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第三章
第一話 …の前に?(一方、翔也達は?)
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翔也達の勇者パーティーは、聖竜国グランディオのあるバストゥーグレシア大陸に向かう船の中で、魔王サズンデスの宣戦布告の話を聞いた。
その話の中では、「サーディリアン聖王国と勇者を同時に葬れる!」と言っていたのだが、翔也達は何を言っているのか意味が分からずにいた。
「俺達以外にも…勇者を召喚したのか?」
「まぁ、テレシア王国以外にも召喚した可能性はなくは無いわよね?」
…そう、過去の文献によると…救世主召喚は他国でも行われていたという話だった。
「いや…この場合、慱が勇者に間違われたという事はないかな? これはテルセラ様から聞いた話なんだけど、異世界人はこの世界には無い独特のオーラを纏っているという話らしいからさ。」
賢斗がそういうと、他の三人は「ハッ!」とした表情を浮かべていた。
「なら、慱は現在…サーディリアン聖王国にいるのか!」
「それで慱が勇者に間違われたというのね…」
「慱のいる場所が分かったのなら、助けに行かないとだな! 最初の頃は慱が強かったみたいだけど、今は俺達の方が遥かに強くなっているだろうからな‼︎」
勇者の訓練場で、翔也達は信じられない位にレベルが上昇していた。
それによって翔也達は、今では慱よりもレベルも能力も上回っている…と勘違いをしていた。
勇者訓練場はそれ程までに過酷だったので、妙な自信が付いても納得はするのだけれど?
実際の翔也達と慱との差は、天と地ほど…というわけでは無いけど、それ位に差の開きがあったのだった。
「すぐに向かうと言っても、今は船の中よ?」
「バストゥーグレシア大陸の近くらしいし、今から行っても間に合うのかしら?」
「魔王サズンデスは…サーディリアン聖王国を攻めるとは言っていたけど、日取りとかは全く決めていなかった気がするけど、いつなんだろうね?」
確かに、魔王サズンデスは世界に宣戦布告をした。
そして手始めにサーディリアン聖王国に攻め込むと話をしていたが、今すぐになのか…いつ攻め込むという話は一切していなかった。
態々宣戦布告をする様な奴だし、奇襲を掛ける様な真似はしないと思うのだが?
翔也達の中に疑問だけが残っていた。
~~~~~一方、魔王城では?~~~~~
魔王サズンデスは配下達の準備に感心する様に頷いていた。
『よし、サーディリアン聖王国に攻め込む準備は万全か?』
「此方は万全ではあるのですが、サズンデス様…攻め込むのはいつになるのでしょうか?」
魔王サズンデスは配下からの声に不思議そうな顔をした。
『予定通り…1週間後が決戦の日取りだ‼︎』
「その予定を初めて聞いたのですが…先程の攻め込むという話の時にも、日程を話されていなかったみたいですし…」
配下からの助言で、魔王サズンデスは先程の発言した内容を思い出していた。
確かに…宣戦布告もサーディリアン聖王国に攻め込むという話をしたが、日程を一切話していなかった事に…?
『伝えた方が良いかの…?』
「宣戦布告した癖に、いきなり奇襲を掛けるセコい魔王と言われたいのでしたら…それでも構いませんが?」
『むぅ…!』
魔王サズンデスは配下に諭されて、再度放送で詳しい日程を伝えた。
これで決戦の日取りが設けられて、戦いになる…のだけれど?
この準備期間は意外に長すぎで、それによって魔王軍側は自らの首を締める事となった。
はたして、どんな戦いになるのだろうか?
その話の中では、「サーディリアン聖王国と勇者を同時に葬れる!」と言っていたのだが、翔也達は何を言っているのか意味が分からずにいた。
「俺達以外にも…勇者を召喚したのか?」
「まぁ、テレシア王国以外にも召喚した可能性はなくは無いわよね?」
…そう、過去の文献によると…救世主召喚は他国でも行われていたという話だった。
「いや…この場合、慱が勇者に間違われたという事はないかな? これはテルセラ様から聞いた話なんだけど、異世界人はこの世界には無い独特のオーラを纏っているという話らしいからさ。」
賢斗がそういうと、他の三人は「ハッ!」とした表情を浮かべていた。
「なら、慱は現在…サーディリアン聖王国にいるのか!」
「それで慱が勇者に間違われたというのね…」
「慱のいる場所が分かったのなら、助けに行かないとだな! 最初の頃は慱が強かったみたいだけど、今は俺達の方が遥かに強くなっているだろうからな‼︎」
勇者の訓練場で、翔也達は信じられない位にレベルが上昇していた。
それによって翔也達は、今では慱よりもレベルも能力も上回っている…と勘違いをしていた。
勇者訓練場はそれ程までに過酷だったので、妙な自信が付いても納得はするのだけれど?
実際の翔也達と慱との差は、天と地ほど…というわけでは無いけど、それ位に差の開きがあったのだった。
「すぐに向かうと言っても、今は船の中よ?」
「バストゥーグレシア大陸の近くらしいし、今から行っても間に合うのかしら?」
「魔王サズンデスは…サーディリアン聖王国を攻めるとは言っていたけど、日取りとかは全く決めていなかった気がするけど、いつなんだろうね?」
確かに、魔王サズンデスは世界に宣戦布告をした。
そして手始めにサーディリアン聖王国に攻め込むと話をしていたが、今すぐになのか…いつ攻め込むという話は一切していなかった。
態々宣戦布告をする様な奴だし、奇襲を掛ける様な真似はしないと思うのだが?
翔也達の中に疑問だけが残っていた。
~~~~~一方、魔王城では?~~~~~
魔王サズンデスは配下達の準備に感心する様に頷いていた。
『よし、サーディリアン聖王国に攻め込む準備は万全か?』
「此方は万全ではあるのですが、サズンデス様…攻め込むのはいつになるのでしょうか?」
魔王サズンデスは配下からの声に不思議そうな顔をした。
『予定通り…1週間後が決戦の日取りだ‼︎』
「その予定を初めて聞いたのですが…先程の攻め込むという話の時にも、日程を話されていなかったみたいですし…」
配下からの助言で、魔王サズンデスは先程の発言した内容を思い出していた。
確かに…宣戦布告もサーディリアン聖王国に攻め込むという話をしたが、日程を一切話していなかった事に…?
『伝えた方が良いかの…?』
「宣戦布告した癖に、いきなり奇襲を掛けるセコい魔王と言われたいのでしたら…それでも構いませんが?」
『むぅ…!』
魔王サズンデスは配下に諭されて、再度放送で詳しい日程を伝えた。
これで決戦の日取りが設けられて、戦いになる…のだけれど?
この準備期間は意外に長すぎで、それによって魔王軍側は自らの首を締める事となった。
はたして、どんな戦いになるのだろうか?
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