幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス

文字の大きさ
3 / 27
プロローグ

異世界召喚

しおりを挟む
 「慱、今回は何処に行ったんだい?」
 「今回は佐戸山県の尾上山の頂上に行って来た。」
 「1人で行ったの?」
 「華奈、それは聞かないでやるなよ…」 
 「慱って、本当にサバイバルとかキャンプとか天体観測が本当に好きだよね?」

 僕の名前は、洲河すが だん
 僕達、幼馴染はバイトの無い日に学校帰りにコンビニで飲料水や菓子を買って馴染みの公園で雑談をするのが日課になっている。
 幼馴染達は、イケメンの翔也しょうや、美少女の華奈かな、学年主席の賢斗けんと、美形で剣術の有段者の飛鳥あすかの4人だ。

 「そういえば、慱は今日はバイトはないの?」
 「そんな毎日はバイトは無いよ。 僕がやっているバイトは週に7日さ…」
 「それ、ほぼ毎日じゃん。」
 「以前は、清掃やコンビニをやっていたけど、現在は料理屋だけに絞ったよ。」
 「料理屋って…今何件やっているの?」
 「和洋折衷…何でも御座れよ。」
 「慱は凄いね…ボクには真似出来そうにないよ。」
 「飛鳥は女子力皆無だもんね…見た目と性別以外はほぼ男だし、胸が無かったら女子とは思えな…って、居合刀を抜くな!」
 「刃は無いから斬れないけど、刃先は鋭いんだよ~」
 
 僕等はいつもの通り、冗談を言い合いながら過ごしていた。
 僕の趣味は、ネット小説やファンタジー小説を読む事だけど、他にもキャンプやサバイバルも好きでやっている。
 今回は山の上でキャンプのついでに、流星群を見に行っていた。

 「流星群を直に見るとどんな感じなんだ?」
 「満点の星空に手が届きそうなくらいに近く感じて、流れる星はまるでシャワーの様に空を流れていて、隣にいた子の瞳に映る星が輝いて見えるんだ。」
 「慱…1人だったんだよな?」
 「翔也、それは聞かないでくれ…華奈が焼くから。」
 「慱、どういう事? 1人だったんだよね?」
 「この新製品…中々美味いなぁ。」
 「星や星座か…それなりに知識程度にはあるけど、本気でのめり込む事は無いかな…」
 「だから学年主席止まりなんだよ。 もう少し視野を広げようよw」
 「バイトやキャンプに行っているのに、本当にいつ勉強しているんだか…それで全国模試を1位だから腹が立つ!」
 「ごめん賢斗。秀才の君と違って僕は天才だからさ…」
 
 髪をかき上げながら賢斗にニヤつけて見せた。
 賢斗にこういう行動をすると、ムキになる顔が好きだった。
 実際は賢斗だって頭は良い。
 僕を抜かせば…賢斗も全国模試は2位だけど、全国模試1位の僕と少し差が開いていた。

 「あ、そうだ! 皆は来週の日曜日に予定はある?」
 「日曜日か…俺は部活の助っ人があるが、断ろうと思えば断れるよ。」
 「私は特に予定はないかな?」
 「ボクもその日は午前中に練習くらい。」
 「僕も塾は休みだから家で勉強しようと思ってたくらいだから。」
 「なら、来週の日曜日は僕に付き合ってくれよ!」
 「別に良いが、何があるんだ?」
 「両親と瑠香の7回忌だから…」
 「「「「あ!」」」」

 僕の両親と妹の瑠香は、7年前の交通事故で他界した。
 それ以来、僕は1人で生活をしているのだ。

 「もう、7年か…」
 「それでか、親父やお袋が慌ただしかったのは…」
 「もちろん、最優先に行くね。」
 「ボクも優先するよ!」
 
 僕の両親は、駆け落ち同然で結婚をした。
 互いの両親からは勘当されて、亡くなった時も両親の親や親戚は一切来なかった。
 だけど両親は、自治会や地域の会合には必ず参加していたので、それなりに人気があった。
 両親の親や親戚の代わりに、近所の人や地域に住んでいる人達が葬儀に来ていた。
 翔也の両親が慌ただしいのは、僕の父さんが翔也の会社の共同経営者だったからだ。

 「他には…あ、病院行かないといけなかったんだ。」
 
 僕はそう言うと、皆は黙り込んだ。
 7年前の事件で僕の体は、重度の重傷を受けていた。
 この話はまたいずれ話すかもしれないけど、その原因が幼馴染の4人が切っ掛けなので、この話をすると皆は黙り込むのだった。
 僕はもう気にしてないと言っているのに、いつまでも引け目を感じているのだった。

 「じゃあ、皆! 僕はそろそろ…ん?」
 「どうした、慱?」
 「いや、何か静かすぎないかな? …と思ってね。」
 「そういえば、車の音や鳥の声も聞こえないな?」
 「何これ! 床に変な文字模様が⁉︎」
 「これって、アニメとかで見る魔法陣か?」

 僕等は鞄を持って立ち上がろうとすると、地面に白い魔法陣が浮かんできた。
 そして魔法陣は光りだして、その光に5人は包み込まれた。
 僕は目を覚ますと、そこは…?

 「どこだ…ここ? 翔也! 華奈! 賢斗! 飛鳥! 皆…どこにいる?」

 僕が立っていた場所は、見渡す限りの草原だった。
 後ろを見ると、下に下る事が出来る様な洞穴があった。
 そして、草原の向こうは大海原が広がっていた。
 空を見ると、青い空は変わらないが、月が2つあった。

 「異世界召喚…なのかな? これ…本当にあるとは思わなかった。」
 
 どこを探しても幼馴染達はいなかった。
 異世界に、それも1人で無人島…
 これからどうすれば良いのだろうか?
 
 僕は途方に暮れていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。 それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。 するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。 それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき… 遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。 ……とまぁ、ここまでは良くある話。 僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき… 遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。 「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」 それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。 なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…? 2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。 皆様お陰です、有り難う御座います。

異世界にアバターで転移?させられましたが私は異世界を満喫します

そう
ファンタジー
ナノハは気がつくとファーナシスタというゲームのアバターで森の中にいた。 そこからナノハの自由気ままな冒険が始まる。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

ダンジョン配信ですよ、我が主 ~いや、貴女が配信したほうが良いような~

志位斗 茂家波
ファンタジー
…ある日突然、世界中にダンジョンと呼ばれる謎のものが出現した。 迷宮、塔、地下世界…そして未知のモンスターに、魔法の道具等、内包する可能性は未知数であり、世界は求めていく。 とはいえ、その情報がどんどん出てくれば、価値も少しづつ薄れるもので…気が付けば、一般向けに配信者が出てきたりと、気軽な存在になっていた。 そんな中である日、小遣い稼ぎとして配信を始めて行おうとしたとある少年が、ダンジョン内で巡り合ってしまった…魔法の道具…もとい、何故かメイドの彼女との運命が、世界を混沌へ堕としこむのだが…

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

家から出ない女優の幼馴染を連れ出したら、いつの間にか伝説になっていた件。

Memu(メム)
恋愛
学校に行かない引きこもりの国民的女優――水宮小鞠。 女の子に間違われる地味男子――白雲凪。 俺に与えられた役目はひとつ。 彼女を、学校へ連れて行くこと。 騒動になれば退学。 体育祭までに通わせられなくても退学。 成功率ほぼゼロの無理ゲーだ。 距離は近い。 でも、心は遠い。 甘えてくるくせに、本音は隠す幼馴染。 それでも―― 俺は彼女の手を引く。 退学リミット付き登校ミッションから始まる、 国民的スター幼馴染とのドタバタ青春ラブコメ、ここに開幕。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

処理中です...