幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス

文字の大きさ
34 / 48
第三章

第一話 …の前に?(一方、翔也達は?)

しおりを挟む
 翔也達の勇者パーティーは、聖竜国グランディオのあるバストゥーグレシア大陸に向かう船の中で、魔王サズンデスの宣戦布告の話を聞いた。

 その話の中では、「サーディリアン聖王国と勇者を同時に葬れる!」と言っていたのだが、翔也達は何を言っているのか意味が分からずにいた。

 「俺達以外にも…勇者を召喚したのか?」

 「まぁ、テレシア王国以外にも召喚した可能性はなくは無いわよね?」

 …そう、過去の文献によると…救世主召喚は他国でも行われていたという話だった。

 「いや…この場合、慱が勇者に間違われたという事はないかな? これはテルセラ様から聞いた話なんだけど、異世界人はこの世界には無い独特のオーラを纏っているという話らしいからさ。」

 賢斗がそういうと、他の三人は「ハッ!」とした表情を浮かべていた。

 「なら、慱は現在…サーディリアン聖王国にいるのか!」

 「それで慱が勇者に間違われたというのね…」

 「慱のいる場所が分かったのなら、助けに行かないとだな! 最初の頃は慱が強かったみたいだけど、今は俺達の方が遥かに強くなっているだろうからな‼︎」

 勇者の訓練場で、翔也達は信じられない位にレベルが上昇していた。

 それによって翔也達は、今では慱よりもレベルも能力も上回っている…と勘違いをしていた。

 勇者訓練場はそれ程までに過酷だったので、妙な自信が付いても納得はするのだけれど?

 実際の翔也達と慱との差は、天と地ほど…というわけでは無いけど、それ位に差の開きがあったのだった。

 「すぐに向かうと言っても、今は船の中よ?」

 「バストゥーグレシア大陸の近くらしいし、今から行っても間に合うのかしら?」

 「魔王サズンデスは…サーディリアン聖王国を攻めるとは言っていたけど、日取りとかは全く決めていなかった気がするけど、いつなんだろうね?」

 確かに、魔王サズンデスは世界に宣戦布告をした。

 そして手始めにサーディリアン聖王国に攻め込むと話をしていたが、今すぐになのか…いつ攻め込むという話は一切していなかった。

 態々宣戦布告をする様な奴だし、奇襲を掛ける様な真似はしないと思うのだが?

 翔也達の中に疑問だけが残っていた。

 ~~~~~一方、魔王城では?~~~~~

 魔王サズンデスは配下達の準備に感心する様に頷いていた。

 『よし、サーディリアン聖王国に攻め込む準備は万全か?』

 「此方は万全ではあるのですが、サズンデス様…攻め込むのはいつになるのでしょうか?」

 魔王サズンデスは配下からの声に不思議そうな顔をした。

 『予定通り…1週間後が決戦の日取りだ‼︎』

 「その予定を初めて聞いたのですが…先程の攻め込むという話の時にも、日程を話されていなかったみたいですし…」

 配下からの助言で、魔王サズンデスは先程の発言した内容を思い出していた。

 確かに…宣戦布告もサーディリアン聖王国に攻め込むという話をしたが、日程を一切話していなかった事に…?

 『伝えた方が良いかの…?』

 「宣戦布告した癖に、いきなり奇襲を掛けるセコい魔王と言われたいのでしたら…それでも構いませんが?」

 『むぅ…!』

 魔王サズンデスは配下に諭されて、再度放送で詳しい日程を伝えた。

 これで決戦の日取りが設けられて、戦いになる…のだけれど?

 この準備期間は意外に長すぎで、それによって魔王軍側は自らの首を締める事となった。

 はたして、どんな戦いになるのだろうか?
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

消息不明になった姉の財産を管理しろと言われたけど意味がわかりません

紫楼
ファンタジー
 母に先立たれ、木造アパートで一人暮らして大学生の俺。  なぁんにも良い事ないなってくらいの地味な暮らしをしている。  さて、大学に向かうかって玄関開けたら、秘書って感じのスーツ姿のお姉さんが立っていた。  そこから俺の不思議な日々が始まる。  姉ちゃん・・・、あんた一体何者なんだ。    なんちゃってファンタジー、現実世界の法や常識は無視しちゃってます。  十年くらい前から頭にあったおバカ設定なので昇華させてください。

お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……

karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

処理中です...