聖女になんかなりたくない! 聖女認定される前に…私はバックれたいと思います。

アノマロカリス

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新天地の章

第八十九話

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 「そう言えば、軟体生物って骨を持ち合わせてはいないんだっけ?」

 あんな巨体が岩の隙間をすり抜けて移動ができる事に納得しました。

 イッカクの体格では、岩の隙間は……仮に海の中だったとしても、通り抜けるのは不可能。

 イッカクの娘は、イッカクの半分位の大きさなので…隙間を通り抜けられるのは必然でした。

 まぁ、運ぶ時はダイオウイカがイッカクの娘を担ぎ上げるのでしょうけど。

 「あの…表面上のヌメヌメとした濃い体液が非常に厄介わね。」

 《イカもそうですが、タコにも表面上には体液がまとわり付いております。アレの所為で、漁師達は捕獲する際に苦戦するんですよね。》

 漁をする際に、小さいイカやタコが網に絡んでいるならまだ良いみたいなんだけど?

 一定の大きさのイカやタコが網に捕まっている場合、表面上のヌメヌメの体液の所為で網を滑り抜けてしまうという話でした。

 ただ、その際に…イカやタコだけなら良いのですが、一緒に捕まっていた魚達も逃げていってしまう為に、漁師達にとっては一定以上の大きさのイカやタコは毛嫌いされているそうです。

 「テルミガン、こんな巨大な大きさのイカに魔法って通じるのかな?」

 《とりあえず、火属性と風魔法を使ってみると良いかも知れませんね。多少の効果が見られるなら良いのですが、全く効果が無い場合は……》

 テルミガンの言う通りに、試しに火属性と風属性使って魔法を放ってみたんだけど…?

 火属性は体液で消火されて、風属性は体液に滑る様に弾かれて行きました。

 それ以外にも、イッカクの2倍を超すかも知れない程の体格……

 並みの魔法では、あまり効果が無いと感じました。

 「全然効果ないね?」

 《表面上の体液が問題なのでしょうね…リアラ様には雷属性の魔法はありませんし、闇魔法なら効果が期待出来るかもしれませんね。》

 「闇魔法かぁ…」

 私の使える属性は、現代における属性魔法では全属性魔法を使えます。

 テルミガンの言う雷属性魔法といった物は、前聖女であるエルレインの時代では普通にあった属性魔法らしいのですが、現代の世では…伝承魔法の1つとされており、現代ではその使い手はいないと言う話でした。

 そして闇魔法も、聖女であるリアラには本来なら使えない属性の魔法の筈なのですが…

 聖女って普通は、聖属性や光属性が主ですからね。

 闇属性魔法も伝承魔法の1つで現代の世に使い手がいない為に、どう言った物がある魔法なのかは伝わっていなかった。

 というより…闇属性魔法や暗黒属性魔法といった類は、聖や光を信仰する神殿では不吉の象徴として使うことを禁止になったとか?

 別に闇属性魔法や暗黒属性魔法は、物によっては生物に不幸をもたらせる効果はある物の全てでは無い。

 熟成や発酵といった、生活に役立つ物もあったりする。

 「闇属性魔法の………何を使えば良いの?」

 《あの厄介なヌメヌメの体液をまずは何とかしましょう。私に良い考えがありますので…》

 果たして、リアラは何の魔法を使用するのでしょうね?
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