【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

番外編

第九話 女神アルテナの催促

　俺は眠っていると…女神アルテナから催促を受けた。

　「キッド…お前の時が迫っているが、いつまで待たせる?」
　「せっかちだなぁ、女神様よ…もう少しくらい待てないのか？」
　「お前という者は、あいも変わらず…神に対してその口の聞き方は何とかならんのか？」
　「すまんな…元からこの口調なのでな。」

　俺はそういうと、女神アルテナは呆れていたのだった。

　「お前は、あと少し…あと少し…と言って先延ばしにするが、いつまで待てば良い？」
　「そうだな？　後70年は待っていてくれ！」
　「ふざけるでない！　そんなに長く何て…待っていられるか⁉︎」
　「神々の時なら一瞬だろ？」
　「一瞬なものか！　この世界と神界では、同じ時間の流れだ！」
　「そうなのか？　まぁ…暇人女神様だから、俺に執着するのはわかるけど…それにしたって俺に構いすぎじゃないか？　神ってそんなに暇なのか？」
　「お前と話していると腹が立ってくる…約束を破棄にして、今すぐに旅立たせるぞ!!」

　しまったな…調子に乗って怒らせてしまったな。
　ここは謝って過ごそう。

　「済まない…女神よ！　言い過ぎました。」
　「分かれば良い…と言いたいところだが、言葉で謝罪をしているが…心から謝罪はしておらんな？」
　「ちっ…バレたか。」
　「お前は本当にいい度胸をしているな？」
　「男は度胸、女は愛嬌ですよw」
　「使い所が違うが…まぁ、良い。　それで、後どれ位待てば良いのか？」
　「では、あと80年ほどでお願いします！」
　「先程から10年増えているではないか⁉︎」
　「良いじゃん、10年くらい…」
　「お前…私をおちょくっているのか？」

　贅沢をいえば…後数年くらい欲しいのだが、流石にそれは聞き入れてはもらえないだろう。
　リットとルットとロットと過ごすのは終わっている。
　ただの食べ歩きで、大した思い出は作れなかったが…
　後はテッドと…テスタとライラと…家族全員で過ごした思い出があればだな。

　「アルテナよ、あと2日…いや、3日だけ猶予をくれ！　それまでに事を済ませるから…」
　「あと3日だな？　それまでに家族との別れを済ませておけよ。」
　「感謝する！」
　「それと、お前が向かう場所は…お前に所縁のある場所だ。　その世界で過ごしておくれ。」
　「まさか…転生前の世界に戻してくれるのか？」
　「だから、それは無理だと言っただろう。　私の管轄外の場所だと。」
　「やっぱ世界が違うと無理なのか…でも所縁のある場所って何処だ？　俺は異世界に所縁のある場所なんて無いぞ？」
　「行けば分かる。」
　
　最後までそれか…
　一体何処に行かされるんだ？
　だがこれだけは確認しておかないとな。

　「アルテナ…最後に再確認するが、転生じゃなくて転移だよな？」
　「お前がこの世界に未練がないのなら転生でも良いが？」
　「冗談じゃない！　やっと夢にまで見た弟が出来たのに、転生なんてしてたまるか⁉︎」
　「戻れるのはいつになるかわからんが…事が終われば必ず戻すと約束しよう！」
　「あ、それと家族に説明するのに1つだけアルテナに願いたい事があるんだが？」

　俺はアルテナにその説明をした。
　アルテナは苦い顔をしていた。

　「本来なら…神が人の前に姿を現すというのは、過度な干渉に当たるので本来なら断る所だが、状況が状況だし…まぁ、良いだろう。」
　「…という事で、残り90年を宜しく！」
　「また10年増えているではないか⁉︎」
　「冗談だ！　残り3日だ。　頼むな。」
　「うむ…では、3日後に！」

　そう言って俺はアルテナと別れて目が覚めた。
　残り3日…やることはもう決まっている！
　後は行動に移すとするか…

　そう思って意気込んでいたのだが、ちょっとした厄介事の所為で、貴重な1日が潰れるのだった。
　その厄介事とは？