49 / 65
第二章 本章スタート
第二十話 地獄の…はじめのい〜っぽ!
しおりを挟む
翌日より、アイーシャの鍛錬が始まった。
アイーシャは他の4人に比べて遥かに基礎体力が低い。
ジョブが魔導師というのもあるだろうが…それを抜いたとしても圧倒的に基礎体力が無かった。
「ほら休むな!さっさと走りなさい。」
「お願いですから休ませて下さい!」
「休みたいのなら休んでも良いですよ。」
「本当に⁉︎」
「アイーシャさんは強くなって皆を見返すという話でしたが…この調子では一生無理でしょうし、休んで怠けて鍛錬が終わったら虐められる生活に逆戻りしたいのなら止めませんよ。強くなりたいという希望なら叶えますが、楽して怠けたいというのならお好きにどうぞ。」
私は離れた場所で椅子に座って本を読み始めた。
アイーシャは、少しだけ休憩するとすぐに再開したのだった。
それを見ていた4人は…?
「先生は相変わらず人をやる気にさせるのが上手いな。」
「あぁ言われたら休む訳には行かないでしょうからね。」
「何だか少しぬるい気がしますけど?」
「あれでもかん?」
「歩くなと言ったでしょう!水炎複合魔法・熱湯地獄!」
「ギャァァァァァァ‼︎」
アイーシャは頭上から熱湯をぶっ掛けられて、のたうち回っていた。
「全然ぬるくないね…私達の時は少し熱いお湯程度だったけど、熱湯では無かったからね。」
「アイーシャの場合は魔導師のジョブ以外に、魔法耐性があるから…それの対策用なのだろうな。」
「それにしたって、あんなに難しい複合統一魔法をこうもあっさりと…」
「リーゼも使った事があるじゃないか?」
「複合統一魔法って比率や計算が桁違いに必要なのよねん。ウチの場合は以前にお兄様からある程度聞いていたから可能だったけど、初見ではまず無理なのねん。」
「本当におねえ…先生は凄いんだね。」
「テトラ、別にいちいち訂正しなくても良いぞ。お前とテルパ先生が姉妹だって事は皆知っているからな。」
「テトラ、先生とテトラって幾つ離れているん?」
「お姉様は、私より2つ年上だったかな?」
「…という事は、現在17歳か。たった5年でSランクの地位を手に入れるって、先生はどれだけ凄いんだ?」
「どれだけって、あの時の演習場での力の発動を見たでしょ?わたくしは一生追い付けないと悟りましたわ。」
アイーシャは立ち上がると真面目に走り出した。
4人はそれを見届けると、ダンジョンに向かって行った。
「リーゼの兄貴の情報だと、21階層から植物エリアだという話だな?」
「うっかりツタを踏んだりすると、そのまま絡み取られてから捕食されると言っていたのねん。」
「次は周囲だけじゃなく、下にも気を配って行かないとって事か!」
カーリス達も順調にダンジョン攻略が出来ていた。
「アイーシャさん、少し休憩にしましょう。」
私がそういうと、アイーシャはそのまま地面に寝転んだ。
先程の熱湯による軽い火傷を回復魔法で癒した。
「アイーシャさんは、目標は出来ましたか?」
「私は…強くなって皆を見返す事が出来たら、先生に復讐します‼︎」
「それは立派な目標ですね!私には一生勝てないでしょうけど、頑張って下さいね。」
「先生は余裕がありますね?」
「余裕では無くて事実を申し上げただけです。王宮での私の身の上話を話した時に聞いていたかは分かりませんが…貴女と私では、境遇や生き方がまるで違います。私が4歳から12歳までは屋敷の地下牢で監禁されていましたが、貴女はその頃何をしていましたか?」
「その頃は……」
「12歳になってから追放されて、冒険者になって16歳まで毎日死ぬ様な目に遭っていた時に貴女は何をしていましたか?」
「・・・・・・・・・・」
「それが私と貴女との差です。温室育ちでこれと言って大した苦労もして来なかった者が…私に勝とうなんて生まれ変わらない限り追い付けませんよ。」
アイーシャは会話を切り上げて再び走り始めた。
アイーシャの鍛錬は、まだまだ序盤の基礎段階。
これから先に地獄の様な鍛錬が待ち構えているのだった。
アイーシャは他の4人に比べて遥かに基礎体力が低い。
ジョブが魔導師というのもあるだろうが…それを抜いたとしても圧倒的に基礎体力が無かった。
「ほら休むな!さっさと走りなさい。」
「お願いですから休ませて下さい!」
「休みたいのなら休んでも良いですよ。」
「本当に⁉︎」
「アイーシャさんは強くなって皆を見返すという話でしたが…この調子では一生無理でしょうし、休んで怠けて鍛錬が終わったら虐められる生活に逆戻りしたいのなら止めませんよ。強くなりたいという希望なら叶えますが、楽して怠けたいというのならお好きにどうぞ。」
私は離れた場所で椅子に座って本を読み始めた。
アイーシャは、少しだけ休憩するとすぐに再開したのだった。
それを見ていた4人は…?
「先生は相変わらず人をやる気にさせるのが上手いな。」
「あぁ言われたら休む訳には行かないでしょうからね。」
「何だか少しぬるい気がしますけど?」
「あれでもかん?」
「歩くなと言ったでしょう!水炎複合魔法・熱湯地獄!」
「ギャァァァァァァ‼︎」
アイーシャは頭上から熱湯をぶっ掛けられて、のたうち回っていた。
「全然ぬるくないね…私達の時は少し熱いお湯程度だったけど、熱湯では無かったからね。」
「アイーシャの場合は魔導師のジョブ以外に、魔法耐性があるから…それの対策用なのだろうな。」
「それにしたって、あんなに難しい複合統一魔法をこうもあっさりと…」
「リーゼも使った事があるじゃないか?」
「複合統一魔法って比率や計算が桁違いに必要なのよねん。ウチの場合は以前にお兄様からある程度聞いていたから可能だったけど、初見ではまず無理なのねん。」
「本当におねえ…先生は凄いんだね。」
「テトラ、別にいちいち訂正しなくても良いぞ。お前とテルパ先生が姉妹だって事は皆知っているからな。」
「テトラ、先生とテトラって幾つ離れているん?」
「お姉様は、私より2つ年上だったかな?」
「…という事は、現在17歳か。たった5年でSランクの地位を手に入れるって、先生はどれだけ凄いんだ?」
「どれだけって、あの時の演習場での力の発動を見たでしょ?わたくしは一生追い付けないと悟りましたわ。」
アイーシャは立ち上がると真面目に走り出した。
4人はそれを見届けると、ダンジョンに向かって行った。
「リーゼの兄貴の情報だと、21階層から植物エリアだという話だな?」
「うっかりツタを踏んだりすると、そのまま絡み取られてから捕食されると言っていたのねん。」
「次は周囲だけじゃなく、下にも気を配って行かないとって事か!」
カーリス達も順調にダンジョン攻略が出来ていた。
「アイーシャさん、少し休憩にしましょう。」
私がそういうと、アイーシャはそのまま地面に寝転んだ。
先程の熱湯による軽い火傷を回復魔法で癒した。
「アイーシャさんは、目標は出来ましたか?」
「私は…強くなって皆を見返す事が出来たら、先生に復讐します‼︎」
「それは立派な目標ですね!私には一生勝てないでしょうけど、頑張って下さいね。」
「先生は余裕がありますね?」
「余裕では無くて事実を申し上げただけです。王宮での私の身の上話を話した時に聞いていたかは分かりませんが…貴女と私では、境遇や生き方がまるで違います。私が4歳から12歳までは屋敷の地下牢で監禁されていましたが、貴女はその頃何をしていましたか?」
「その頃は……」
「12歳になってから追放されて、冒険者になって16歳まで毎日死ぬ様な目に遭っていた時に貴女は何をしていましたか?」
「・・・・・・・・・・」
「それが私と貴女との差です。温室育ちでこれと言って大した苦労もして来なかった者が…私に勝とうなんて生まれ変わらない限り追い付けませんよ。」
アイーシャは会話を切り上げて再び走り始めた。
アイーシャの鍛錬は、まだまだ序盤の基礎段階。
これから先に地獄の様な鍛錬が待ち構えているのだった。
120
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる