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第十一話 口を割らない国王

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 レナ王女は青年達に陵辱されている。
 レナ王女は悲痛な叫び声をあげているが、青年達は一切手を止めることはない。
 国王も最初は叫んでいたが、俺を睨みながら唇を噛み締めて血が垂れていた。
 これだけの目に遭わされても見上げた根性だった。

 「これではダメか…」
 「貴様、他に何を企んでいる⁉︎」
 「愛する娘では効果が薄いのなら、愛する妻を目の前で見せられた方が良いと思ってな!」

 俺は光魔石を使用して、爆散した筈の王妃の体を復元してから蘇らせた。
 人間は神の加護を持って生まれてくるので、光の属性による者で蘇ることが出来るのだった。
 蘇った王妃は、自分の体が元に戻っている事を確認すると…目の前で無惨に犯されている娘の姿を見て叫び声を上げていた。

 「あなた…これは一体どういうことなの‼︎」
 「王妃様、嘆かなくても大丈夫ですよ。貴女も娘と同じ目に遭うのですから…」
 「貴様ぁ~‼︎」
 「やめて欲しければさっさと言えよ。俺の村を滅ぼした者達をな‼︎」

 ここまで脅しをかけても頑なに拒んでいた。
 こうまで頑なに拒む理由が分からないな?

 「おい、そこの馬鹿王子!妹以外に母親も陵辱される姿を見たくなければ…父親を説得しろ!」
 「王が拒んでいるのに僕が説得しても無駄だ。」
 「お前の意見なんか聞いてねぇんだよ、やるかやらないかだ。」
 「だから…」
 「妹以外に母親…他にも女はこの場に2人いるが、ソイツが犯される姿を見れば事の重要性が分かるか?」

 ダナステルは周囲を見渡した。
 女2人…聖女リスリアと賢者クラリッサの事だった。

 「自分の妻になる女性が目の前でヤられたら、考えは変わるか?」
 「彼女達は君の仲間じゃなかったのか?」
 「元…仲間だ。というか、俺の事を裏切った奴をいつまでも仲間だと思うか?」
 
 その言葉を聞いて、リスリアとクラリッサは絶望感漂った血の引けた表情をしていた。
 聖女は国民の為なら全てを投げ出すという心を持った存在…なのだが、この女にそんな事ができる度胸なんてはなからないだろう。
 仲間を平気で裏切られる様な醜い心を持った奴だからな、良くこんなのが聖女に選ばれたものだ。
 すると今迄黙っていたデールナールが口を開いた。

 「ガイア、お前には仲間達に対して人の心というものはないのか!お前がやろうとしていることは最低な行いだぞ‼︎」
 「どの口がそれを言うんだよ!お前に会いに行った際の帰りに、お前の指示に従った暗殺者を俺の元に送り込んで抹殺させようとした癖に…それは最低な行いでは無いと言うのか⁉︎」
 
 議論していても先に進まんな。
 国王も口を開く気はないらしいし、なら…?

 「お前達、更に女を追加してやるよ!好きにヤリ捲れ‼︎」
 「「辞めろぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」」

 青年達はリスリアとクラリッサ、王妃にまで手を掛けた。
 そこから始まるのは、女性達にとっては拷問以外に他にない。
 それにしても、ここまでされて国王が頑なに口を閉ざす意味が分からん。

 国王は、一体何に命令をしたんだ?
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