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第二章
第六話 様々な者達の…現在
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~~~~~元勇者パーティーは現在?~~~~~
元勇者パーティーのトール達は苛立っていた。
「この馬車はもっと速度が出ないのか‼」
「すいませんねぇ、次の村までこの速度です。」
「これなら歩いた方が余程早いぞ‼」
「とは言われましてもねぇ?」
長距離移動の乗合馬車の馬は、主に2頭で移動する。
ところが、この前の村の少し前に魔物の襲撃があり、冒険者だけでは対処出来ずにトール達も参戦して魔物を退けた…のは良かったのだが、馬が2頭とも負傷してしまったのだ。
そこで立ち寄った小さな村に馬を医者に見せたのだが、とても馬車を引っ張って走れるほどではないらしく、そしてその村では馬を補充出来ないので、代わりに力強い牛を2頭手に入れたのだが?
上り坂には強いが、下りには弱く…そして速度は鈍いために中々進まなかった。
「次の村まで何日掛かる?」
「馬なら5日だったのですが…」
「牛なら?」
「10日以上掛かりますね。」
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
嘆いた所で速度が早くなる訳でもない。
トール達は一刻も早く王都に辿り着きたいのに、それを阻まれていた。
「次の村には乗合馬車連合の出張所がありますので、馬が手に入りますのでそれまで御辛抱を!」
トールは無言で頷いた。
金を払っている以上、徒歩では向かいたくはない。
なので文句を言いながらも馬車に乗っているのだった。
果たしてトール達は、王都に着くまでに後何日掛かるのだろうか?
~~~~~ダーネリアとルーナリア~~~~~
キャンプのテントの中に、ダーネリアとルーナリアはいた。
ダーネリアは額を触りながら、不満そうな顔をしていた。
「テイト君がキスをしてくれると言っていたから、てっきり唇にしてくれると思ったのに、おでこだなんて。」
「でも嬉しかったでしょ?」
「そりゃあね!両親にすらされた事は無いからね。」
「両親か…このままだと私達の村を通過するわよね?」
ダーネリアとルーナリアの故郷は、この道を進んでバルーデンの街を過ぎた先にある。
テイトは各街や村によって、その土地の名産品を食するのが好きだというので、見付けたら確実に寄ると思っている。
「とは言っても、私達が売られてから数年は経過しているし…両親に会ったとしても覚えてないんじゃないかしら?」
「結構な金額を受け取って喜んでいた位だから、どこか別な土地に移り住んでいるかもしれないしね。」
あの頃の私達は、まだ世界に好かれそうな胸の大きさだった。
それから半年後に急成長を遂げて大きくなり始めたのだけど…。
「それにしてもテイト君は、私達には一切手を出さないわよね?」
「大事にされている…のかしら?他のパーティーの話を聞くと、メンバーに女の子がいる場合は、手を出されているという話を結構聞くけどね。」
「まさかテイト君は…男の方に興味が⁉」
「それはない…と思いたいけど、私達と一緒にいるよりブレイド様と一緒にいる事が多いのは確かよね?」
「まさか⁉テイト君はブレイド様の事を⁉」
「それなら、ダーネリアは太刀打ちできないわよ!って、私もそうなるのかしら?」
「ブレイド様もテイト君の事を⁉私達はどうしたら良いのかな?」
そんな話をしている2人の近くで火の番をしているテイトとブレイドは、困り果てた様な顔をしていた。
「内緒話をしているつもりなんだろうけど、声が大きいよ。」
「まさか、自分とテイトがその様な関係だと思われていたとは⁉自分には男色の趣味はないが!」
「僕だってないよ!それにしても、ルーナリアはブレイドの事が…ねぇ?」
「たまに視線には気付いていたが、アレはそういう意味だったのだな。」
「ブレイド的にルーナリアの事はどうだ?」
「綺麗な子だし、好かれるというのは悪い気はしないが…」
「ブレイドはルーナリアに対して偏見的な目は無いんだな?」
「あの胸の大きい女性が敬遠されるという話か?ないな!」
なるほど、ブレイドは満更でもないという事か!
それにしても、早く誤解を解かないと…?
「どうしたテイト?気難しい顔をして…」
「いや、早めに誤解を解かないと…見張りの交代で僕達がテントに入ると、あの2人が悍ましい想像をしないかと思ってな!」
「悍ましい…って、あぁ、そういう事か!そういう奴も世の中には居るという話を聞いた事があるな!」
男だけのパーティーだと、そういう噂をされていてもおかしくない場合がある。
男だけのパーティーの場合は、主に討伐を早める為に戦力の強化や高ランクのクエストを請ける為に組む場合がある。
そういう奴等は女は邪魔だ!と主張する者が多く、男だけでパーティーを組んで行動するのだが…?
「こうなったら、見張り役を変えるかね?僕とダーネリア、ブレイドとルーナリアという感じに?」
「余計な気を遣うな!それに感情が芽生えたら、パーティー内でギクシャクして上手く立ち振る舞えなくなるだろ‼」
「線引きしてくれるのなら問題は無いよ。街の中では好きに行動で、旅をしている間は控えるとかな。旅の最中にテントの中で事に及ばれると、例えクリーン魔法でも汚した物は綺麗になるが匂いは残るからな!」
「テイト、お前は何の心配をしている⁉」
「いや、見張りの最中にテントの中で激しいと、見張りに集中できそうもないだけで…って、剣を抜くな‼」
全く、この男には冗談が通じないのか?
僕もブレイドがそういう事をする男じゃない事くらい解っている。
真面目で堅物な奴で、尚且つ不器用だからな。
「自分よりもテイトはどうなんだ?ダーネリアの気持ちには気付いているんだろ?」
「あそこまで露骨に接触をしてくれば、鈍感な僕でも気付くよ。」
「だが、手を出さないという事は…婚約者の事があるからか?」
「婚約者?あぁ、ランディに聞いたのか。別い婚約者という訳ではなく、うちの両親とランディの両親は昔同じパーティーを組んでいた中で、酒の場で同じ年の子が生まれたら結婚をさせようとか話した事があって、それがどういう訳かラティナが婚約者という話になっただけで、決定した話では無いんだ。」
「じゃあ、ダーネリアに手を出さない理由はなんだ?」
「お前と一緒だよ、どんなに線引きをしても関係はギクシャクするだろうからな。恋愛感情がある中で戦闘にでもなったら、ダーネリアが怪我したりすると感情が高ぶって冷静な判断が出来なくなるかと思ってな。」
「そうか…」
そんな僕達の会話を、ダーネリアとルーナリアの2人は聞き耳を立てて聞いていた。
そしてテントから出て来ると、2人はこっちに来た。
「今の話は本当なの?」
「何だ聞いていたのか、さっさと寝ろ!」
「こんな話を聞いて寝られません!ハッキリする迄は‼」
ルーナリアはブレイドの元に行って尋ねた。
「ブレイド様、私はこれからブレイド様をお慕いしても宜しいのですか?」
「あぁ、構わない!だが、話を聞いていたのなら…線引きだけ守ってくれればそれで良い。」
「私の様な醜い体でも構いませんか?」
「自分はルーナリアの体を醜いと思った事は一度もない!ルーナリアは十分魅力的な女の子だよ。」
ルーナリアは感極まって手で顔を覆って座り込んだ。
ブレイドはその様子を見て、どうしたら良いのか解らずにオロオロしていた。
「テイト君、私もチャンスはあるんだよね?」
「あぁ、だが長く待たせることになると思うが、それでも良いか?」
「長くって…おばあちゃんになる迄とか言わないよね?」
「そこまで待たせる気は無いよ。世界を巡ってからな!」
「うん、なら私は待っているね!」
ダーネリアは期待に満ちた目で僕を見ていた。
僕は溜息を吐いてから、夜空を見上げて心の中で呟いた。
《ラティナ済まない!僕には君以上の存在を見付けてしまったみたいだけど、君は許してくれるかな?》
夜の星が流れ星となって流れて行った。
ラティナはどう思っているかは分からないが、僕の心の中の何かが少し軽くなったのだった。
元勇者パーティーのトール達は苛立っていた。
「この馬車はもっと速度が出ないのか‼」
「すいませんねぇ、次の村までこの速度です。」
「これなら歩いた方が余程早いぞ‼」
「とは言われましてもねぇ?」
長距離移動の乗合馬車の馬は、主に2頭で移動する。
ところが、この前の村の少し前に魔物の襲撃があり、冒険者だけでは対処出来ずにトール達も参戦して魔物を退けた…のは良かったのだが、馬が2頭とも負傷してしまったのだ。
そこで立ち寄った小さな村に馬を医者に見せたのだが、とても馬車を引っ張って走れるほどではないらしく、そしてその村では馬を補充出来ないので、代わりに力強い牛を2頭手に入れたのだが?
上り坂には強いが、下りには弱く…そして速度は鈍いために中々進まなかった。
「次の村まで何日掛かる?」
「馬なら5日だったのですが…」
「牛なら?」
「10日以上掛かりますね。」
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
嘆いた所で速度が早くなる訳でもない。
トール達は一刻も早く王都に辿り着きたいのに、それを阻まれていた。
「次の村には乗合馬車連合の出張所がありますので、馬が手に入りますのでそれまで御辛抱を!」
トールは無言で頷いた。
金を払っている以上、徒歩では向かいたくはない。
なので文句を言いながらも馬車に乗っているのだった。
果たしてトール達は、王都に着くまでに後何日掛かるのだろうか?
~~~~~ダーネリアとルーナリア~~~~~
キャンプのテントの中に、ダーネリアとルーナリアはいた。
ダーネリアは額を触りながら、不満そうな顔をしていた。
「テイト君がキスをしてくれると言っていたから、てっきり唇にしてくれると思ったのに、おでこだなんて。」
「でも嬉しかったでしょ?」
「そりゃあね!両親にすらされた事は無いからね。」
「両親か…このままだと私達の村を通過するわよね?」
ダーネリアとルーナリアの故郷は、この道を進んでバルーデンの街を過ぎた先にある。
テイトは各街や村によって、その土地の名産品を食するのが好きだというので、見付けたら確実に寄ると思っている。
「とは言っても、私達が売られてから数年は経過しているし…両親に会ったとしても覚えてないんじゃないかしら?」
「結構な金額を受け取って喜んでいた位だから、どこか別な土地に移り住んでいるかもしれないしね。」
あの頃の私達は、まだ世界に好かれそうな胸の大きさだった。
それから半年後に急成長を遂げて大きくなり始めたのだけど…。
「それにしてもテイト君は、私達には一切手を出さないわよね?」
「大事にされている…のかしら?他のパーティーの話を聞くと、メンバーに女の子がいる場合は、手を出されているという話を結構聞くけどね。」
「まさかテイト君は…男の方に興味が⁉」
「それはない…と思いたいけど、私達と一緒にいるよりブレイド様と一緒にいる事が多いのは確かよね?」
「まさか⁉テイト君はブレイド様の事を⁉」
「それなら、ダーネリアは太刀打ちできないわよ!って、私もそうなるのかしら?」
「ブレイド様もテイト君の事を⁉私達はどうしたら良いのかな?」
そんな話をしている2人の近くで火の番をしているテイトとブレイドは、困り果てた様な顔をしていた。
「内緒話をしているつもりなんだろうけど、声が大きいよ。」
「まさか、自分とテイトがその様な関係だと思われていたとは⁉自分には男色の趣味はないが!」
「僕だってないよ!それにしても、ルーナリアはブレイドの事が…ねぇ?」
「たまに視線には気付いていたが、アレはそういう意味だったのだな。」
「ブレイド的にルーナリアの事はどうだ?」
「綺麗な子だし、好かれるというのは悪い気はしないが…」
「ブレイドはルーナリアに対して偏見的な目は無いんだな?」
「あの胸の大きい女性が敬遠されるという話か?ないな!」
なるほど、ブレイドは満更でもないという事か!
それにしても、早く誤解を解かないと…?
「どうしたテイト?気難しい顔をして…」
「いや、早めに誤解を解かないと…見張りの交代で僕達がテントに入ると、あの2人が悍ましい想像をしないかと思ってな!」
「悍ましい…って、あぁ、そういう事か!そういう奴も世の中には居るという話を聞いた事があるな!」
男だけのパーティーだと、そういう噂をされていてもおかしくない場合がある。
男だけのパーティーの場合は、主に討伐を早める為に戦力の強化や高ランクのクエストを請ける為に組む場合がある。
そういう奴等は女は邪魔だ!と主張する者が多く、男だけでパーティーを組んで行動するのだが…?
「こうなったら、見張り役を変えるかね?僕とダーネリア、ブレイドとルーナリアという感じに?」
「余計な気を遣うな!それに感情が芽生えたら、パーティー内でギクシャクして上手く立ち振る舞えなくなるだろ‼」
「線引きしてくれるのなら問題は無いよ。街の中では好きに行動で、旅をしている間は控えるとかな。旅の最中にテントの中で事に及ばれると、例えクリーン魔法でも汚した物は綺麗になるが匂いは残るからな!」
「テイト、お前は何の心配をしている⁉」
「いや、見張りの最中にテントの中で激しいと、見張りに集中できそうもないだけで…って、剣を抜くな‼」
全く、この男には冗談が通じないのか?
僕もブレイドがそういう事をする男じゃない事くらい解っている。
真面目で堅物な奴で、尚且つ不器用だからな。
「自分よりもテイトはどうなんだ?ダーネリアの気持ちには気付いているんだろ?」
「あそこまで露骨に接触をしてくれば、鈍感な僕でも気付くよ。」
「だが、手を出さないという事は…婚約者の事があるからか?」
「婚約者?あぁ、ランディに聞いたのか。別い婚約者という訳ではなく、うちの両親とランディの両親は昔同じパーティーを組んでいた中で、酒の場で同じ年の子が生まれたら結婚をさせようとか話した事があって、それがどういう訳かラティナが婚約者という話になっただけで、決定した話では無いんだ。」
「じゃあ、ダーネリアに手を出さない理由はなんだ?」
「お前と一緒だよ、どんなに線引きをしても関係はギクシャクするだろうからな。恋愛感情がある中で戦闘にでもなったら、ダーネリアが怪我したりすると感情が高ぶって冷静な判断が出来なくなるかと思ってな。」
「そうか…」
そんな僕達の会話を、ダーネリアとルーナリアの2人は聞き耳を立てて聞いていた。
そしてテントから出て来ると、2人はこっちに来た。
「今の話は本当なの?」
「何だ聞いていたのか、さっさと寝ろ!」
「こんな話を聞いて寝られません!ハッキリする迄は‼」
ルーナリアはブレイドの元に行って尋ねた。
「ブレイド様、私はこれからブレイド様をお慕いしても宜しいのですか?」
「あぁ、構わない!だが、話を聞いていたのなら…線引きだけ守ってくれればそれで良い。」
「私の様な醜い体でも構いませんか?」
「自分はルーナリアの体を醜いと思った事は一度もない!ルーナリアは十分魅力的な女の子だよ。」
ルーナリアは感極まって手で顔を覆って座り込んだ。
ブレイドはその様子を見て、どうしたら良いのか解らずにオロオロしていた。
「テイト君、私もチャンスはあるんだよね?」
「あぁ、だが長く待たせることになると思うが、それでも良いか?」
「長くって…おばあちゃんになる迄とか言わないよね?」
「そこまで待たせる気は無いよ。世界を巡ってからな!」
「うん、なら私は待っているね!」
ダーネリアは期待に満ちた目で僕を見ていた。
僕は溜息を吐いてから、夜空を見上げて心の中で呟いた。
《ラティナ済まない!僕には君以上の存在を見付けてしまったみたいだけど、君は許してくれるかな?》
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