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「おはよう、マグナ。今日も良い天気だね。空が青いということは、降水確率はゼロ、つまり絶好の『野外決裁日和』ということだ」
「……おはようございます、宰相閣下。朝からその爽やかな笑顔で、不穏な単語を混ぜるのはやめていただけます?」
翌朝。
私はテラスで優雅なモーニングティーを楽しもうとしていた。
しかし、柵一枚隔てた隣の家のテラスには、すでにクラウスが鎮座していた。
彼はガーデンテーブルに山のような書類を広げ、優雅にコーヒーを飲みながらペンを走らせている。
ここが辺境の避暑地だということを忘れさせる光景だ。
「無視してください。私は空気です。貴方の視界には映らない背景モブAです」
私は努めて彼を見ないようにし、焼きたてのスコーンを手に取った。
「つれないな。せっかくお裾分けを持ってきたのに」
クラウスが柵越しに、バスケットを差し出してくる。
「……何ですの?」
「王都で流行りのマカロンだ。君、甘いもの好きだろう? 脳が糖分を欲している時は、決断のスピードが落ちるからな」
「餌付けしようとしても無駄です。私はもう働きません」
言いながらも、手は正直にマカロンを受け取ってしまった。
くそう、美味しい。
ピスタチオ味だ。私の好みを完全に把握されている。
「さて。今日は何をする予定だい?」
「これから村へ買い出しに行きます。これからの『スローライフ』に必要な物資を調達しに」
「ほう。護衛は?」
「セバスがいます。それに、今の私に絡んでくる命知らずはいません」
「確かに。……まあ、気をつけて行ってらっしゃい」
クラウスは意外にもあっさりと引き下がった。
もっと執拗についてくるかと思ったが、彼も溜まった書類を片付けるのに忙しいのだろう。
(よし、今のうちに逃亡……じゃなくて、散策ね!)
私は急いで支度を整え、セバスと共に麓の村へと向かった。
この辺境の村「ポルタ」は、のどかで平和な場所だ。
住民たちは皆、穏やかな顔をしている。
しかし、私が村の入り口に足を踏み入れた瞬間、空気が一変した。
「あ、新しい領主様の……?」
「公爵家のお嬢様だってよ」
「ひぃっ、目が合ったら石にされるぞ!」
村人たちが遠巻きに私を見ている。
どうやら、昨日の「鳩の大群」と「猛スピードの馬車」のせいで、すでに変な噂が広まっているらしい。
(石にはしませんけど……まあ、舐められるよりはマシね)
私は気にせず、雑貨屋へと入った。
「ごめんください」
「い、いらっしゃいませぇぇ!」
店主の親父さんが直立不動で迎えてくれる。
「農具が欲しいの。畑を耕すための鍬と、スコップ。それから、動きやすい作業着も」
「は、はい! こちらにございます!」
出されたのは、錆びついた古い鍬と、ペラペラのスコップだった。
私はそれらを手に取り、じろりと観察した。
「……店主」
「は、はいっ!」
「この鍬、重心がブレているわ。柄の角度も悪い。これでは腰を痛めるだけよ。もっとマシな在庫はないの?」
「えっ、い、いや、それは……」
「それからこのスコップ。鉄の純度が低いわね。硬い土を掘ったら一発で曲がるわ。……私が『公爵令嬢だから農具の良し悪しなんて分からない』と思って、不良在庫を処分しようとしたのかしら?」
私はニッコリと笑った。
店主の顔から血の気が引いていく。
「め、滅相もございません!! ただ、良い品は奥にしまってあって……!」
「最初からそれを出しなさい。商売の基本は『信頼』よ。一度失った信用を取り戻すコストは、新規顧客獲得コストの五倍はかかると言われているわ」
「ははーっ! 勉強になりますぅぅ!」
店主は涙目になりながら、奥からピカピカの農具を出してきた。
私はそれらを検品し、頷いた。
「悪くないわ。でおいくら?」
「えっと、銀貨五枚で……」
「高いわ。市場価格から考えても、輸送費を上乗せしても銀貨三枚が妥当よ。まとめて買うから二枚にして」
「に、二枚!? さすがにそれは……」
「あら? この店の帳簿、棚の隅に見えてますけど、在庫回転率が悪そうね? 現金化を急いだ方が良くなくて?」
「うぐっ……! わ、わかりました! 銀貨二枚で!」
「交渉成立ね」
私は銀貨をチャリンと置き、店を出た。
その後も、私は八百屋、肉屋、服屋を回り、ことごとく「適正価格(最安値)」で物資を調達していった。
村人たちは、私の後ろ姿を見てひそひそと囁き合う。
「あの方、ただの貴族じゃねえ……」
「あの強欲な雑貨屋の親父を泣かせたぞ」
「数字の悪魔だ……」
「いや、救世主かもしれん」
どうやら、「謎の美女」というよりは「謎の査察官」として認知されてしまったようだ。
(ま、いいわ。生活基盤は整ったし)
買い物を終え、セバスに荷物を持たせて広場を歩いていると、ベンチに座って本を読んでいる男がいた。
銀髪。
青い目。
クラウスだ。
「……なんでここにいるの」
私はげんなりして声をかけた。
「やあ。仕事が一段落したから、散歩がてら君の様子を見に来たんだ」
彼は本を閉じ、立ち上がった。
その手には、なぜか串焼きが二本握られている。
「はい、差し入れ」
「……どうも」
私は串焼きを受け取った。
悔しいが、いい匂いだ。
「君、すごい人気だね」
クラウスが周囲を見渡して言う。
村人たちが、遠くから私たちを拝むように見ている。
「人気というか、恐れられているだけよ」
「いや、感謝されているようだよ。さっきの雑貨屋、君に指摘されてから『正直商売』に切り替えたらしい」
「あらそう。それは良かったわね」
「君はどこに行っても変わらないな。……そこが面白いんだけど」
クラウスが小さく笑い、私の隣に並んで歩き出した。
自然と、二人で村を散歩する形になる。
夕暮れ時の村は、オレンジ色に染まって美しい。
「ねえ、マグナ」
「何よ」
「王宮では、君とこうして並んで歩くことなんてなかったな」
「当たり前です。廊下ですれ違う時は、お互いに書類の束を抱えて走っていましたから」
「そうだったな。……君が落とした書類を、私が拾ったこともあった」
「貴方が私のコーヒーに砂糖と間違えて塩を入れたこともありましたわね」
「あれは疲れていたんだ」
他愛のない会話。
仕事の話以外をするのは、これが初めてかもしれない。
不思議と、嫌な気分ではなかった。
隣にいるのが「上司」ではなく、ただの「お隣さん」だと思えば、彼もそれほど悪い男ではない……のかもしれない。
(……いや、気を抜いてはいけないわ。この男は隙あらば私を王宮に連れ戻そうとする『敵』よ)
私は串焼きをかじり、気を引き締めた。
「そろそろ戻るわ。明日は早朝から畑を耕す予定だから」
「そうか。じゃあ私も手伝おう」
「は?」
「農業体験だ。一度やってみたかったんだ」
「邪魔しないでくださいね。貴方みたいなモヤシっ子に、土仕事ができるとは思えませんけど」
「ふっ。体力には自信があるぞ? 何日徹夜しても倒れないからな」
「それは体力の使い方が間違っています」
私たちは軽口を叩きながら、別荘への坂道を登っていった。
村人たちは、その背中を見て噂した。
「おい、あのお二人……並んでると絵になるな」
「魔王と魔女のカップルか?」
「最強じゃねえか……」
こうして、私の辺境生活は「謎の美女」改め「魔女」、そしてクラウスは「魔王」という、不名誉な二つ名と共にスタートすることになったのである。
しかし。
私はまだ知らなかった。
農業というものが、計算通りにはいかない「魔物」であることを。
そして、クラウスが意外な才能(?)を発揮することを。
「……おはようございます、宰相閣下。朝からその爽やかな笑顔で、不穏な単語を混ぜるのはやめていただけます?」
翌朝。
私はテラスで優雅なモーニングティーを楽しもうとしていた。
しかし、柵一枚隔てた隣の家のテラスには、すでにクラウスが鎮座していた。
彼はガーデンテーブルに山のような書類を広げ、優雅にコーヒーを飲みながらペンを走らせている。
ここが辺境の避暑地だということを忘れさせる光景だ。
「無視してください。私は空気です。貴方の視界には映らない背景モブAです」
私は努めて彼を見ないようにし、焼きたてのスコーンを手に取った。
「つれないな。せっかくお裾分けを持ってきたのに」
クラウスが柵越しに、バスケットを差し出してくる。
「……何ですの?」
「王都で流行りのマカロンだ。君、甘いもの好きだろう? 脳が糖分を欲している時は、決断のスピードが落ちるからな」
「餌付けしようとしても無駄です。私はもう働きません」
言いながらも、手は正直にマカロンを受け取ってしまった。
くそう、美味しい。
ピスタチオ味だ。私の好みを完全に把握されている。
「さて。今日は何をする予定だい?」
「これから村へ買い出しに行きます。これからの『スローライフ』に必要な物資を調達しに」
「ほう。護衛は?」
「セバスがいます。それに、今の私に絡んでくる命知らずはいません」
「確かに。……まあ、気をつけて行ってらっしゃい」
クラウスは意外にもあっさりと引き下がった。
もっと執拗についてくるかと思ったが、彼も溜まった書類を片付けるのに忙しいのだろう。
(よし、今のうちに逃亡……じゃなくて、散策ね!)
私は急いで支度を整え、セバスと共に麓の村へと向かった。
この辺境の村「ポルタ」は、のどかで平和な場所だ。
住民たちは皆、穏やかな顔をしている。
しかし、私が村の入り口に足を踏み入れた瞬間、空気が一変した。
「あ、新しい領主様の……?」
「公爵家のお嬢様だってよ」
「ひぃっ、目が合ったら石にされるぞ!」
村人たちが遠巻きに私を見ている。
どうやら、昨日の「鳩の大群」と「猛スピードの馬車」のせいで、すでに変な噂が広まっているらしい。
(石にはしませんけど……まあ、舐められるよりはマシね)
私は気にせず、雑貨屋へと入った。
「ごめんください」
「い、いらっしゃいませぇぇ!」
店主の親父さんが直立不動で迎えてくれる。
「農具が欲しいの。畑を耕すための鍬と、スコップ。それから、動きやすい作業着も」
「は、はい! こちらにございます!」
出されたのは、錆びついた古い鍬と、ペラペラのスコップだった。
私はそれらを手に取り、じろりと観察した。
「……店主」
「は、はいっ!」
「この鍬、重心がブレているわ。柄の角度も悪い。これでは腰を痛めるだけよ。もっとマシな在庫はないの?」
「えっ、い、いや、それは……」
「それからこのスコップ。鉄の純度が低いわね。硬い土を掘ったら一発で曲がるわ。……私が『公爵令嬢だから農具の良し悪しなんて分からない』と思って、不良在庫を処分しようとしたのかしら?」
私はニッコリと笑った。
店主の顔から血の気が引いていく。
「め、滅相もございません!! ただ、良い品は奥にしまってあって……!」
「最初からそれを出しなさい。商売の基本は『信頼』よ。一度失った信用を取り戻すコストは、新規顧客獲得コストの五倍はかかると言われているわ」
「ははーっ! 勉強になりますぅぅ!」
店主は涙目になりながら、奥からピカピカの農具を出してきた。
私はそれらを検品し、頷いた。
「悪くないわ。でおいくら?」
「えっと、銀貨五枚で……」
「高いわ。市場価格から考えても、輸送費を上乗せしても銀貨三枚が妥当よ。まとめて買うから二枚にして」
「に、二枚!? さすがにそれは……」
「あら? この店の帳簿、棚の隅に見えてますけど、在庫回転率が悪そうね? 現金化を急いだ方が良くなくて?」
「うぐっ……! わ、わかりました! 銀貨二枚で!」
「交渉成立ね」
私は銀貨をチャリンと置き、店を出た。
その後も、私は八百屋、肉屋、服屋を回り、ことごとく「適正価格(最安値)」で物資を調達していった。
村人たちは、私の後ろ姿を見てひそひそと囁き合う。
「あの方、ただの貴族じゃねえ……」
「あの強欲な雑貨屋の親父を泣かせたぞ」
「数字の悪魔だ……」
「いや、救世主かもしれん」
どうやら、「謎の美女」というよりは「謎の査察官」として認知されてしまったようだ。
(ま、いいわ。生活基盤は整ったし)
買い物を終え、セバスに荷物を持たせて広場を歩いていると、ベンチに座って本を読んでいる男がいた。
銀髪。
青い目。
クラウスだ。
「……なんでここにいるの」
私はげんなりして声をかけた。
「やあ。仕事が一段落したから、散歩がてら君の様子を見に来たんだ」
彼は本を閉じ、立ち上がった。
その手には、なぜか串焼きが二本握られている。
「はい、差し入れ」
「……どうも」
私は串焼きを受け取った。
悔しいが、いい匂いだ。
「君、すごい人気だね」
クラウスが周囲を見渡して言う。
村人たちが、遠くから私たちを拝むように見ている。
「人気というか、恐れられているだけよ」
「いや、感謝されているようだよ。さっきの雑貨屋、君に指摘されてから『正直商売』に切り替えたらしい」
「あらそう。それは良かったわね」
「君はどこに行っても変わらないな。……そこが面白いんだけど」
クラウスが小さく笑い、私の隣に並んで歩き出した。
自然と、二人で村を散歩する形になる。
夕暮れ時の村は、オレンジ色に染まって美しい。
「ねえ、マグナ」
「何よ」
「王宮では、君とこうして並んで歩くことなんてなかったな」
「当たり前です。廊下ですれ違う時は、お互いに書類の束を抱えて走っていましたから」
「そうだったな。……君が落とした書類を、私が拾ったこともあった」
「貴方が私のコーヒーに砂糖と間違えて塩を入れたこともありましたわね」
「あれは疲れていたんだ」
他愛のない会話。
仕事の話以外をするのは、これが初めてかもしれない。
不思議と、嫌な気分ではなかった。
隣にいるのが「上司」ではなく、ただの「お隣さん」だと思えば、彼もそれほど悪い男ではない……のかもしれない。
(……いや、気を抜いてはいけないわ。この男は隙あらば私を王宮に連れ戻そうとする『敵』よ)
私は串焼きをかじり、気を引き締めた。
「そろそろ戻るわ。明日は早朝から畑を耕す予定だから」
「そうか。じゃあ私も手伝おう」
「は?」
「農業体験だ。一度やってみたかったんだ」
「邪魔しないでくださいね。貴方みたいなモヤシっ子に、土仕事ができるとは思えませんけど」
「ふっ。体力には自信があるぞ? 何日徹夜しても倒れないからな」
「それは体力の使い方が間違っています」
私たちは軽口を叩きながら、別荘への坂道を登っていった。
村人たちは、その背中を見て噂した。
「おい、あのお二人……並んでると絵になるな」
「魔王と魔女のカップルか?」
「最強じゃねえか……」
こうして、私の辺境生活は「謎の美女」改め「魔女」、そしてクラウスは「魔王」という、不名誉な二つ名と共にスタートすることになったのである。
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