僕は最強の魔法使いかって?いえ、実はこれしか出来ないんです!〜無自覚チートの異世界冒険物語〜

アノマロカリス

文字の大きさ
85 / 85
最終章

第八話 進化した魔王

しおりを挟む
 魔王ディストランゼスは最終形態に進化を始めていた。
 …が、この城内の大きさやこだわりを考えると、それを破壊するほど大きな姿に変化する事はないだろうと踏んでいた。
 魔王ディストランゼスが最終決戦で自分の城で待ち構えていた位だし、城の設計も城を破壊しない大きさで留めると思っていた。
 だが、その思惑は崩れ去る事になった。
 前回の勇者達との決戦の際に、あまりにも呆気なく返り討ちに出来た事で…最終形態になる事はないと思ったのだろう。

 「巨大な………何コレ?」

 魔王ディストランゼスは、確かに部屋の中の天井を破壊する程に巨大な姿に進化をした。
 だが、その姿は…ドラゴンになったというわけでは無く、醜い化け物になったというわけでもない。
 ……いや、ある意味で言えば…醜いという言葉が当て嵌まるのか?
 その姿は、巨大な殻を持つ蝸牛……カタツムリだった。
 ……というか、魔王の真の姿がこれって……?
 この世界の住人ならいざ知らず、日本では雨季になると良く目撃する奴の弱点を僕達が知らないと?

 「な、何だ!この気持ち悪い奴は‼︎」
 「この…ツノが顔なの⁉︎」
 「エスカルゴみたいな見た目だけど…」
 「ナメクジではないのか⁉︎」
 「うわぁ~気持ち悪い!何なのよ、これ‼︎」
 「ウミウシ……とは違うのか?」

 ……と、勇者達はカタツムリを知らないみたいだった。
 紫陽花の葉っぱの常連、雨季にコンクリの壁に引っ付くコレを見た事がないのか?
 まぁ…住む場所によったら、見た事がない者もいるか。
 勇者エイジの住んでいる地域には、絶対に見掛けないだろうしな。

 「お前等……カタツムリを知らんのか?」
 「そういえば、図鑑でなら見た事があったわね?」
 「私も…でも、実際に見たのは初めてよ。」
 「私は母国で良く食べていたけど……こんな姿だったっけ?」
 「それって、エスカルゴで全くの別の生き物だぞ。姿形は似ているが…」
 「ナメクジなら、対処法は知っているんだが…」
 「ナメクジと一緒だ、殻のない奴がナメクジと呼ばれていて、殻がある方がカタツムリだ。」

 勇者クラウドは、ナメクジを知っているのに、カタツムリは知らんらしい。
 最近では、あまり見る機会がない生き物だからかな?
 僕の家の周りには良く見かけたんだけどなぁ…あ、前世の工場があった家の方ね。

 「それで…どうやって倒せば良いんだ?」
 「どうやってって………地球のカタツムリなら、塩を振り掛ければ小さくはなるが………この世界でも同じとは限らないしなぁ?そもそも、魔王を名乗る者の弱点が塩って?」

 ……いや、物は試しと言うからなぁ?
 僕はストレージに入っている大量の塩を、大量の水と混ぜ合わせた。
 それは………そう、塩湖並みの濃度にして………それを魔王ディストランゼウスにぶっかけてみた。
 魔王ディストランゼウスは、僕からの攻撃が魔法では無くてただの水だと思って躱わす素振りを見せずにぶっ被った訳なのだが…?
 まさか…濃度のある塩水に効果があるとは思わなくて、魔王ディストランゼウスはその大き過ぎる姿がどんどん小さくなって行った。

 『な、何なんだこれは⁉︎我が身体が……』
 「え?まさか、ただのシャレのつもりでやってみただけなんだが効果があったの……って、考えてみたら僕の作る水って…聖水の様な効果があるから、塩水と言っても聖水以上だから…魔王にも効果があったのか?」

 だとしても、聖水は悪霊を祓う聖なる水とはいえ…魔の総大将である魔王に効くものなのか?
 バイト中に読んでいたラノベや漫画には、聖水で倒された魔王の話はなかったがなぁ…
 フィクションと現実では、違うのかな?

 『貴様、我に一体何をしやがった‼︎』
 「何って……」

 このまま聖水+塩を見守っているのも良いが、どうせそれだけでは倒せないだろう。
 ………混ぜるか!
 僕はそう思って、持って来た調味料を見る。
 どれもこれもが常人では耐え切れない味覚を破壊する調味料達だ。
 商会の仲間で巨人族のデンガスさんが耐え切れずに号泣した物もある。
 魔王も味覚は人間とはあまり変わりが無い……というか、先程の調理の際に鬼の涙を使った物ですら蒸せていたみたいだしな?
 もしかして…効果があったり?

 僕は聖水+塩以外にも、他の調味料を試す事にした訳なのだが…?
 まさか、効果があるとは思わなかった。
しおりを挟む
感想 22

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(22件)

糞爺
2024.05.22 糞爺

第4章 第2話
>僕は勇者たちを囲んでから転移魔方陣を発動し、
6人をひとりで囲むことは」不可能、
魔方陣で囲むのは、時間的に逆、
勇者たちに囲んで貰って、自分が真ん中で発動・・かな?

>僕も参加せざるおえないのかなぁ
✕せざる おえない
〇せざる を 得ない

2024.05.23 アノマロカリス

有り難う御座います。
修正致しました。

解除
糞爺
2024.05.15 糞爺

第3話
>僕の目の前には眩しい位の朝日を浴びたのだった。

日本語になっていません。

2024.05.15 アノマロカリス

本当だ!
修正致しました。
誤字指摘、有り難う御座います。

解除
2024.04.26 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

2024.04.28 アノマロカリス

楽しんで頂いて下されば幸いです。
またいつでもいらしてくださいね!

解除

あなたにおすすめの小説

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚。 ネット小説やファンタジー小説が好きな少年、洲河 慱(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りに雑談をしていると突然魔法陣が現れて光に包まれて… 幼馴染達と一緒に救世主召喚でテルシア王国に召喚され、幼馴染達は【勇者】【賢者】【剣聖】【聖女】という素晴らしいジョブを手に入れたけど、僕はそれ以上のジョブと多彩なスキルを手に入れた。 王宮からは、過去の勇者パーティと同じジョブを持つ幼馴染達が世界を救うのが掟と言われた。 なら僕は、夢にまで見たこの異世界で好きに生きる事を選び、幼馴染達とは別に行動する事に決めた。 自分のジョブとスキルを駆使して無双する、魔物と魔法が存在する異世界ファンタジー。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つ物なのかな?」で、慱が本来の力を手に入れた場合のもう1つのパラレルストーリー。 11月14日にHOT男性向け1位になりました。 応援、ありがとうございます!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。