異銀河クロニクル

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ヒーローズ大会への参戦

賞金稼ぎと宇宙のヒーロー

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アレンとケインはすっかり肩を落としていた。しかし、そんな絶望的な状況をどうにかして変えたいとは心の底から思っていることだった。どうすればいいのか、彼らは三日三晩考えていた。そして、ふと突然、一つの連絡が入った。

「アレンさん!これ何ですか?」

それはマリアからだった。「これって?」アレンはとぼけた顔でマリアと視線を合わせる。彼女はどうやら、一枚のチラシをもってそこに立っていた。すぐさま彼女の持っているチラシをアレンは取り上げた。

「なんだ…?アロエオイル社主催の…戦士決定戦?」
「どうやらこの大会に出て優勝すると、40万という大金が手に入るうえに、アロエオイルが持っている惑星に訪問できるらしいですよ?」

そうマリアが言うと、アレンはすぐさまケインを起こした。
「おい、アルファケイン…お前に頼みがある」

アルファケインは、うつむいていた。アレンからそういった話をもらうと、すぐさまハッと起きて、マリアと、アレンを見つめ数秒後に手元にあるチラシを見た。

「これ…まさか出るんですか?」

「当たり前だ」

アレンはすぐに出場の準備を整えた。
「でも、俺なんかが代表でいいんです?」ケインは、ストロベリーの社員ではない。おそらくこのチラシが届いたのはケイン宛ではなくストロベリー社宛だった。それでもアレンは首を縦に振った。

こうして、急遽アルファケインの「戦士決定戦参戦」が決まった。

その日の夜、ケインはアレンと会話していた。
「戦士決定戦て、何時でしたっけ?」
「たしか明日だな」

「明日って、勘弁してくださいよ」
「なんでだ?お前は気に入っていないのか?40万トークンだぞ?」
「別にそこまで欲しくはありませんよ。だってそもそもあなたに宛てられた物じゃないんですか?」

「まぁ実際はそうだが、うちの社員でこれに出たそうなやつはいないと思ったからな」

「通常業務もありますしね」ガチャッと、扉が開いてマリアが入ってきた。
「そうそう」

「じゃ、このうちの少しは下さいよ?」
「もちろんだ。すべて使ってこい」

「優勝してもぼく一人でアロエオイルに行くんですか?」
「それはそうだろ。俺たちは遠隔支援する」
「成程」

そういって、いろいろ話し合っているうちに日付が変わった。
このころはケインは知らなかった。この大会が非常に偏ったものであることを。

大会当日になった。

「アルファケイン!当日だぞ!場所はギガポリス大運動場らしい。行くぞ!」
自信満々のアレンに、寝ぼけ顔のケインの二人は早朝から大忙しだった。

「もう行くんですか。早いですね」
「もちろんだ」

そして二人は、運動場についた。するとそこには、目を疑うような光景が広がっていた。
「何だと?これって本当か?」

「確かに、アレンさん、何か間違ったんじゃないですか?」
一瞬にして二人の形相は変わってしまった。
なんと、そこに集まっていたのは惑星の外で活躍している「ヒーローズ」という者たちだった。
「ヒーローズ…じゃないか」
これは大きな誤算だった。そしてもう一つ大きな誤りを犯していた。それは参加者は7割以上が女性だという点だ。これはまぎれもなく「ヒーローズの女性が優勝をかけて戦う大会」だったのだ。なぜこんなニッチな領域の大会に申し込んでしまったのか、アレンは顔に手をやった。

「マジで誤算だ…ギガポリスのリーマンがここに集まってくると思っていた…しかし何だこの光景は?まったく種類が違うのがいる」

「本当にこの中で戦うんですか…?自信なくなってきましたね…」
ケインはさっそうと委縮モードに入ってしまった。しかし幸運なことは一つだけある。この大会は何も戦士をきめるとは言っているが、別に殴り合いをするわけではない。一定のルールに基づいて優劣を競うものであり、それのジャンルは多岐にわたっている。

「ジャンルがおおいし、多様性に汲んでいるといえばそうですが…」
「ケイン、なんとかお前に有利な競技をあてて戦え。くれぐれも殴り合いだけは避けろ。もっと言うと肉体的な戦いは避けろ。いくら女性だとしても彼女らはつねに惑星の外でやりあっている連中だ。思考回路も読めない」

「アレンさん。そもそもこうなったのはあなたの独断じゃないでしょうか?」

「すまない…次からは俺が出る」

そんな風なやり取りをしていると、向こう側から一人の女性が近づいてくる。

「あなたたち、この大会の参加者?」
「はい、そうですが?」
「そうならば、向かい側の受付で早いところ用を済ませてね」

「分かりました…」
車から降りて、大会の受付に向かった。たしかにこの大会は戦士向けの物であり、決してギャンブルに眼がくらんだ一発逆転ゲームではなかった。筋肉が隆々とし、腹筋も4パックに割れているようなヒーローズの女性を見ているとそれを実感した。

「あなたたちはどうしてこの大会に参加しようとしたの?」
「それは、あそこに座っているやつが勝手に申し込んだから、ここに居るんですよ。一日前に申し込みやがって、キャンセル料も払いたくないから出るだけ出るんです。もちろん優勝したいですけど」

「そうなんだ。私はレベッカっていうの。R14という惑星で外部生命体とのやり取りをしているんだけど、あなたは惑星の外に出たことは有る?」

「ないです。惑星の外って実際無重力とかのイメージしかないんですけど、ほかの惑星って堂なんですか?」

「うん、悪くはないわよ?R14に限った話ではないけどどこでもここよりは軽重力だしね」
そういえば、思い出したことがあった。それは外部惑星で活動するTECHROSUSについてだった。
「TECHROSUSって知ってますよね?あれってそっちとかでは何かしているんですか?」
「TECHROSUS?あの連中は私たちヒーローズにとっては敵対関係にあるから、何してるかわからないわ。聞いた話ではヒーローズから移った人間もいるらしいけど」

「移動する人いるんですか?それって意外と多いのでしょうか?」

「こっちの団体の活動がちょっと過激なところがあるからかしらね。多くはないと思うけど毎年少人数消えている印象ね」
サイファーも同じ穴の狢なのかもしれないと、この時思った。

「そうなんですか。ちなみにこの大会の詳しいルールとかってわかります?」
「ルール?」
「はい」
「そんなものは一つには決まってないけど、制限時間以内にできるだけ多くの競技で勝つことかしらね?このギガポリス運動場を皮切りに半径数キロメートルが舞台となるの。そしてその舞台内で数々の競技が分散的に開催されるわ。その数50個。そして其の中から6時間後にどれだけ多く勝ち抜いたかを競うのよ」

「なるほど、そういうことならばなんかデジタルバッジとかでも集めるんですか?」
「その通りよ。勝ったら電子的に勲章をもらえて、それはポイントがついているんだけど、そのポイントの総数で競うの。ちなみにポイントが高い競技は空手やボクシングかしら…一方で低いのはスクワットとかしら?」

「成程…。結構本格的じゃないですか…6時間やりあったらそれで終わりなんですか」
「いいえそれじゃ終わりじゃないわ。そのあとにEVILSとの戦いがあるのよ。これが特異なんだけど、乱入してくるEVILSと対峙しなければならないの」

「EVILS?」

「そうね、簡単に言えば宇宙に蔓延る害虫の様なものよ。これはおそらく練習的なものだと思うけど、そもそも外惑星刺客用の大会だからこういうのもあるらしいわ」

「外惑星って大変なんですね…」
どうやらEVILSというのは外惑星に飛び交う、作業を邪魔しうる存在でもあるらしい。いわばE16外生命体である。その彼らとの乱入トラブルが最後にあり、これに関しては競争などではなく、全員に問われるミッションであるとのことだ。ちなみに、この大会に参戦するプレイヤーは総8名であった。其のメンツはアルファケイン、そしてレベッカ、クレメンタイン、ヨシロウ、リンリン、リンダ、ファーブル、ニニーである。
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