奇跡の少女セリア〜私は別に特別ではありませんよ〜

アノマロカリス

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第一章 生活の予行練習の章

第十八話 ポーションの作り方・後編

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 「これに、レモンの果汁を加えたらどうなるかな?」

 これで、ポーション試作品4号が完成しました。
 ちなみに、2号と3号はというと…?
 見た目は透き通った緑色になりました…味は最悪だったけど。
 試作品3号は、透き通ってはいないけど…緑色だけど、サラサラになった感じでした。
 ただ、味に関しては…少し苦いセンブリ茶の様な味でしょうか?
 ………日本人には耐えられる苦味かも知れませんが、異世界の人はどうなのでしょうか。

 「…で、レモン果汁を加えた試作品4号なのですが…」

 3号にレモン果汁を加えた所、色が透き通り…黄緑色に変化しました。
 味に関しては、センブリ茶の様な苦味は無くなりましたが…?
 代わりに、まるでレモンの果汁を口に入れた様な酸味が広がって行き、思いっきり蒸せました。
 …なら、レモンじゃ無くてオレンジにすれば?
 …と思うかも知れませんが、このポーションは糖度との相性が悪く、糖分と混ざり合うと…口の中にへばりつく様な粘着質に変わるのです。
 そんな物、飲める筈がありません。

 《セリア様、やはり…服用するのでは無く、塗布することは出来ないのですか?》

 私はナビターに言われた通りに、実践してみる事にした。
 ロナンにナイフで傷を……というやり方は酷だと感じ、紙やすりで皮膚を引っ掻いてみた。
 派手な怪我…という程では無いが、擦り傷というレベルだろうか?
 そんな傷に、試作品4号をぶっ掛けてみた。

 『ギャァァァァァァァァァァァ~~~~~‼︎』

 ロナンはまるで、断末魔の様な叫び声を上げていた。
 一体どうしたんだろう……と思ったけど、そこで私はある事を思い出した。
 …あれは前世の病院で入院をしている時に、指にささくれがあったのを忘れてみかんの皮を剥いたら、果汁がささくれの中に入って…物凄く染みたことがあった。
 みかんの酸味であんなだったのに、ほぼレモンの酸味で傷口に垂らしたら…その痛みは計り知れない。
 
 「ロナン、ごめんね…もう少し付き合ってくれると有り難いんだけど。」
 「い、いや……」

 ロナンは明らかに拒否をしようとしていた。
 せっかくの実験台を逃してなるものか‼︎
 私は…ロナンの顔の前で、軽く前屈の姿勢で屈んだ。
 この姿勢だと、ロナンからの視線では…私の首元の視線から、胸が見える位置になっていた。
 私は別に見られる分なら、それ程恥ずかしさを感じるわけでは無い。
 そりゃあ、じっくり見られたら恥ずかしさも感じるかも知れないけど、チラリ位なら特に問題は無いと思っている。
 まぁ、ロナンの顔を見ると…鼻の下が伸ばしまくりで、とっても不細工な顔付きになっている。

 「どこ見ているのよ、ロナンのエッチ~~~~~」

 私がそう言うと、ロナンは焦った様に否定をし始める。
 私は外に向かって叫ぼうとすると、ロナンは手を合わせて懇願して来た。
 この仕草が出た以上…もう少しロナンを実験に付き合ってくれそうだ。
 その後、数十回とロナンの断末魔を聞きながら…何とか販売におけるポーションは完成しました。
 でも、完成した物は…下級と中級のみで、上級は何をやっても完成はしませんでした。
 回復魔法と魔素をたっぷりと浴びせてから、収穫してすぐに調合をしたにも関わらずです。
 上級には、何か特別な調合が必要なのでしょうか?

 私の薬品研究は、まだまだちゃんとした完成は程遠いそうです。
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