幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する！

第三章

序章

　その日…世界が震撼した。

　長年に渡って封じられていた、魔王サズンデスの封印が解けて…世界に宣戦布告をして来たからだった。

　そして魔王サズンデスは事もあろうか、手始めにサーディリアン聖王国に配下を送り込んで滅ぼすという発言をしたのだった。

　サーディリアン聖王国は、世界でも聖竜国グランディオに次ぐ大国である。

　そんな大国が攻め滅ぼされたとなれば、人々の心情は…？

　…なんだけど、魔王サズンデスは最後にこう付け加えて言った。

　『サーディリアン聖王国、それと同時に勇者も葬り去れる事ができる！　一石二鳥とはこの事だな‼︎』

　…ん？

　翔也達もこの国に居るのか？

　僕は索敵魔法を展開したが、幼馴染達の反応は一切無かった。

　次に、索敵魔法の範囲を更に広げてみた。

　すると、翔也達はサーディリアン聖王国では無く、聖竜国グランディオに進路を向けて進んでいる感じだった。

　「そう言えば…アルカディア王女から、歴代の勇者が所持していた聖剣シャンゼリオンが聖竜国グランディオにあるという話を聞いたことがあったな！」

　恐らくだけど翔也達は、魔王軍との戦いを有利にする為に聖剣シャンゼリオンを入手する為に動いているんだろうな？

　…だとすると、サーディリアン聖王国に勇者がいるという話は？

　僕は首を傾げながら考えていると、テレシア王国にいた時に宮廷魔術師のテルセラから、こんな話を聞いたのを思い出した。

　「異世界人は独特のオーラを纏っていて、魔王軍達はそのオーラに引き寄せられる様に勇者達を襲撃していたという。」

　…という事は？

　サーディリアン聖王国に勇者がいるという根拠は、どうやら僕の事を言っているみたいだな…？

　「僕は勇者では無いんだけどなぁ？」

　サーディリアン聖王国の国民達も変な誤解をしないと良いのだけれど。

　すると、カイナンの街から警鐘が鳴り響いた。

　魔王のあの放送を聞いたら、まぁ…こうなるだろうな。

　本当だったら、今日は城に赴く予定だったんだけど…？

　まぁ、そんな事を言っている場合では無いな。

　僕はレイリアとクリアベールを連れて冒険者ギルドに向かうのだった。

　さて…どうなる事やら？

　怒涛の第三章、これより始まります！