優秀な食料調達係ね。ボーナスとして、夕食のシチューの肉を二切れ増やしてあげてもいいわ」
シェリルが満足げに頷いたその時。
別荘の前の砂利道に、派手な装飾が施された二台の馬車が、砂埃を上げて滑り込んできた。
「……何事? 今度は税金の徴収吏かしら? それとも、私が注文した『自動水撒き機』の部品が届いたの?」
期待に目を輝かせるシェリルの前に現れたのは、残念ながら機械部品ではなかった。
馬車から降りてきたのは、仕立ての良い服を着た、いかにも王都の貴族といった風体の若い男が三人。
彼らはシェリルの姿……泥だらけの奇妙な服を着た女を見るなり、顔をしかめた。
「……おい、誰だこの薄汚い農婦は。ここがノーザランド公爵家の別荘で間違いないのか?」
先頭に立った、やたらと髪をカールさせた男が、ハンカチで鼻を押さえながら尋ねる。
シェリルは分析キットを懐にしまうと、泥だらけの手袋をはめたまま、優雅に腰に手を当てた。
「ええ、間違いないわよ。そして、あなたが探している『薄汚い農婦』こそが、この屋敷の主、シェリル・ノーザランド元公爵令嬢よ。何か御用かしら?」
「なっ……!? き、貴様があの、社交界の悪魔と呼ばれたシェリルだと!?」
男たちが一斉に後ずさる。
シェリルは彼らの顔に見覚えがあった。
「……ああ、思い出したわ。あなたはベルンシュタイン伯爵家のご令息ね。いつもライラ様の周りを金魚のフンみたいに泳いでいた。そちらの筋肉ダルマは、騎士団の見習いだったかしら?」
「き、金魚のフンだと!? 無礼な! 我々はライラ様の純粋な心に打たれ、彼女をお守りする騎士(ナイト)なのだ!」
カール髪の男……ベルンシュタインが胸を張る。
どうやら彼らは、ライラの親衛隊を自称する取り巻き連中のようだ。
「……それで? その騎士様たちが、こんな辺境まで何の用?」
「決まっているだろう! 貴様を断罪しに来たのだ! ライラ様をいじめ抜き、王宮の業務を放り出して逃亡した罪、万死に値する! 今すぐ王都へ戻り、ライラ様と殿下に土下座して謝罪しろ!」
ベルンシュタインが芝居がかった仕草で指を突きつける。
しかし、シェリルの心にはさざ波ひとつ立たなかった。
「……はあ。わざわざ王都から三日もかけて来て、言うことがそれ? 非効率ね」
シェリルは懐から手帳を取り出し、パラパラとめくった。
「まず、『ライラ様をいじめ抜いた』件だけど。これ、私が彼女にした『指導』の記録よ。全三百五十四回。そのうち九割は『公文書の書き方』と『予算の計算方法』のレクチャーね。残りの一割は、彼女が殿下の執務室に花を飾ろうとして書類を水浸しにした時の『注意』よ。これが『いじめ』に該当する根拠を、三百字以内で述べなさい」
「えっ……。い、いや、ライラ様は『シェリル様が怖かった』と泣いておられたぞ!」
「感情論は聞いていないわ。事実はどうだったかと聞いているの。彼女が泣いたのは、自分の無能さを突きつけられたからでしょう? 涙で予算の赤字は埋まらないわよ」
シェリルの冷徹な反論に、ベルンシュタインが言葉に詰まる。
すると、横にいた筋肉質の男……騎士見習いが前に出た。
「だ、だが、王宮の業務を放棄したのは事実だろう! おかげで殿下は激務に追われ、やつれてしまわれた! お前の責任だ!」
「あら、それこそおかしな話ね。私は正式に婚約破棄と廃嫡を受けたの。つまり、王宮とは雇用契約が解除された状態よ。無関係な人間にタダ働きを強要するなんて、我が国の労働法に違反しているんじゃないかしら?」
「ぐぬぬ……! へ、屁理屈を! とにかく、貴様がいないせいで皆が困っているのだ!」
「困っている? それは彼らの能力不足が原因でしょう。私のせいにするのは、責任転嫁という名の甘えよ。殿下には『自分の尻は自分で拭け』とお伝えしてくださる?」
シェリルの完璧な論理武装の前に、男たちはタジタジになった。
彼らはライラから「シェリル様は恐ろしい魔女」と聞いていたが、まさかここまで弁が立つとは思っていなかったのだ。
「……くそっ、口では勝てん! こうなったら力ずくでも……!」
騎士見習いが剣の柄に手をかけたその時。
ドォォォン!
裏山の方から地響きがして、巨大な猪を肩に担いだウォルフが姿を現した。
その全身から発せられる、歴戦の猛者だけが持つ圧倒的な威圧感に、騎士見習いはヒッと悲鳴を上げて腰を抜かした。
「……なんだ、騒がしいな。また王都からのゴミ掃除か?」
ウォルフが猪をドサリと地面に下ろし、冷ややかな視線を男たちに向ける。
「ひっ……! き、騎士団長閣下!? な、なぜここに……!」
「俺はこの屋敷の警備主任だ。お前たち、シェリルに用があるなら、まずは俺を通してからにしろ」
ウォルフが腕を組んで立ちはだかると、男たちは完全に戦意を喪失した。
「……さて。話は終わったかしら?」
シェリルが泥だらけの手袋をパンパンと叩く。
「あなたたちの主張は全て却下します。王都には戻らないし、謝罪も一切しません。さあ、お帰りなさい……と言いたいところだけど」
シェリルの瞳が、怪しく光った。
彼女は男たちの体格を、まるで品定めするようにジロジロと見回した。
「……あなたたち、ここまで来るのに体力を使ったでしょう? そのエネルギー、そのまま帰すのは非常に『もったいない』わね」
「……は? 何を言って……」
「ちょうどよかったわ。畑の開墾が遅れていたのよ。特に、そこの岩を動かす人手が足りなくて困っていたの」
シェリルが指差したのは、畑の隅にある、大人の男が三人掛かりでも動かせそうにない巨大な岩だった。
「……は? まさか、我々に畑仕事をしろと?」
「ええ、そうよ。ライラ様のために何かしたいんでしょう? なら、ここで汗を流して、この国の農業生産性を高めることに貢献しなさい。それが回り回って、彼女の食べるパンの価格を安定させることに繋がるわ」
「な、何たる暴論! 我々は貴族だぞ! 土いじりなどできるか!」
ベルンシュタインが抗議するが、シェリルは聞く耳を持たない。
「ウォルフ。彼らに、この『開墾用特大ツルハシ』を渡しなさい。逃げようとしたら、その猪と同じ運命を辿らせてもいいわよ」
「……了解した。おい、お前ら。そっちの二人はその岩だ。残りの一人は、あそこの切り株を抜け」
ウォルフに睨まれ、男たちは泣く泣く農具を手に取った。
「そ、そんな馬鹿な……! 俺のイタリア製の靴が泥だらけに……!」
「ああ、ライラ様……。あなたの騎士は今、土と戦っております……!」
数分後。
別荘の庭には、高級な服を泥まみれにして、慣れない手つきで岩と格闘する貴族たちの悲鳴が響き渡った。
シェリルはそれをテラスから優雅に眺めながら、マーサが淹れた紅茶を一口飲んだ。
「……素晴らしいわ。労働力の確保、コストゼロで完了ね。彼らには一週間ほど、みっちり働いてもらいましょう」
「……お嬢様。彼ら、本来の目的を完全に忘れていますね」
「いいのよ。彼らにとっても、人生の良い経験になるわ。『働く』ってことの尊さを学ぶ、絶好の機会よ」
悪役令嬢の論理ハラスメントと、騎士団長の物理的威圧の前に、ライラの親衛隊はあっけなく陥落し、ノーザランド農園の臨時作業員として再就職を果たしたのであった。
別荘生活も二週間が過ぎた頃。
シェリルは自作の土壌分析キット(試験管とリトマス紙もどき)を片手に、畑の畝(うね)の間を練り歩いていた。
その姿は相変わらず、奇妙な「対大地戦用・タクティカル・ドレス」である。
「お嬢様、朝食の時間ですよ。……また土と会話されていたのですか?」
テラスからマーサが声をかける。
シェリルは顔についた泥を拭うこともせず、真剣な表情で振り返った。
「会話じゃないわ、尋問よ。この土が私の要求する収穫量を達成できるかどうか、データを吐かせているの。……ウォルフは? まさかまだ寝ているわけじゃないでしょうね?」
「騎士団長様なら、夜明け前から裏山へ猪狩りに行かれましたよ。『今日の夕食は肉が食いたい』とのことで」
「あら、優秀な食料調達係ね。ボーナスとして、夕食のシチューの肉を二切れ増やしてあげてもいいわ」
シェリルが満足げに頷いたその時。
別荘の前の砂利道に、派手な装飾が施された二台の馬車が、砂埃を上げて滑り込んできた。
「……何事? 今度は税金の徴収吏かしら? それとも、私が注文した『自動水撒き機』の部品が届いたの?」
期待に目を輝かせるシェリルの前に現れたのは、残念ながら機械部品ではなかった。
馬車から降りてきたのは、仕立ての良い服を着た、いかにも王都の貴族といった風体の若い男が三人。
彼らはシェリルの姿……泥だらけの奇妙な服を着た女を見るなり、顔をしかめた。
「……おい、誰だこの薄汚い農婦は。ここがノーザランド公爵家の別荘で間違いないのか?」
先頭に立った、やたらと髪をカールさせた男が、ハンカチで鼻を押さえながら尋ねる。
シェリルは分析キットを懐にしまうと、泥だらけの手袋をはめたまま、優雅に腰に手を当てた。
「ええ、間違いないわよ。そして、あなたが探している『薄汚い農婦』こそが、この屋敷の主、シェリル・ノーザランド元公爵令嬢よ。何か御用かしら?」
「なっ……!? き、貴様があの、社交界の悪魔と呼ばれたシェリルだと!?」
男たちが一斉に後ずさる。
シェリルは彼らの顔に見覚えがあった。
「……ああ、思い出したわ。あなたはベルンシュタイン伯爵家のご令息ね。いつもライラ様の周りを金魚のフンみたいに泳いでいた。そちらの筋肉ダルマは、騎士団の見習いだったかしら?」
「き、金魚のフンだと!? 無礼な! 我々はライラ様の純粋な心に打たれ、彼女をお守りする騎士(ナイト)なのだ!」
カール髪の男……ベルンシュタインが胸を張る。
どうやら彼らは、ライラの親衛隊を自称する取り巻き連中のようだ。
「……それで? その騎士様たちが、こんな辺境まで何の用?」
「決まっているだろう! 貴様を断罪しに来たのだ! ライラ様をいじめ抜き、王宮の業務を放り出して逃亡した罪、万死に値する! 今すぐ王都へ戻り、ライラ様と殿下に土下座して謝罪しろ!」
ベルンシュタインが芝居がかった仕草で指を突きつける。
しかし、シェリルの心にはさざ波ひとつ立たなかった。
「……はあ。わざわざ王都から三日もかけて来て、言うことがそれ? 非効率ね」
シェリルは懐から手帳を取り出し、パラパラとめくった。
「まず、『ライラ様をいじめ抜いた』件だけど。これ、私が彼女にした『指導』の記録よ。全三百五十四回。そのうち九割は『公文書の書き方』と『予算の計算方法』のレクチャーね。残りの一割は、彼女が殿下の執務室に花を飾ろうとして書類を水浸しにした時の『注意』よ。これが『いじめ』に該当する根拠を、三百字以内で述べなさい」
「えっ……。い、いや、ライラ様は『シェリル様が怖かった』と泣いておられたぞ!」
「感情論は聞いていないわ。事実はどうだったかと聞いているの。彼女が泣いたのは、自分の無能さを突きつけられたからでしょう? 涙で予算の赤字は埋まらないわよ」
シェリルの冷徹な反論に、ベルンシュタインが言葉に詰まる。
すると、横にいた筋肉質の男……騎士見習いが前に出た。
「だ、だが、王宮の業務を放棄したのは事実だろう! おかげで殿下は激務に追われ、やつれてしまわれた! お前の責任だ!」
「あら、それこそおかしな話ね。私は正式に婚約破棄と廃嫡を受けたの。つまり、王宮とは雇用契約が解除された状態よ。無関係な人間にタダ働きを強要するなんて、我が国の労働法に違反しているんじゃないかしら?」
「ぐぬぬ……! へ、屁理屈を! とにかく、貴様がいないせいで皆が困っているのだ!」
「困っている? それは彼らの能力不足が原因でしょう。私のせいにするのは、責任転嫁という名の甘えよ。殿下には『自分の尻は自分で拭け』とお伝えしてくださる?」
シェリルの完璧な論理武装の前に、男たちはタジタジになった。
彼らはライラから「シェリル様は恐ろしい魔女」と聞いていたが、まさかここまで弁が立つとは思っていなかったのだ。
「……くそっ、口では勝てん! こうなったら力ずくでも……!」
騎士見習いが剣の柄に手をかけたその時。
ドォォォン!
裏山の方から地響きがして、巨大な猪を肩に担いだウォルフが姿を現した。
その全身から発せられる、歴戦の猛者だけが持つ圧倒的な威圧感に、騎士見習いはヒッと悲鳴を上げて腰を抜かした。
「……なんだ、騒がしいな。また王都からのゴミ掃除か?」
ウォルフが猪をドサリと地面に下ろし、冷ややかな視線を男たちに向ける。
「ひっ……! き、騎士団長閣下!? な、なぜここに……!」
「俺はこの屋敷の警備主任だ。お前たち、シェリルに用があるなら、まずは俺を通してからにしろ」
ウォルフが腕を組んで立ちはだかると、男たちは完全に戦意を喪失した。
「……さて。話は終わったかしら?」
シェリルが泥だらけの手袋をパンパンと叩く。
「あなたたちの主張は全て却下します。王都には戻らないし、謝罪も一切しません。さあ、お帰りなさい……と言いたいところだけど」
シェリルの瞳が、怪しく光った。
彼女は男たちの体格を、まるで品定めするようにジロジロと見回した。
「……あなたたち、ここまで来るのに体力を使ったでしょう? そのエネルギー、そのまま帰すのは非常に『もったいない』わね」
「……は? 何を言って……」
「ちょうどよかったわ。畑の開墾が遅れていたのよ。特に、そこの岩を動かす人手が足りなくて困っていたの」
シェリルが指差したのは、畑の隅にある、大人の男が三人掛かりでも動かせそうにない巨大な岩だった。
「……は? まさか、我々に畑仕事をしろと?」
「ええ、そうよ。ライラ様のために何かしたいんでしょう? なら、ここで汗を流して、この国の農業生産性を高めることに貢献しなさい。それが回り回って、彼女の食べるパンの価格を安定させることに繋がるわ」
「な、何たる暴論! 我々は貴族だぞ! 土いじりなどできるか!」
ベルンシュタインが抗議するが、シェリルは聞く耳を持たない。
「ウォルフ。彼らに、この『開墾用特大ツルハシ』を渡しなさい。逃げようとしたら、その猪と同じ運命を辿らせてもいいわよ」
「……了解した。おい、お前ら。そっちの二人はその岩だ。残りの一人は、あそこの切り株を抜け」
ウォルフに睨まれ、男たちは泣く泣く農具を手に取った。
「そ、そんな馬鹿な……! 俺のイタリア製の靴が泥だらけに……!」
「ああ、ライラ様……。あなたの騎士は今、土と戦っております……!」
数分後。
別荘の庭には、高級な服を泥まみれにして、慣れない手つきで岩と格闘する貴族たちの悲鳴が響き渡った。
シェリルはそれをテラスから優雅に眺めながら、マーサが淹れた紅茶を一口飲んだ。
「……素晴らしいわ。労働力の確保、コストゼロで完了ね。彼らには一週間ほど、みっちり働いてもらいましょう」
「……お嬢様。彼ら、本来の目的を完全に忘れていますね」
「いいのよ。彼らにとっても、人生の良い経験になるわ。『働く』ってことの尊さを学ぶ、絶好の機会よ」
悪役令嬢の論理ハラスメントと、騎士団長の物理的威圧の前に、ライラの親衛隊はあっけなく陥落し、ノーザランド農園の臨時作業員として再就職を果たしたのであった。
0
あなたにおすすめの小説
王女様は温かいごはんが食べたい ~冷えた王宮料理を変えたら、オープンキッチンと政略婚約がついてきました~
しおしお
恋愛
異世界の王女リリアーヌは、前世の記憶を持つ転生者。
豪華絢爛な王宮で暮らし始めた彼女だったが、ひとつだけどうしても耐えられないことがあった。
――食事が、冷めているのだ。
どれほど立派な料理でも、ぬるいスープや冷めた肉ではホッとできない。
「温かいごはんが食べたい」
そのささやかな願いを口にしたことから、王宮ではなぜか大騒動が巻き起こる。
地下厨房からの高速搬送。
専用レーンを爆走するカートメイド。
扉の開閉に命をかけるオープナー。
ついには食堂に火を持ち込むオープンキッチンまで誕生して――!?
温かさは、ホッとさせてくれる。
それは料理だけではなく、人との距離まで少しずつ変えていくものだった。
冷えた王宮に湯気と笑顔を取り戻す、
食と温かさをめぐる宮廷日常コメディ!
-
婚約者チェンジ? 義理の妹は公爵令嬢の地位もチェンジされました』 ~三日で破談、家ごと褫奪の末路です~
ふわふわ
恋愛
「お姉様の婚約者、私がいただきますわ。だって“公爵令嬢”ですもの」
義理の妹コンキュはそう言って、王太子との婚約を奪いました。
父はそれを容認し、私は静かに受け入れます。
けれど――
公爵令嬢とは“地位”ではなく、“責任”の継承者。
王宮で礼儀も実務も拒み、「未来の王太子妃」を名乗った義妹は、わずか三日で婚約破棄。
さらに王家への不敬と統治能力の欠如が問題視され、父の監督責任が問われます。
そして下されたのは――家ごとの褫奪。
一方で私は、領地を守り、帳簿を整え、静かに家を支え続ける。
欲しがったのは肩書。
継いだのは責任。
正統は叫びません。
ただ、残るだけ。
これは、婚約を奪われた公爵令嬢が
“本当に継がれるべきもの”を証明する物語。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
婚約破棄された宰相です。 正直、婚約者も宰相も辞めたかったので丁度よかったです
鍛高譚
恋愛
内容紹介
「婚約破棄だ! そして宰相もクビだ!」
王宮の舞踏会で突然そう宣言したのは、女性問題を繰り返す問題王太子ユリウス。
婚約者であり王国宰相でもあるレティシアは、静かに答えた。
「かしこまりました」
――正直、本当に辞めたかったので。
これまで王太子の女性問題の後始末、慰謝料交渉、教会対応、社交界の火消し……
すべて押し付けられていたレティシアは、婚約も宰相職もあっさり辞任。
そしてその瞬間――
王宮が止まった。
料理人が動かない。
書類が処理されない。
伝令がいない。
ついにはトイレの汚物回収まで止まり、王宮は大混乱。
さらに王太子の新たな女性問題が発覚し、教会は激怒。
噂は王都中に広がり、王宮は完全に統治不能に。
そしてついに――
教会・貴族・王家が下した決断は、
「王太子廃嫡」
そして。
「レティシア、女王即位」
婚約破棄して宰相をクビにした結果、
王宮を止めてしまった元王太子の末路とは――?
これは、婚約破棄された宰相が女王になるまでの
完全自業自得ざまぁ物語。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
婚約破棄された幼い公爵令嬢、目覚めたら絶世の美女でした
鍛高譚
恋愛
『幼すぎる』と婚約破棄された公爵令嬢ですが、意識不明から目覚めたら絶世の美女になっていました
幼すぎる、頼りない――そんな理由で婚約者に見限られた公爵令嬢シルフィーネ。
心ない言葉に傷ついた彼女は、事故に遭い意識不明となってしまう。
しかし一年後、彼女は奇跡的に目を覚ます。
そして目覚めた彼女は――かつての面影を残しつつも、見る者すべてを惹きつける絶世の美女へと変貌を遂げていた!
周囲の反応は一変。婚約破棄を後悔する元婚約者、熱視線を送る他家の令息たち、さらには王太子からの突然の縁談まで舞い込み――?
「もう、誰にも傷つけられたくない。私は私の幸せを手に入れるの」
これは、冷たく突き放された少女が美しく咲き誇り、誇りと自由を手に入れる、ざまぁ&逆転恋愛劇。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる