第2回ドリーム小説大賞終了

第2回ドリーム小説大賞

選考概要

編集部内で一次選考において大賞候補作としたのは「おぼろ月」「慟哭の剣」「セントエルモの火」「真鶴さんには関係ない」「アナログ電波塔短編集」「花影の下の猫」「RはリドルのR」「crack moon」の8作品。その後の最終選考において「真鶴さんには関係ない」「アナログ電波塔短編集」「花影の下の猫」の3作品が支持を集めた。「真鶴さんには関係ない」は猫をとりまく周囲の大人たちのほのぼのとした日常が描かれていて、とても好感のもてる作品であった。「アナログ電波塔短編集」は大変質の高い文芸短編集であり、どの作品も小説としてとても面白く読むことができるものであった。そのなかで大賞に選出されたのは「花影の下の猫」。孤独な大学生が、アパートの隣家の庭で幽霊を見たことから、そこに住む老人、そして孫娘との交流が始まるという文芸小説であり、一つ一つの場面が丁寧に魅力的に描かれている、完成度の高い作品であると評価された。また前出の二作に比べ長編小説であったことも今回の大賞選出のひとつの要因となった。

応募総数150作品 開催期間2011年06月01日〜末日

花影の下の猫


編集部より

普段何気なく暮らしながらも、ある絶望を抱える青年。その彼の心が次第に移り変わっていく場面が、一つ一つ魅力的に描かれた完成度の高い作品でした。主軸である隣家の老人、孫娘との交流はもちろん、バイト先での友人とのちょっとしたやりとりでさえ、とても印象的です。また文中には季節の描写や、食事風景、その他古きよき日本を感じさせる要素が上手に織り込まれており、読んでいるうちに、不思議な懐かしさと安らぎを感じた読者の方も多かったのではと思います。


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。不幸な境遇の中でも、ささやかな幸せを見出して生きるヒロインの健気な姿が丁寧に描かれている、切ない物語でした。また、ひとつひとつの描写が繊細で、文章自体も非常に読ませるものだと感じました。これからの連載も楽しみにしたいと思います。

投票ユーザ当選者

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