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ストロベリー社への襲撃
終末の星
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目が覚めると、そこにはアレンの姿があった。
「…待て!何だってんだ…頭が痛い…」
アレンを目の前にしながら、アルファケインは意識朦朧としていた。
「君がアルファかね?」
アレンがつぶやく。
「ベゾス…今は下がっていていい」
アルファを見下ろすように眺めるアレンは、隣に座っていた女にそう告げた。
「…まったく、こんな時間から呼び出したいといてなんなの?その態度は…」
「すまない…」
アレンは右手に持っていた緑茶をテーブルにおいた。
「さて、アルファ君…。アルファ君であってるよね?」
「そう…ですけど」
アルファはゆっくりと体を起こしてアレンを見つめる。
「いったい何の様なんだ?さっきからどたばたと」
「あの…こ、この資料を見てほしいんです」
それは、先ほど走りながら灯里に渡された電子資料だった。プラグを手に差し込むと、掌の上にホログラムビジョンが映し出された。
内容は、終末の星についてだった。
「...終末の星、ふむ、それがどうした?」
怪訝な表情でアレンはアルファの提示資料を眺める。
「宇宙銀河群中のエリートが集い、光の壁を破るプロジェクト…終末の星。それに参画したいんです…」
アルファが熱のこもった声でアレンに投げかけてきた。
「なぜ我々がこれに参画していることを知っている?」
アレンは、アルファにそう言い返す。隣の廊下でそれを耳にしたベゾスは、耳を疑った。
「おい、アレン。なんだその青年は…?終末の星…あれに参加するのか?」
それはベゾス自身もアレンから聞いたことがなかったのだ。
「まさか、ストロベリーが終末の星に参加するといっているのか?」
立て続けにアレンに問う。
「何が悪い?」
「…悪いだと?いい加減にしろ…いまのストロベリーの状況でどうやってそんなことができる?よく現状を把握しろ…。ストロベリーは事業的にも破産寸前なんだぞ…私の行きつけであるウォッカも…」
「だからこそじゃないのか?打つ手を諦めたら何も残らないだろう。何もないからこそ無理をしてもいいだろうと…」
「甘いよ…お前は甘い…!」
アレンは、このことは関係する主要人物、おもに同盟メタ企業などに伝えているわけではなかった。メタ企業、企業国家は事業提携はおろか、同盟という国家としての選択も可能である。そのうえ規模問わないため、どんな人物でも起業ではなく建国ができてしまう。このデメリットとして、もし国が破綻したらどうなるのか。それは滅亡を意味する。つまり、セーフティーネットが存在するわけではない。
仮にこのままストロベリーが事業を失敗したとすると、ストロベリーの社員ふくめ関係する人物は、他企業に奴隷として従わせられることもあり得るのだ。そういった意味では、TECHROSUSの様な非国境的な組織は危機に有利である。
「わたしはもうお前には乗らないと決めた。さよなら、アレン」
そういってベゾスはその場から立ち去ってしまった。アレンは、ベゾスの優れた事業回復能力を見抜いていたこともあって、この終末の星参画という事実が彼女にどう働くのかまでは推しはかっていなかった。
そのため、彼にとってこの事態は予想外そのものだった。
嬉々として終末の星への参加を望んでいたアルファと、ミスに気付いて頭を抱えるアレンがストロベリー本社の一室で口を閉ざしただ座り込んでいた。
実際に、ストロベリーの事業規模はそこまで小さいわけではないがZAMLTといわれる企業国家にくらべれば圧倒的に小物である。
終末の星に参画できるレベルというのは、最低でも3惑星以上の惑星で事業を展開する銀河系メタ企業がほとんどで、E16でいえばZAMLTや巨大新興企業NEWVEなどがメインプレイヤーになるといわれている。すでに、トランポリンやゼブラ、アロエオイルなどは終末の星へ向けて準備を進めている。
「僕…知らなかったです…アレンさん…」
「何がだ?」
アレンはうつむいた顔をあげてアルファを見る。
「終末の星についてです…やはり…行かないのは…」
アレンはアルファの一言を聞いて、再び頭をガクッと、落とした。
「…待て!何だってんだ…頭が痛い…」
アレンを目の前にしながら、アルファケインは意識朦朧としていた。
「君がアルファかね?」
アレンがつぶやく。
「ベゾス…今は下がっていていい」
アルファを見下ろすように眺めるアレンは、隣に座っていた女にそう告げた。
「…まったく、こんな時間から呼び出したいといてなんなの?その態度は…」
「すまない…」
アレンは右手に持っていた緑茶をテーブルにおいた。
「さて、アルファ君…。アルファ君であってるよね?」
「そう…ですけど」
アルファはゆっくりと体を起こしてアレンを見つめる。
「いったい何の様なんだ?さっきからどたばたと」
「あの…こ、この資料を見てほしいんです」
それは、先ほど走りながら灯里に渡された電子資料だった。プラグを手に差し込むと、掌の上にホログラムビジョンが映し出された。
内容は、終末の星についてだった。
「...終末の星、ふむ、それがどうした?」
怪訝な表情でアレンはアルファの提示資料を眺める。
「宇宙銀河群中のエリートが集い、光の壁を破るプロジェクト…終末の星。それに参画したいんです…」
アルファが熱のこもった声でアレンに投げかけてきた。
「なぜ我々がこれに参画していることを知っている?」
アレンは、アルファにそう言い返す。隣の廊下でそれを耳にしたベゾスは、耳を疑った。
「おい、アレン。なんだその青年は…?終末の星…あれに参加するのか?」
それはベゾス自身もアレンから聞いたことがなかったのだ。
「まさか、ストロベリーが終末の星に参加するといっているのか?」
立て続けにアレンに問う。
「何が悪い?」
「…悪いだと?いい加減にしろ…いまのストロベリーの状況でどうやってそんなことができる?よく現状を把握しろ…。ストロベリーは事業的にも破産寸前なんだぞ…私の行きつけであるウォッカも…」
「だからこそじゃないのか?打つ手を諦めたら何も残らないだろう。何もないからこそ無理をしてもいいだろうと…」
「甘いよ…お前は甘い…!」
アレンは、このことは関係する主要人物、おもに同盟メタ企業などに伝えているわけではなかった。メタ企業、企業国家は事業提携はおろか、同盟という国家としての選択も可能である。そのうえ規模問わないため、どんな人物でも起業ではなく建国ができてしまう。このデメリットとして、もし国が破綻したらどうなるのか。それは滅亡を意味する。つまり、セーフティーネットが存在するわけではない。
仮にこのままストロベリーが事業を失敗したとすると、ストロベリーの社員ふくめ関係する人物は、他企業に奴隷として従わせられることもあり得るのだ。そういった意味では、TECHROSUSの様な非国境的な組織は危機に有利である。
「わたしはもうお前には乗らないと決めた。さよなら、アレン」
そういってベゾスはその場から立ち去ってしまった。アレンは、ベゾスの優れた事業回復能力を見抜いていたこともあって、この終末の星参画という事実が彼女にどう働くのかまでは推しはかっていなかった。
そのため、彼にとってこの事態は予想外そのものだった。
嬉々として終末の星への参加を望んでいたアルファと、ミスに気付いて頭を抱えるアレンがストロベリー本社の一室で口を閉ざしただ座り込んでいた。
実際に、ストロベリーの事業規模はそこまで小さいわけではないがZAMLTといわれる企業国家にくらべれば圧倒的に小物である。
終末の星に参画できるレベルというのは、最低でも3惑星以上の惑星で事業を展開する銀河系メタ企業がほとんどで、E16でいえばZAMLTや巨大新興企業NEWVEなどがメインプレイヤーになるといわれている。すでに、トランポリンやゼブラ、アロエオイルなどは終末の星へ向けて準備を進めている。
「僕…知らなかったです…アレンさん…」
「何がだ?」
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アレンはアルファの一言を聞いて、再び頭をガクッと、落とした。
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