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ストロベリー社への襲撃
コードを改変するケイン
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「アレン?」
「左様、それが奴の名前だ」
エマニュエルは優秀な部下が去っていったことで少し胸を痛めていた。そして、同時に新たなコネクションを見つけるべく、とある人物との接触を試みていた。そう、ストロベリーCEOのアレンだ。
「ありがとうなお前さん。では」
そういうとエマニュエルはそのおぼつかない足でストロベリー本舗へと歩いて行った。
「ストロベリー…?それって…わたしたちのメタ企業だけど…何か?」
「もちろん、ここのリーダーに合わせてくれないか?」
ジェーンは、目の前に急に現れた老人に若干動揺していたが、すぐに納得した。
「わかった、少し待ってて」
「俺に何か用が…」
ジェーンに連れられて、建物の奥のほうから、アレンが出てきた。アレンは眠そうな顔をこすりながら、ゆっくりとエマニュエルを見つめ、やや見開いた顔で
「何?…エマニュエル…?」
と言った。
「お前が。エマニュエル?」
「左様、そうだ。久方ぶりだな」
アレンはエマニュエルのことを知っていたのだ。
「何?なに?アレンの知り合い?」
ジェーンも唖然とした顔で尋ねる。
「左様、おそらく異星との時差だろう。いったい何年分だ?」
エマニュエルは基本的に星の外で活動をしていることが多かった。そのためか、E16よりも強重力圏において、年齢差が生じてしまっていたのだ。
「すこし遠くへ行っていたんだな…お前を見て今わかった」
「おれはアレンっていうんだ…っつっても…分かるか?」
「左様、大丈夫さ、さっきお前の友人からそう聞いた。なあエリクサー」
ジェーンは2人が何をしゃべっているのか言語レベルでわからない顔をしている。それもそのはずで、二人が使っている言語は英語系のものだった。一方、ふだんストロベリーで使われているのは、ここ最近ギガポリスで発達した都市言語だ。この世界では、歴史ごとにどんどん言語が生まれ変わり、旧帝国の時代の人間とは、翻訳機が必要なほどに別の言語を使いこなしている。
「お前はどのくらい銀河を旅した?俺はかなりだ…」
エマニュエルは見かけから判断すれば、白髪のはえた老齢の男性だ。一方アレンは30歳暗いというところ。
「すこしだ。一回だけ他銀河には出かけたけど2秒だけ滞在して帰った」
「2秒?たいそうな時間を費やしたんだな」
「左様」
「ジェーン、すこし茶を持ってきてくれ。何の用事なのか判断する」
「うん」
ジェーンは急ぎ足でその場を去っていった。
「はい、お茶持ってきたよ」
「さて、エマニュエル、いったい俺に何の用だ?」
「左様、すこし頼みがあるんだが…」
時を同じくして、アルファは、自宅に戻ってきていた。
そして、そこに灯里が通りかかったのを見かける。
「灯里!」
「何?」
「おい!おれだ!アルファだ!」
「それはわかるけど」
「おまえ…何か俺宛の手紙を受け取ってないか?」
「ケイン宛の?」
「左様!」
「怪しいと思ってたんだ…10日前に出したメールが…いまだに俺のもとに来ない…これは何かあると思ってな!」
「10日前…確かに私のもとへは手紙は届いていたけど…」
「その手紙…呼んだのか?」
「メールのことだけど、読んでない」
「未読か!」
「うん」
「分かった…」
だが、普通に考えれば、ケインが出した手紙が、ケインに届かないはずはない。なぜ灯里に届いたのか。灯里は言われてみればと、考えた。
「なんでかおかしい…普通俺がへんっしんを期待する手紙なら、俺に届くはずだ…でもなぜお前の所へ…」
「それは、読んでないからわからないけど…」
そう戸惑ったとたん、アルファは灯里から電子的な手続きを経て、メールを入手した。
「何?」
「もらった」
「とれたの?」
「左様、すこしコードをいじるだけでパスは俺のほうに戻る」
「へぇ、すごくない?」
「だが、問題が見つかった。普通パスはシリーズなはずなのに…パラレルだった」
「どういうこと?」
灯里が訪ねた。
「メールのパスを意図的に操られているっぽい」
「意図的に?」
「左様、こんなの偶然で起こるトラブルじゃない…おそらく、俺のアカウントにダイレクトアクセスしてきているやつがいる」
「そうだったの?」
「おまえ、何か知ってるんじゃないのか?」
「何って…何も知らないわよ」
「いや…本当か?」
アルファは急に灯里を疑い始め、彼女はそれに戸惑いを募らせる。加えて彼のせかした態度に焦りも募りややいらだちも伺える。
「灯里…本当にお前は…灯里か?」
「どういうこと?何言ってるの?私は私よ」
その通りだ。
「どうやら俺もなにかおかしくなってるらしい」
唐突に先ほど見たフェアレディの姿が脳裏をよぎる。
この時代の一部の人間には、伴共役というテクノロジー武装した超人的能力を与えられる者がいる。その者たちは何か自然に伴共役に移るのかといわれたら、そうではなく、そのためにチップといわれるゲートをくぐる必要がある。このチップはループという階層で区切られており、ループの高さと物質的な相互作用は反比例する。
そのチップは、基本的に生まれながらにして万人に付与されている。アルファケインも、灯里もだ。そして、今、ケインはそれを逆に利用して、灯里が接しうる人物のリストを調べ上げ、可能性が高い順にイースト暦レベルでフィルタリングし始めた。
およそ10秒だった。
「終わった。分かった。ありがとう灯里。ストロベリーだ」
灯里に一礼を言ったその瞬間、灯里はこう言った。
「行くわよ」
「左様、それが奴の名前だ」
エマニュエルは優秀な部下が去っていったことで少し胸を痛めていた。そして、同時に新たなコネクションを見つけるべく、とある人物との接触を試みていた。そう、ストロベリーCEOのアレンだ。
「ありがとうなお前さん。では」
そういうとエマニュエルはそのおぼつかない足でストロベリー本舗へと歩いて行った。
「ストロベリー…?それって…わたしたちのメタ企業だけど…何か?」
「もちろん、ここのリーダーに合わせてくれないか?」
ジェーンは、目の前に急に現れた老人に若干動揺していたが、すぐに納得した。
「わかった、少し待ってて」
「俺に何か用が…」
ジェーンに連れられて、建物の奥のほうから、アレンが出てきた。アレンは眠そうな顔をこすりながら、ゆっくりとエマニュエルを見つめ、やや見開いた顔で
「何?…エマニュエル…?」
と言った。
「お前が。エマニュエル?」
「左様、そうだ。久方ぶりだな」
アレンはエマニュエルのことを知っていたのだ。
「何?なに?アレンの知り合い?」
ジェーンも唖然とした顔で尋ねる。
「左様、おそらく異星との時差だろう。いったい何年分だ?」
エマニュエルは基本的に星の外で活動をしていることが多かった。そのためか、E16よりも強重力圏において、年齢差が生じてしまっていたのだ。
「すこし遠くへ行っていたんだな…お前を見て今わかった」
「おれはアレンっていうんだ…っつっても…分かるか?」
「左様、大丈夫さ、さっきお前の友人からそう聞いた。なあエリクサー」
ジェーンは2人が何をしゃべっているのか言語レベルでわからない顔をしている。それもそのはずで、二人が使っている言語は英語系のものだった。一方、ふだんストロベリーで使われているのは、ここ最近ギガポリスで発達した都市言語だ。この世界では、歴史ごとにどんどん言語が生まれ変わり、旧帝国の時代の人間とは、翻訳機が必要なほどに別の言語を使いこなしている。
「お前はどのくらい銀河を旅した?俺はかなりだ…」
エマニュエルは見かけから判断すれば、白髪のはえた老齢の男性だ。一方アレンは30歳暗いというところ。
「すこしだ。一回だけ他銀河には出かけたけど2秒だけ滞在して帰った」
「2秒?たいそうな時間を費やしたんだな」
「左様」
「ジェーン、すこし茶を持ってきてくれ。何の用事なのか判断する」
「うん」
ジェーンは急ぎ足でその場を去っていった。
「はい、お茶持ってきたよ」
「さて、エマニュエル、いったい俺に何の用だ?」
「左様、すこし頼みがあるんだが…」
時を同じくして、アルファは、自宅に戻ってきていた。
そして、そこに灯里が通りかかったのを見かける。
「灯里!」
「何?」
「おい!おれだ!アルファだ!」
「それはわかるけど」
「おまえ…何か俺宛の手紙を受け取ってないか?」
「ケイン宛の?」
「左様!」
「怪しいと思ってたんだ…10日前に出したメールが…いまだに俺のもとに来ない…これは何かあると思ってな!」
「10日前…確かに私のもとへは手紙は届いていたけど…」
「その手紙…呼んだのか?」
「メールのことだけど、読んでない」
「未読か!」
「うん」
「分かった…」
だが、普通に考えれば、ケインが出した手紙が、ケインに届かないはずはない。なぜ灯里に届いたのか。灯里は言われてみればと、考えた。
「なんでかおかしい…普通俺がへんっしんを期待する手紙なら、俺に届くはずだ…でもなぜお前の所へ…」
「それは、読んでないからわからないけど…」
そう戸惑ったとたん、アルファは灯里から電子的な手続きを経て、メールを入手した。
「何?」
「もらった」
「とれたの?」
「左様、すこしコードをいじるだけでパスは俺のほうに戻る」
「へぇ、すごくない?」
「だが、問題が見つかった。普通パスはシリーズなはずなのに…パラレルだった」
「どういうこと?」
灯里が訪ねた。
「メールのパスを意図的に操られているっぽい」
「意図的に?」
「左様、こんなの偶然で起こるトラブルじゃない…おそらく、俺のアカウントにダイレクトアクセスしてきているやつがいる」
「そうだったの?」
「おまえ、何か知ってるんじゃないのか?」
「何って…何も知らないわよ」
「いや…本当か?」
アルファは急に灯里を疑い始め、彼女はそれに戸惑いを募らせる。加えて彼のせかした態度に焦りも募りややいらだちも伺える。
「灯里…本当にお前は…灯里か?」
「どういうこと?何言ってるの?私は私よ」
その通りだ。
「どうやら俺もなにかおかしくなってるらしい」
唐突に先ほど見たフェアレディの姿が脳裏をよぎる。
この時代の一部の人間には、伴共役というテクノロジー武装した超人的能力を与えられる者がいる。その者たちは何か自然に伴共役に移るのかといわれたら、そうではなく、そのためにチップといわれるゲートをくぐる必要がある。このチップはループという階層で区切られており、ループの高さと物質的な相互作用は反比例する。
そのチップは、基本的に生まれながらにして万人に付与されている。アルファケインも、灯里もだ。そして、今、ケインはそれを逆に利用して、灯里が接しうる人物のリストを調べ上げ、可能性が高い順にイースト暦レベルでフィルタリングし始めた。
およそ10秒だった。
「終わった。分かった。ありがとう灯里。ストロベリーだ」
灯里に一礼を言ったその瞬間、灯里はこう言った。
「行くわよ」
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