第4回漫画大賞

第4回漫画大賞

選考概要

編集部内で一次選考において大賞候補作としたのは「きみのとわ」「ヒトコミ。」「疫病神」「エドの代償」「黄昏時のクラスメイト」「夜宴」「アノゲーム」「モンタニョーラ」「晴天快速」「だるまドロップ!」の10作品。残念ながらそのまま出版ができると判断した作品はなく、議論の末、編集部内で評価が他より抜けて高かった二作、「疫病神」「夜宴」を特別賞として選出した。「疫病神」は江戸時代を舞台に「疫病神(ねずみ)」と呼ばれ忌み嫌われる主人公の青春物語で、キャラも構成も絵もとても魅力的なレベルの高い作品だった。短編であったのが大賞に及ばなかった一因であるが、ストーリーの広がりを感じさせる作品であり、今後続きを読んでみたいと思わせるものであった。「夜宴」は独特の世界を描いた現代SFで、絵の完成度も高く、ストーリーの続きも非常に気になる作品であった。総合的な観点から最も完成度の高い漫画と評価されたが、作者の他参加作と同様、後半になるにつれ、やや登場人物やストーリーが分かりづらくなる難点があり、そこが残念だった。

応募総数 104作品 開催期間 2011年05月01日〜末日

なし

きみのとわ

りょく

編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。可愛らしく優しいタッチの絵といい、タイプの違う二人の男の子の登場といい、少女漫画ならではのときめきを感じさせてくれる作品でした。ちょっとドジだけど、好きな人に会うために頑張るヒロインは好感度が高く、彼女に感情移入しながら読んでいる方も多いのではないでしょうか。果たしてヒロインがどちらの男の子を選ぶのか、今後の展開がとても楽しみです。

夜宴

花田R

編集部より

独特のSF設定であり、キャラをはじめ作品世界が醸し出す雰囲気が非常に魅力的で、冒頭からひきつけられる作品でした。作品全体としての完成度がとても高く、少しずつ明らかになってくる登場人物の過去と、「鵺」の正体に、多くの読者が続きを読むのを楽しみにしているのではないかと思います。今後の更新を楽しみにしております。

疫病神

ワザワ・キリ

編集部より

絵のタッチがよく、構成もしっかりしていて最後まで読ませる完成度の高い作品でした。ねずみと呼ばれる疫病神の交流相手が老婆という設定も、人間ドラマとして深みを持たせています。本作は短編ですが、この後も様々なストーリーの展開が出来そうな広がりを感じさせ、将来性のある作品だと思いました。

投票ユーザ当選者

投票総数 529票 当選 10名